2011/12/19

ぼくたちのインターン日記2011(その2):ハチ公バスの話

こんにちは!インターンシップの川口です!
先日、渋谷のRock oN Companyさんへ機材の受け取りに行ってきました。その道中に起きた出来事です。

サイデラ・マスタリングからロックオンさんまではハチ公バスで約20分、「神宮前3丁目」停留所から乗り、「高齢者ケアセンター」で降ります。


僕はサイデラ・マスタリングのインターンシップを経験する為だけに愛知県より上京しました。ハチ公バスに乗るのは初めてのお上りさんです。愛知では普段バスに乗る事がないので、バスの中で執り行われているしきたりをほとんど知らないのです。

まず、バスに乗り込んで料金の支払いです。これはパスモを使って、問題なし!なんだ、楽勝です。席に座って外の様子を観察します。なんだか面白い形の建物がいっぱいあって面白いです。外を眺めていると目的地のアナウンスが。ボタンを押すタイミングが分からなかったので、周りの様子をうかがいながらポチッと押してみました。うまくいったようで、無事降りる事が出来ました。
ロックオンさんに着いて無事機材を受けとり、帰路につきます。何にも難しい事はないじゃないかと思っておりましたら、ここからの帰り道がです。

帰りのバスに乗っていると、渋谷区役所で停車。何かと思っていると運転手さんに「乗り換えてください」と言われました。バスでも乗り換えが必要なんだなと思いながら運転手さんの指差す方に進むと、代々木競技場というバス停に着きました。乗り換え場所がずいぶん遠い気もしましたが、気にせずバスを待っていると、反対車線のバス停にバスが。「やられた!」と思い向かいのバス停に行くと案の定そちらが正しい方です。
またしばらく待っていると、赤いバスが来て、運転手さんに「このバスは神宮前3丁目まで行きますか?」と聞くと、少しクいぎみで「行きません」と言われ、早々に扉を閉められました。この時乗り換えを指示してくださった運転手さんの「青いバスに乗れ」という(なんだかストーンズのアルバム名みたいな)指示を思い出しました。青いバスがやってくるのを待ち、乗り込もうとして先ほどと同じような事を聞くと、「行きません」とはっきり言われました。
またしばらくすると、乗り換えの指示をくれた運転手さんのバスがやってきて、ちょっと笑いながら「もうすぐバスが来ますから」と教えてくださいました。ようやく本来乗るべきバスが来て、そして無事サイデラ・マスタリングに帰ってきました。

東京のバスはなんて難しくて、なんて複雑なんだろう。そんな事を考え窓から東京の風景を眺めていると、少し愛知県が恋しくなりました。



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2011/12/15

サイデラ・モーニングセッション#47『IR(インパルス応答)とはじめてのコンボリューション』終了

どうもMUSHです!

先日はタイムドメインのエバンジェリスト、インパルス応答を語らせたら日本一の小脇 宏先生(富士通テン株式会社)を講師にお迎えしECLIPSEのフラグシップスピーカーTD712zMk2の試聴も交えながら、サイデラ・モーニングセッション#47『IR(インパルス応答)とはじめてのコンボリューション』を開催しましたよ!

音評価の基本である「IR」と音変化の基本メカニズムである「コンボリューション」という2つの概念を中心に、EQやMP3での音の劣化を数値やグラフで確認しながら「いい音の本質」に迫りました。プロサウンド誌最新号2011.12号P.150-156にもレポートが掲載されていますので参加できなかった方は是非一読を!

タイムドメイン、フーリエ変換、インパルス応答などについては、こちらを参照:
http://www.eclipse-td.com/technology/timedomain.html
http://www.eclipse-td.com/technology/impulse.html
http://www.eclipse-td.com/

Mr.Kowaki

Eclipse TD712zMK2視聴なう

Eclipse TD307IIはサイデラ・マスタリングの小型リファレンス・スピーカー


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2011/12/08

ぼくたちのインターン日記2011(その1):プラッサ・オンゼ編

インターンシップの川口&則武です。
最近さっそく風邪をひいてしまいました。こんな時こそ暖かい国の音楽が聴きたくなりますよね!!
というわけで今回は青山にある、ブラジル音楽とお食事を楽しめるライブレストラン、PRACA11(プラッサ・オンゼ)にお掃除に行ってまいりました!!

プラッサ・オンゼは、ほぼ毎日ライブやジャムセッションを楽しむことができ、本場ブラジルの有名アーティストも出演する、とても素晴らしい場所であります!(恥ずかしながら今まで全く知りませんでした!)
お店を切盛りするのは、オーナーのクラウディアさん。とっても明るく親切で、エネルギッシュなすばらしい女性です!!「お客さんにお金をもらうのだから、下手な演奏は絶対にさせない!!」と、プロッフェッショナルな姿勢で、30年近くハイレベルなブラジリアンミュージックを届けています。

今回の僕たちの仕事は、機材周りのお掃除。まずはミキサー周りの回線をメモし、ケーブルを抜いていきます(結構ホコリかぶってました!!!)。ケーブルを抜いたら機材周辺の掃き掃除にとりかかり、次にケーブルをひたすら雑巾で拭いていき、無水アルコールをつけた綿棒とコットンで、丁寧に端子についた汚れを取り除いていきます。この時、綿棒の先が毛羽だってしまうようでは、まだまだ修行が足りない証拠です。うまくなればなるほど、綺麗な形を保ったまま汚れを落とすことができます。


ケーブルを磨き終わったら、機材周りの配線を元通りに繋いでいきます。しかし、僕たちのメモ不足のため、若干混乱してしまいました。マッシュさんの助けを借り、無事結線することができました!!最後に回線チェックをして音がちゃんと出ることを確認し、無事終了しました。掃除が終わった後には、おいしいお菓子とブラジルのお茶「マテ茶」をいただきました。
クラウディアさんありがとうございました!!またお邪魔させていただきます!!!


サイデラ・インターンシップ・プログラム:
1995年サイデラ・マスタリングのスタジオ開設以来伝統的なインターンシップのプログラムにはプラッサオンゼの音響機器周りの「掃除」があります。まずは笑顔で現場の空気になじむ。


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2011/11/30

アンコール開催!サイデラ・モーニングセッション#47『IR(インパルス応答)とはじめてのコンボリューション』のお知らせ


アフタヌーンだけど「サイデラ・モーニングセッション#47」。
『IR(インパルス応答)とはじめてのコンボリューション』アンコール開催のお知らせ。
日時:2011年12月9日(金)16:00-18:30
講師:小脇 宏氏(富士通テン株式会社)
場所:サイデラ・マスタリング(最寄り駅:東京メトロ外苑前、JR原宿)
http://www.saidera.co.jp/paradiso/map.html

参加申し込み:メールにてsaraudon009@gmail.comまでお名前/会社名(学校名)をお知らせください。応募多数の場合抽選となります。
*必ずプロサウンド誌最新号2011.12号P.150-156を予習ください*

信号処理エンジニアなら、IR(インパルス応答)は当たり前の知識ですが、録音エンジニアやミュージシャンにはなじみが少ない言葉かもしれません。「MP3圧縮とEQ(イコライジング)ではどちらが音の劣化は大きいの?」音の物理に詳しくない方にも理解出来るように工夫しながら、音評価の基本である「IR」と音変化の基本メカニズムである「コンボリューション」という2つの概念を中心に、EQやMP3での音の劣化を数値やグラフで確認しながら「いい音の本質」に迫ります。またこれによって「タイムドメイン理論」の本質も理解頂けると思います。当日はタイムドメインのエバンジェリスト、インパルス応答を語らせたら日本一の小脇
宏先生(富士通テン株式会社)をお迎えします。ECLIPSEのフラグシップスピーカーTD712zMk2も試聴頂けます。

タイムドメイン、フーリエ変換、インパルス応答などについて事前に予習しておきたい方は、こちらを参照:
http://www.eclipse-td.com/technology/timedomain.html
http://www.eclipse-td.com/technology/impulse.html
http://www.eclipse-td.com/


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2011/11/08

JAMAICA JAZZ featuring ERNEST RANGLIN, MONTY ALEXANDER and SLY & ROBBIE at BLUE NOTE TOKYO

こんにちは。デスクのあちかたです。

先週末に、いってきちゃいました。
アーネストラングリンにフィーチャーしたJAMAICA JAZZです。

ブルーノート東京があんなレゲエのグルーブに巻き込まれるなんて。
本当に楽しかったです!

あちかたもメンバーになってみました。
一番右の人が正解です。



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2011/10/20

サイデラ・マスタリング流おいしいコーヒーの入れ方



このところ寒くなってきましたね。そんなこれからの季節、サイデラ・マスタリングでは僕たちが、お客様がスタジオ作業の合間にホっと一息つけるよう、おいしいコーヒーをお出しすることを心がけています!

こだわり その1
~コーヒー豆へのこだわり~ 
当スタジオで使うコーヒー豆は、ブラジル産のストレート豆をミディアムローストしたものと決まっています!
ソフトな甘味とほのかな酸味。こ んがり焼いたような香ばしい香りが特徴のおいしい豆です。
先週、これが売り切れでコロンビア豆にしたら、いつもとちがう、ポットの残りを煮詰めてしまったようなひどい酸味と苦みで大ひんしゅくでした(汗)。

こだわり その2
~入れ方のこだわり~
サイデラ・マスタリングには伝統のインターンシップ制度があり、インターン生がおいしいコーヒーの入れ方を日々研究し「コーヒーの入れ方マニュアル」としてまとめています。研究の結果がこれまでのものより優れたものであれば、マニュアルは改良されていきます。つまり、サイデラ・マスタリングのコーヒーは、日々進化していくのです!

ここで、サイデラ流のコーヒーの入れ方をご紹介。
使用するのは一般的なコーヒーメーカー。でもコーヒーメーカーに豆と水を入れてボタンを押して終わり、ではありません!!

1.豆をフィルターに入れる!
豆をフィルターに入れる際、分量はすり切りで正確にはかります。
豆を入れた後軽く揺すって、平らにならします。
マッシュさん流はこのとき呪文を唱えながら指でくぼみを作るそうです。(映画「かもめ食堂」の真似だとか)

2.カップにお湯を注ぐ!
規定の分量より多めの水を入れ、コーヒーメーカーのスイッチをオンにします。まずお湯を落とすのはコーヒー豆の上にではなく、なんと空っぽのカップの中。理由は2つあり、1つはコーヒーメーカーから出たてのお湯は温度が低すぎること。もう1つはあらかじめお湯を注いでカップを温めておくのです!
カップが冷めているとせっかくのコーヒーも味も半減してしまうので、コーヒーを注ぐまでにカップを温めておきます!規定のメモリまで水が減ったら、カップと豆入りのフィルターを入れ替えます。

3.お湯を注ぐ!
コーヒーメーカーにまかせるままにお湯を注いでは、豆全体にお湯が浸透しないため、おいしい成分が抽出しきれません。そのためサイデラ流では、コーヒー豆全体に上から円を描くようにお湯を注いでいきます。こうすることによってフィルター内の豆が均一にお湯を吸います。

4.蒸らす!
コーヒー豆全体にお湯が染み渡ったら、コーヒーメーカーの電源を一旦ストップ。30秒蒸らします!この間に新鮮な豆なほどお湯を吸って大きく膨らみます。サイデラで使う豆はもちろん大きく膨らみます!!

5.再びお湯を注ぐ!
30秒の蒸らしが終わったら、再度コーヒーマシンの電源をオンにし必要な分のお湯をもう一度注いでいきます。この時もフィルターを回し円を描きながらお湯を注ぐ。するとコーヒー豆が呼吸をしながら、コーヒーが抽出されていきます。

6.コーヒーをカップに注ぐ!
お客様へお出しする前に必ず自分の舌で味見をします。「味見しないのはモニターしないでプレイバックをお客様へ聴かせるのと同じ」。なるほど。

これで完成!!!!!

もうお分かりですよね?サイデラ・マスタリング流コーヒーの入れ方では、ペーパードリップの基本的な動作をコーヒーメーカーで再現しているのです!この一手間で仕上がりがまるで変わってしまうので僕たちはコーヒー入れからも学ぶことが多いのです。

是非ともコーヒーを飲みに、サイデラ・マスタリングへお越し下さいませ!!
スタッフ一同、心よりお待ちしております。

2011/09/14

サイデラ・モーニングセッション #046「はじめてのコンボリューション〜音の迷信と真実~」


有限会社サイデラ・パラディソ サラウンド戦略推進室主宰
「サイデラ・モーニングセッション #046」特別講座(90分/無料)のお知らせです。

9月20日(火)9:00-10:30AM(今回は講義が中心で特別90分拡大版です)
テーマ:【はじめてのコンボリューション〜音の迷信と真実~】
スペシャルゲスト講師:小脇 宏(富士通テン株式会社
場所:サイデラ・マスタリング (最寄り駅;東京メトロ外苑前、JR原宿)
http://www.saidera.co.jp/paradiso/map.html
参加申し込み:<saraudon009@gmail.com>まで、メールにてお名前/会社(学校)名をお知らせ下さい。オーディオ、音楽関係の編集者、教員、講師の方などを優先します。優先枠5名、一般枠5名(抽選)。サイデラ・マスタリングのお客さまもちろん優先します!


信号処理エンジニアなら、IR(インパルス応答)は当たり前の知識ですが、録音エンジニアやミュージシャンにはなじみが少ない言葉かもしれません。「MP3圧縮とEQ(イコライジング)ではどちらが音の劣化は大きいの?」音の物理に詳しくない方にも理解出来るように工夫しながら、音評価の基本である「IR」と音変化の基本メカニズムである「コンボリューション」という2つの概念を中心に、EQやMP3での音の劣化を数値やグラフで確認しながら「いい音の本質」に迫ります。またこれによって「タイムドメイン理論」の本質も理解頂けると思います。当日はタイムドメインのエバンジェリスト、インパルス応答を語らせたら日本一の小脇 宏先生(富士通テン株式会社)をお迎えします。ECLIPSEのフラグシップスピーカーTD712zMk2も試聴頂けます。また当日はプロサウンド誌の取材が入ります。

タイムドメイン、フーリエ変換、インパルス応答などについて事前に予習しておきたい方は、こちらを参照:
http://www.eclipse-td.com/technology/timedomain.html
http://www.eclipse-td.com/technology/impulse.html
http://www.eclipse-td.com/


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2011/08/27

DSDによる高音質配信を開始

サイデラ・レコードでは、e-onkyo music 及び OTOTOY よりDSDによる高音質配信を開始しました。
まず下記の4タイトル。まもなく2010年9月のブラジル、アマゾンで世界初の5.6MHz DSDによる収録の音を再構成した「Amazon Forest Morning」「Amazon Forest Evening」も配信開始いたします。またサイデラ・レコード以外のアーティストの作品もサイデラ・マスタリングでDSDマスタリングの上で、発売していきます。

■■■■■ e-onkyo ■■■■■ 購入はこちら
- DSD (2.8MHz DSF) ¥4,200-
- HD (192KHz 24bit) ¥3,150-
- HD (96KHz 24bit) ¥2,100-
■■■■■ OTOTOY ■■■■■ 購入はこちら
- DSD (2.8MHz DSF)+mp3 ¥4,200-
- HQD (48KHz 24bit) ¥2,100-
- 44.1KHz 16bit ¥2,100- ★





『Bar del Mattatoio/Seigen Ono』計11曲、62分
『バー・デル・マタトイオ(屠殺場酒場)/オノ セイゲン』

すみずみにまで神経と熱情が行き届いた、手織りの絨毯のようなアルバムが2枚。(中略)2枚とも、過剰な繊細さが場合に酔って退屈さと取り違えられそうな気配もなきにしもあらずだが、こういう、流行とは無縁の、独自のヴィジョンを持った作品は、短時間での大量消費にばかり目が向きがちなメイジャー・レイベルでは、とても作れないだろう。ココロザシの高さが、気持ちいい。(←松山晋也/MUSIC MAGAZINE /2nd Feb 1995より)
「最優秀録音盤」「愛聴盤No.1」解説:カエターノ・ヴェローゾ(英訳:アート・リンゼイ、和訳:細川周平)
録音:1988-1994 東京、パリ、ニューヨーク、リオ・デ・ジャネイロ、サンパイロ、ミラノ。多彩なミュ-ジシャン(計47名)によるモンタ-ジュ録音オブジェ。
★ OTOTOYの44.1KHz16bitだけは、1994年のグレッグ・カルビによるオリジナルCDのマスターです。それ以外は、2011年のオノ セイゲンのDSDマスタリング。DSD, 192KHz, 96KHz, 48KHz 24bit mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo, 2011,
44.1KHz16bit mastered by Greg Calbi at Masterdisk, N.Y.C., 1994.



『Seigen Ono Ensemble Montreux 93/94 /Seigen Ono Ensemble』計11曲、66分
『セイゲン・オノ・アンサンブル/モントルー 93/94』

ジャズのフェスティヴァルとして世界的にも有名なスイスのモントルー・ジャズ・フェスティヴァルへ招待された時の音源。1993年、1994年と続けて8ヶ国のミュ-ジシャンが一同に会して日本では見られない豪華オ-ルスタ-ズフェスティバルのディレクター/プロデューサーのクロウド・ノブスが『バー・デル・マタトイオ』のデモテープを聴いたことで急遽実現した。ライブならではの独創的感触、マジカルな雰囲気、デリケ-トなメロディ-、ニュ-・ディレクション、もっともエモ-ショナルなアンサンブル。解説:クロウド・ノブス
★ OTOTOYの44.1KHz16bitだけは、1994年のテッド・ジェンセンによるオリジナルCDのマスターです。それ以外は、2011年のオノ セイゲンのDSDマスタリング。DSD, 192KHz, 96KHz, 48KHz24bit mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo, 2011,
44.1Khz16bit mastered byTed Jensen at Sterling Sound, N.Y.C., 1994.



『NekonoTopia NekonoMania/Seigen Ono』計11曲、37分55秒
『ネコノトピア・ネコノマニア/オノ セイゲン』

ジョン・ゾーン、宮野弘紀、ヤヒロトモヒロらを迎えてのわずか4時間で完成したスタジオアルバム。NHKテレビドラマ作品のサントラ。
DSD, 192KHz, 96KHz, 48KHz24bit mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo, 2011



『Berliner Nachte/Seigen Ono』計6曲、59分33秒
『ベルリンの夜/オノ セイゲン』

12弦ギター1本だけで1時間におよぶ作品。
1988年、家具の国際見本市ミラノサローネの際にミラノのMattatoio(食肉処理工場)で行われた”pallucco”の伝説のコラボレーションプロジェクト”Furnuture shown under film light”(あのジャン・コクトーの「美女と野獣」の撮影監督アンリ・アレカンが照明、オノ セイゲンが作曲とライブ演奏、ピーター・リンドバーグが写真)のために、当時ミラノに滞在していたオノ セイゲンが作った音楽が、この『ベルリナー・ナハト/オノ セイゲン』の「パート1~4」だ。今回、『ベルリンの夜/オノ セイゲン』には、2011年7月、新たにトラック1「ベルリナー・ナハト・メモリーズ」トラック6「ベルリナー・ナハト・リフレイン」が、ミキシングされ付け加えられて、ようやく完全なアルバムとなった。また「パート1~4」も最新のDSD技術により、まったく新たなリミックスであるかのような、ダイナミックレンジ及びアナログ真空管のあたたかみが感じられる。
DSD, 192KHz, 96KHz, 48KHz24bit mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo, 2011


ロング・インタビュー
「音質の行方 vol.1」オノセイゲン氏インタビュー
http://ototoy.jp/feature/index.php/20110815

インタビュー
「DSDの素晴らしさは音楽が好きな人ほど分かるもの - オノ セイゲン氏に訊くDSD配信の魅力」
http://www.phileweb.com/interview/article/201108/05/103.html

2011/08/25

六本木ヒルズにサイトウ・キネン・オーケストラが現る!


どうもMUSHです!

さあ今年もこの時期がやって来ました。毎年楽しみな音楽イベントの一つ「小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラ 六本木スクリーンコンサート」が今年は明日8月26日(金)18:00~ 行われます。会場で販売される信州ワイン(長野県松本市からの生中継なので)片手に、残暑と夜風と周りの雑音と共に最高のクラシック音楽を楽しむという一風変わった体験ができますよ。六本木ヒルズアリーナは"超大型ハイビジョンの映像"と"5.1chサラウンドの音響"の生中継!

昨年は会場で小さなお子さんを連れて来られている方もいてこれには大賛成!ホールコンサートにはなかなか連れていけませんからね。入場は無料(というかほぼ屋外のスペースで外界(?)とのあまりのシームレスさには驚きますよ)ですので仕事帰りにぷらっとよって腰掛けていく方も多い様子。

最後にわたくしMUSHのおすすめリスニングスポットをご紹介。会場には椅子やテープル席が少々用意されておりまた多くの方は地面に座り込んで聴くことになるのですが、ぜひ一度「アリーナに面した六本木ヒルズ2階通路」での視聴を。サラウンド音響で再現された松本市からのホールトーンと六本木ヒルズアリーナの響きが相まって面白いのでぜひどうぞ!

++

プログラム
第1部 18:30~
サイトウ・キネン・フェスティバルの歩み
バルトーク オペラ「青ひげ公の城」より抜粋(VTR)
指揮:小澤征爾
第2部 19:00~
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
バルトーク:「ピアノ協奏曲第3番 ホ長調 Sz.119」
チャイコフスキー:「交響曲第4番 へ長調 作品36」
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:ディエゴ・マテウス

詳細はこちら→



2011/08/18

夏の風物詩

暑い日が続いていますがいかがおすごしでしょうか?
デスクの今井です。

今井の夏2011はフェスから始まっています。

最初は葉加瀬太郎主催今年10年目の「情熱大陸Special Live Summer Bonanza 2011」
ごった煮とはまさにこの事。
客層もベイビーからおばあちゃんまで。こういう空間大好きです。
ちなみに赤れんがでは同じ日に「ウクレレフェス」とやらがあったとか。来年はそちらにも顔を出してみたいです。

次に「Summer Sonic 2011」
もはや3大王道フェスですよね。今年は有名どころわんさかで、情熱大陸ライブとはまた違ったごった煮でした。

また、友人が代々木公園での「オクトーバーフェスト」に出演しているためちょこちょこ観戦へ。

今井は雑食なので、オススメフェスがあれば是非教えてください!

そんな中、私も小さいながら夏らしい企画をご用意しました。
題して「酒と色女と音男vol.2」前回は渋谷NOB、今回は江ノ島海の家ALOHA TABLEにて。
酒が美味くなるための企画なので、ある意味ごった煮です。
私はライブペイントバンド「ShipprT」にて主にジャンベ担当です。
ノーチャージなので江ノ島に起こしの際は是非★




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2011/08/12

夏期休業のお知らせ


暑は夏いでんな~。
やっとこのギャグ使えるかんじになりました。どうもMUSHです。

本日から三日間お電話いただいてもぼくは出ませんからね!夏季休業のお知らせ。

誠に勝手ながら下記日程にて夏期休業をいただきます。
夏期休業期間:2011年8月12日(金)~8月14日(日)
上記期間中のお問い合わせは、当社ホームページ『Contact Us』の『お問合せ』よりいただけますと幸いです。上記期間中頂きましたお問い合わせについては、休業明けに順次対応いたします。大変ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご了承くださいます様お願い申し上げます。

JR原宿駅から、竹下通りの途中を東郷神社のほうに抜ける道がありまして、そこが毎年蝉のパラダイスなわけです。蝉がサラウンドなわけですけど、どちらかというとあれだけ高さを表現する音ってあまりないですよね。高いんだけど、遠すぎない。そびえる木々の中で、なんであんな音場が表現されるんだろう?なんて考えながら歩いてます。

(うそです毎日暑すぎだわ~って考えながら歩いてますキリッ!)


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2011/08/11

Mushとデザート

暇すぎると、ふといつもと違うことにハマることってありますよね。
初めまして。デスクの今井です。

Mushさんも、そんな時になんとお菓子つくりにはまり、
しかも結構本気だったようで、
一番の力作は「レモンケーキ」だったとか。

お菓子つながりで、今日スタジオにいらっしゃった方から
TORAYA CAFEのあんぱんいただいちゃいました★
小倉あんとこしあんと、ついでにケーブルの宣伝www
これです。


ちなみに私は「日曜大工」にはまっています。
暇があっては地域のDIYコーナーへ行き、
工具にみとれ、金具を物色したり。

これって不思議と音楽とかアート分野にいる方々は
よく当てはまるのでは??
お話を聞いてると、
案外皆さんいろんなものにハマっているようです。
そこから新たな感性が磨かれたり??

皆さんは、どんなことにハマってますかね?


ついでにちょっと宣伝を。
イベントやります!

■イベント名:酒と色女と音男vol.2
■日時:8/20(土)
14:30 open
17:00 start
20:00 close
■場所
海の家Aloha Table(片瀬江ノ島駅徒歩5分)
■出演
OTOGUMI'/あなあくやまい/でいとりっぱー
NOEL/ShiropT(ライブペインティングバンド)ando more...
■HP
http://sakeiromeotona.web.fc2.com/
■mail
sakeiromeotona@gmail.com
ぜひみなさんコンタクトとってください!


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2011/08/09

お盆

デスクの阿地方(あちかた)です。
そろそろ、お盆ですね。
スタジオのお隣の空き地はひまわりが咲き
全力で夏を感じる今日この頃。
先日、夏を満喫しようと海へと出かけ、
喜び勇んで海に入り、
1分もしないうちにクラゲに刺され涙を流しました。

夏がはじまったと思いきや、
すでにお盆と知った一日でした。

犯人画像


LINK:
[特集]海の危険生物(クラゲ)
新江ノ島水族館「クラゲファンタジーホール」



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2011/08/08

0.5デシベルのアップ/ダウン


0.5dB(デシベル)の違いが、微妙なニュアンスの表現につながります。
高音質配信などダイナミックレンジの広いサウンドを扱う時にも必須です。

(1)オケとボーカルのバランス
(2)ロー、ミッド、ハイ帯域
(3)アタックを強調
(4)インプット・レベル


[ 解説 ]
(1)オケとボーカルのバランス。
「ボーカルちょっと大きめ/小さめ」という場合、まずは0.5dBアップ/ダウンで聴いてみましょう。ボーカルトラックを1.0dB大きく/小さくするとオケとヴォーカルは、離れすぎてしまうことがあります。音数の少ないR&B、バラードなどは、ボーカルの音像(声の輪郭)が大きく聴こえますから0.5dB小さめ、リズム楽器だけでなく、シンセ、ストリングスなど色々な楽器が入った音数が多いオケの場合は0.5dB大きめのテイクも念のため押さえておくといいですね。


(2)オケのバランスとは一つ一つを細かくバランスをとることは当たり前ですが、3バンドやシェルビングEQでざっくり調整するとサウンドの方向性が見えてきます。帯域はロー(~120Hz)、ミッド(120Hz~4kHz、6kz前後)、ハイ(4kHz、6kHz~)辺りで分けます。DAW内でミックスしているとレンジが広過ぎて中低域に厚みがなく感じる事があります。ミッドレンジを0.5dB程アップするとアナログ機材を通したようなローエンド、ハイエンドが少し落ちたかまぼこ型のバランスになり、厚み、密度のあるサウンドを得る事が出来ます。またトータルでコンプをかけるとシンバルやハットがシャカシャカ目立って歌の存在感がマスキングされることがあります。COMPの前にEQでハイを0.5dB下げることで、相対的にロー、ミッドレンジにコンプかかかりやすくなり歌の存在感がぐっと増します。


(3)ミックス時、キックやヴォーカルを強調してもサウンドに変化が無い、リズムがタイトに聴こえないときは音の芯、輪郭がはっきり聴こえにくい事が考えられます。EQでアタックや声の芯を強調する場合も0.5dB単位のアップ/ダウンからスタートすると良いでしょう。キックの芯は柔らかめなら100Hz、固めなら120Hz、スネアは1kHz、1.2kHz、1.4kHzで音楽に合った質感を選びます。僕はヴォーカルは1.1kHを基本にしてます。女性ヴォーカルなら1.4kHz。アーティスト、ジャンルに合わせて周波数は細かく変えましょう。


(4)ヘッドアンプ、AD/DAコンバーター、アナログEQ、アナログCOMPなどアナログ入力のある機材はすべて入力レベルで音質が微妙に変化します。透明感のある音質を得るには、当たり前ですが歪まないレベルで入力します。さらに0.5dBステップで徐々に大きくしていきます。ある程度入力レベルを大きくしていくと音質が「特に変化無し」→「明るい/透明感有り」→「歪みが出始める」という3段階に変化するところがあります。機材にもよりますが、歪みが出始める瞬間からだいたい0.5dB下げたポイントがスイートスポットで「明るく透明感あるサウンド」を得ることが出来ます。そこからさらに0.1dBずつ微調整すれば更にイメージ通りのサウンドを得る事が出来るはずです。音質は若干異なりますがプロツールスなどDAWのマスターフェーダーの入力レベルについても同様の方法でニュアンスのコントロールが可能です。

2011/08/05

『ベルリナー・ナハト/オノ セイゲン』 Berliner Nächte /Seigen Ono

こちらから購入いただけます!
http://music.e-onkyo.com/artist/m110805_R1.asp


1 Berliner Nächte memories (14’09)
2 Berliner Nächte part-1 (6’48)
3 Berliner Nächte part-2 (6’30)
4 Berliner Nächte part-3 (11’47)
5 Berliner Nächte part-4 (13’48)
6 Berliner Nächte refrain (6’28)

Seigen Ono: 12 strings guitar (YAMAHA APX-9-12)
No synthesizers or samplers.

Written, performed and produced by Seigen Ono
DSD Mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, July 2011
Recorded at GREEN studio, Milan, September 1988
Mixed at QUAD, New York City, December 1988,
Track1 and 6 mixed at Saidera Mastering, July 2011

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この何年かは、キャノン、ソニー、東芝なども参加して話題となる家具の国際見本市ミラノサローネ。イタリアのデザイナー、建築家たちの間では、今でも伝説となっているのが、1988年ミラノのMattatoio(食肉処理工場)で行われた”pallucco”のコラボレーション”Furnuture shown under film light”であった。古くからあった工場が1973年頃に閉鎖になったままの工場跡地、その床(コンクリート)の通路、展示箇所とするエリアだけをきれいに磨き上げ、それ以外はジャン・コクトーの「美女と野獣」を連想させるような廃墟そのままなのである。そこにまさにコクトーの映画の撮影監督(director of photography)であったアンリ・アレカン(Henry Alekan)が照明デザイナーとして、スチール写真は超売れっ子のファッション系のカメラマン、ピーター・リンドバーグ( Peter Lindberg)、そこに当時まったくの無名であるオノ セイゲンが音楽を、その場所、空間に合わせて作曲するという、今考えれば夢のようなプロジェクトである。(Light: Henry Alekan, Music: Seigen Ono, Photo: Peter Lindberg)

そして、そのプロジェクトのためにミラノに滞在していたオノが作った音楽が、この『ベルリナー・ナハト/オノ セイゲン』の「パート1~4」及び、アルバム『バー・デル・マタトイオ/オノ セイゲン』に収録されている「ジェノヴァ(Genova) 」と「イッツ・ソー・ファー・トウ・ゴー(It’s So Far to Go) 」である。今回、『ベルリナー・ナハト/オノ セイゲン』には、2011年7月、新たにトラック1「ベルリナー・ナハト・メモリーズ」トラック6「ベルリナー・ナハト・リフレイン」が、ミキシングされ付け加えられて、ようやく完全なアルバムとなった。また「パート1~4」も最新のDSD技術により、まったく新たなリミックスであるかのような、ダイナミックレンジ及びアナログ真空管のあたたかみが感じられる。

オノの音楽は、基本的にジャズをベースにしたミュージシャンのアンサンブルをベースにしているが、本アルバムは、たった1本の12弦ギターを重ねて作られている。スイスのスチューダー社製、2インチのマスターレコーダーの速度を半分にしたり2倍にしたりするという離れ業を意図も簡単にやってのけている。よって、他のアルバムでは使用されるシンセサイザーやサンプラーも一切使用していない。音響系、ノイズ系というジャンルがあるが、これぞまさに音の実験室と、オノのギターによるエモーショナルなパフォーマンスが産み出した傑作である。

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(C)(P) 2011 Seigen Ono/Saidera Records
これらの音楽の原盤権及び係る著作隣接権はサイデラ・レコードに帰属し、個人的視聴に限り使用許可いたします。それ以外の用途(放送、送信可能化、複製、広告、公共での使用、その他)での使用許諾につきましては、必ずサイデラ・レコードまで、どうぞお気軽にご相談下さい。 Tel: 03-5772-2721




2011/07/22

ミックスマスターのレベル(その3)「音量レベルの小さなミックスマスター」

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日は音量レベルの小さなミックスマスターについて。

メリットはズバリ音質の良さです!ヘッドルームに余裕がありレベルオーバーにより歪むことがないためハイエンド/ローエンドまできれいに伸びて、演奏のダイナミクス・奥行き・広がりが繊細なところまで再現されます。クラシックやジャズはもちろん、ポップスやロックでも声や楽器の質感をナチュラルに表現したいときはレベルを入れすぎずにミックスを仕上げましょう。瞬間的なピークでも-1.0dB程度までに押さえた音量レベルがベストです。アウトボードや、複数のプラグインをインサートしての音作りでも、ミックスマスターの音量レベルはヘッドルームに余裕を持たせることで歪まずにクリーンなサウンドを得ることが出来ます。

また、みなさんもミックスでEQをすると思いますが、「ブースト方向にEQ」することが多いのではないでしょうか?ヘッドルームに余裕がなければEQでブーストすることでマスタートラックは、ピークに達して音が硬くなったり歪むことがあります。複数の帯域を、例えばボーカルなら声の芯(1.0kHz)、輪郭(6kHz)、倍音(16kHz)などでEQする場合はより多くのヘッドルームを持たせましょう。またEQする帯域が増えるとEQカーブの重なりでフレーズによっては思わぬピークが生じることがあります。

意外だったのが、ミックス時に出来るだけ音量を入れた方がマスタリング後の仕上がりの音量を大きくできると思っている方が結構いること。そんなことはありませんよ!小さめのミックスでもマスタリングで十分に音量を大きく仕上げることはもちろん可能で歪ませずに聴感上で大きなレベルをつくり出すことができます!マキシマイザーを入れたくなる気持ちもわかりますが、一度バイパスさせてモニターしてみましょう。ミキシングで音量より大切なことは「音楽としてのバランス」です。演奏が分かりやすく聞こえること。歌とオケのバランス。音量レベルやモニターシステムが替わってもニュアンスが変わらないことです。


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2011/07/21

優先順位1位はマスター・テープのアーカイビング


音楽が好きな人には、ようやく「本当の意味でのレコード」を楽しめることができる時代がきた!

97年をピークにパッケージCDの売り上げはシュリンクしているが、音楽は決してなくならない。携帯型プレーヤーやPCにMP3で1000曲も保存している人も少なくないだろう。しかしそれは情報を間引きされた音で、ジャンルによっては別物と言えるほどに音楽の重要な部分が欠落している。それほどにオリジナルのレコーディングとは違う音なのである。責任ある発言という意味で私は、録音エンジニアという職業のほかに、作曲家としての活動も続けているが、少なくとも私自身のマスターについては、CDとマスターとは異なる音楽体験である。まあ、それほど印象が変わらないCDがあることも認める。


レコード会社、原盤制作会社、レーベル運営、ミュージシャンで自分でCDなどを作っている方々へ。

倉庫代の節約という理由ですでに廃棄してしまった場合は取り返しがつかないが、手元に(保管庫に)アナログ・テープがあることが判っている場合、今すぐ始めないといけない優先順位1位はマスター・テープのアーカイビングである。ハードディスクのスペースや予算を考えたら、96kHz 24bitでデジタル化しているからそれで十分だという意見も理解できる。この10年以内にPro Toolsなどで制作されたマスターは、それでもよいであろう。重要なのは、それ以前の1/4インチ、ハーフインチなどアナログ・マスターテープである。温度湿度の管理がなされていてもアナログテープの劣化は早い。サイデラ・マスタリングでは、STUDER A-80、A820、Dolby-SR/Aのメインテナンスとトランスファー用のケーブル、電源周りまで管理されている。熱処理(ベーキング、オーブン入れ)して、正しい調整により、5.6MHz DSDにアーカイビングしていく。ハードディスクの価格も手頃になり、このタイミングで5.6MHz DSDでアーカイビングできることは画期的である。私自身のマスターも、5.6MHz DSDでアーカイビング後はついに廃棄!とした。後悔しないぞ。ポップス、ジャズ、フュージョン、クラシック、演歌、とりわけ歌の上手い歌手、名演奏のマスター、とにかくアナログ・テープは、5.6MHz DSDでアーカイビングが必須である。希望される場合、同時にDSDマスタリングも受託しているので、どうぞ遠慮なく問い合わせてほしい。2.8MHz DSFあるいは96kHz 24bitにダウンコンバートして高音質音楽配信も可能。これで「本当の意味でのレコード」が楽しめる。

サイデラ・マスタリング
シニア・エンジニア:オノ セイゲン


2011/07/13

サイデラ・モーニングセッション#045「『kuniko plays reich』オノ セイゲンによる録音解説 その2」

★サイデラ・モーニングセッション#045
LINN recordsのダウンロード1位!『kuniko plays reich』

テーマ:「オノ セイゲンによる録音解説 その2」
日時:2011年7月15日(金) 9:00AM-10:00AM
場所:サイデラ・マスタリング
参加申し込み:まで、メールにてお名前/連絡先/所属会社名をお知らせ下さい。
『kuniko plays reich』より「six marimbas」。本作品を録音/ミックスしたオノ セイゲンによる録音解説を、本作品を録音/ミックスしたサイデラ・マスタリングにて。
・申し込み多数の場合は、抽選とさせていただきます。
・サウンドを体験、研究してみたい方ならどなたでもお申し込みいただけます。
・スタジオスケジュールの都合により8:45-9:45に繰り上がることがあります。

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2011/07/12

ミックスマスターのレベル(その2)「ミックスで音量レベルを入れるときは」

チーフ・エンジニアの森崎です。

最近では優秀なプラグインのおかげでかなり音量レベルの入ったミックスマスターも多くなりました。今回は音量レベルの大きなミックスマスターについて。

ミックス段階でフルビットに近いレベルを入れることのメリットは「限りなく製品CDに近い音圧感でサウンドをチェック出来ること」です。常に最終形に近いかたちをモニターしながら制作することで楽曲の方向性は非常に明確になります。レンジ・バランス・ボーカルの抜けがバッチリならマスタリングではほんの少し透明感や抜けをプラスするだけでOK。レベルの大きいミックスは迫力が出るので、必ず小音量でもプレイバックしてみて歌詞・演奏が伝わりやすいか?声の芯・キック・スネアのアタックなどがしっかり聴こえるか?忘れずにチェックしましょう。

逆にデメリットとしては、音量レベルの大きなミックスマスターはサウンドのキャラクターやニュアンスが決まっているので、マスタリングでミックスの方向性と違う音作りは難しい。広がり・奥行きを出したい場合やナチュラルな質感で仕上げたい場合も、一度迫力・音圧のあるようつくられた音源からこれらのサウンドに仕上げるには限界があるので音量レベルの大きなミックスマスターは避けるべきです。ナチュラルな質感ながら音量を入れたいときは、楽器に輪郭があり、音像が大きく、ハイハット、ボーカルの子音など特定のピークが無いミックスは聴感上音量が大きく聴こえるため、レベルを入れてもナチュラルさを失うことを抑えられます。

また多くの方は24ビット/48kHzなどCDフォーマット以上でミックスしているので、音量やバランスがいくらバッチリでもマスタリングで16ビット/44.1kHzのCDフォーマットに落とし込む必要があります。ミックスマスターをただ機械的にCDフォーマットに変換すると24ビットから16ビットの場合で単純計算で8ビット分情報量が下がります。ミックスマスターからアーティストが理想としている楽器の音色・演奏のグルーブなど音楽的な要素を引き出しアーティストの気持ちをリスナーに伝える作業、あるエンジニアさんの言葉を借りると「意思のある16ビット/44.1kHz」に変換するのがマスタリングです。ジャンルに合ったサウンドに仕上げること、アーティストの求めるわずかなニュアンスの違いをサウンドで表現すること。様々なテクニックでそれらを積み重ねることで情報量が下がってもリスナーに伝わるサウンドに仕上げることが出来ます。


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2011/07/01

最新のDSDマスタリングと従来のマスタリングとの比較サンプル DSD Mastering Sound Samples

サイデラ・マスタリングでマスタリングするとこんなに仕上がりがいい!


このSaidera Mastering BlogでもDSDマスタリングの魅力は多々書いてきましたが、音で「DSDマスタリングとは?」というのを体験してもらうため「最新のDSDマスタリングと従来のマスタリングとの比較サンプル DSD Mastering Sound Samples 」をSoundCloudにアップしました。ここでは「最新のDSDマスタリング」と「従来のマスタリング」の音作りについてさらに詳しく解説しますので、まずはサンプル音源を聴いてください。

最新のDSDマスタリングと従来のマスタリングとの比較サンプル DSD Mastering Sound Samples by Saidera Mastering

この音源のマスタリング時のルーティングと、作業としてDSDマスタリングとふつうのマスタリングでは何が違うのかを解説します。
上の図にあるように、回線はアナログコンプ・EQ以降はどちらも全く同じでコンプ・EQの数値も同じです。TC Electronic SYSTEM6000のアウトプットレベルで聴感上の音量を揃えました。

[ 1. オリジナルCD音源 ]
20年以上前に発売されたCDそのままのドラム部分です。
44.1kHz 16bit

このサンプルを作成するにあたり、音質の違いが一番わかりやすいドラム音源を選択しました。オリジナルの時点でもバランスが良く、ダイナミックレンジが広い完成された音源です。この音源をマスタリングすることで、演奏の聴こえ方、躍動感がどのように聴こえるのかに注目して聴いてください。


[ 2. DSDマスタリング後 ]
オリジナルを5.6MHzにアップコンバートしてDSDマスタリングしたものです。
Original→5.6MHz 1bit DSD→44.1kHz 16bit

最初に音源をDSD 5.6MHz(サンプリング周波数がSACDの2倍)にアップコンバートしKORG MR-2000Sで再生します。一般的にDSDのサウンドは「奥行きや広がりのあるきれいな音」とイメージされがちですが、ぼくのDSDマスタリングはアナログ感のある力強いサウンドを目指したものです。
そのために何をしたか?
MR-2000Sを42mm厚のシナ合板の上に置いて振動対策を万全に行います。電源なども含むアナログ段のある回路は、筐体の振動対策や機材の足もとを徹底的にチューニングすることで密度のある輪郭のはっきりしたサウンドが再生出来ます。MR-2000Sの電源ケーブルには「アレグロケーブル」(太さが4cmもある)を使用。MR-2000Sとアレグロケーブルの相性は抜群で、ボーカルやスネア・キックなどのセンター成分がしっかりして音像が大きくなります。この方法でプレイバックするMR-2000SでのDSDは「アナログ感があり暖かいのに抜けるサウンド」なので高域はEQしなくても抜ける。DSDの良さを活かしながらも音圧重視な鳴りをします。

あるお客さんは「DSDは肉厚だけど曇りがない」と表現されていました。まさに的を得ています!


[ 3. ふつうのマスタリング後 ]
従来の方法でのマスタリングではこうなります。
Original→44.1kHz 16bit

従来の「ふつうのマスタリング」はオリジナル44.1kHz 16bit PCMデータをPro Toolsで再生、192DigitalIOのAESアウトをDAしてマスタリングしました。DAコンバーターの選択がサウンドのベースとなります。今回はタイトな低音とピラミッド型の一体感あるサウンドが特徴のPrismSound DreamADA-8を選択しました。PCMのサウンドの特徴は「ガッツがあり、まとまりがある」と言われます。この特徴は例えると小さなライブハウスでの演奏のような、バンド感のあるサウンドです。


あえて印象を言うなら、以下のようになるでしょうか。

[ DSDマスタリングの印象 ]
全体に中低域に厚みのある音像の大きなサウンド。センターのドラムループは音像が大きくなり存在感が増し、サイドのギターは弦に触れた瞬間の音が分かるぐらい生々しい。キックのサウンドに注目して下さい。しっかり止まっていながらも「ドーン、ドーン」と豊かに響いている。


[ ふつうのマスタリング (PCM)の印象 ]
タイトな低域と全体が前に出てくるサウンド。ラジカセなど小さなシステムでは前(スピーカー)に張り付いた印象。オケ全体で迫ってくる一体感がある。キックのサウンドに注目して下さい。「ドン、ドン」と余韻が短くリズムのキレが良い。全体的に「見えすぎないかっこよさ」。


[ なぜDSDとPCMを使い分けるのか? ]
マスタリングでは安易にEQやコンプをいじる前に、ミックスマスターをじっくり聴き、アーティストの求める方向性やジャンルに合ったプレイバックシステムを選択をすることでマスターの情報を余すことなく引き出します。ヴォーカルや楽器の質感を変えずにまるでそこで演奏しているかのような立体感、空気感を表現したい時、DSDマスタリングは特に有効ですし、R&B等のジャンルで太いキックの響きをビシッと止めてリズムを強調したい時や、ロックでバンドの一体感を重視し音圧・パンチが欲しいときは従来のマスタリングが有効です。


[ もう一つ大切なのはモニター環境!! ]
そのためにマスタリング作業ではアーティストやエンジニアが込めた音楽的な要素を隅々まで聴き取ることのできるモニター環境が必須です。サイデラ・マスタリングの「色付けのない」モニターシステムはどなたでも安心して判断出来ます。あらゆる機材のセッティング、モニターケーブルの選択、振動対策、ルームアコースティックの調整など日々の微調整により完璧なバランスを維持しています。


だからサイデラ・マスタリングでマスタリングするとこんなに仕上がりがいい!

2011/06/09

DSDリマスタリング:Shigeru Matsuzaki 40th Anniversary All Time Best Old & New ~I’m a Singer~



5月25日発売の松崎しげるさんの2枚組ベストアルバム「松崎しげる/Shigeru Matsuzaki All Time Best ”Old&New”~I’m a Singer~」のマスタリングをやらせて頂きました。「愛のメモリー」「俺たちの朝」など往年の名曲から新録曲まで、実に35年にもわたるまさに「All Time Best」!ぜひみなさんCDを聴いてください。

マスタリングの作業では、オリジナル音源を活かしヴォーカルの処理を緻密行なうために素材はDSD2.8MHzにアップコンバートしてDSDマスタリングをしました。松崎さんからのリクエストは3つ。
「ヴォーカルがセンターでどっしりと聴こえるように。」
「Aメロの歌詞がはっきりと聴き取れるように。」
「サ行ではなくガ行を出して欲しい。」

このリクエストの答えるための手段としては、ボーカルが太くセンターに定位するようにDSDをプレイバックするDSDをレコーダーのKORG MR-2000Sにはアレグロの電源ケーブルを使用。さらに、音像を大きくするためとオケとボーカルの馴染みを良くするためにアナログコンプのPrismSound MLA-2を通しました。

松崎さんとは2009年のアルバム「Yes We Can!!」でもマスタリングをやらせていただきましたが、ご本人がすごく耳がいい。1100Hzと1110Hz、25Hzと26Hzの違いもすぐに分かるので音決めがとてもスムーズでした。松崎さんのような超一流のボーカリストの声は自分の声帯で自然に倍音成分を出す事が出来ます。「ガ行を出す」というのはまさにその倍音成分をしっかりと出すこと。

声質を決めるためのケーブルは次のような選択。オリジナル音源の声質ですでにしっかり「ガ行」が強調されているものはMLA-2からADコンバーターのPrismSound ADA8へのラインケーブルにSaidera Ai SD-9003ケーブルを使用し、声によりエッジ感を必要としている音源はアクロテック8Nケーブルを使用しました。

松崎さんのボーカルレコーディングのお話はとても勉強になりました。通常のレコーディングのようにマイクをスタンドに立て歌い難い時は、Shure SM58に手ぬぐいを巻いてハンドマイクでボーカルの音量を整えるそうです。「曲によっては口から1mぐらい話して歌う事もあります。そうすれば後でフェーダーでバランスを整えなくても大丈夫ですから。」と自身の歌声をコントロールするすごいテクニックです。

「ステージで歌っているような臨場感を」「ボーカルレコーディングの時のヘッドフォンで聴いた時の迫力を」アーティストの明確な目的を音作りに織り込む事が出来ました。時代ごとの声質、演奏、アレンジをぜひCDで体験してみて下さい。


2011/06/07

サイデラ・モーニングセッション#043「kuniko plays reichを聴く!」

有限会社サイデラ・パラディソ サラウンド戦略推進室では、毎月5のつく日に"サラウンド朝活"やってます!

2011年6月15日のサイデラ・モーニングセッション#043は、LINN RECORDSから初の日本人アーティスト作品としてリリースされた「kuniko plays reich」を全編視聴します。日米エンジニアの共演!もちろん音楽の内容も素晴らしい!

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サイデラ・モーニングセッション#043
テーマ:「kuniko plays reich を聴く!」
日時:2011.6.15 水曜日 9:00AM-10:00AM
場所:サイデラ・マスタリング (PMC MB1 x5.1ch(最寄り駅;東京メトロ外苑前、JR原宿)
参加申し込み: <saraudon009@gmail.com>まで、メールにてお名前/会社名をお知らせ下さい。
お問い合わせ、次回のリクエストも、お待ちしております。
参加費:無料
・サウンドを体験、研究してみたい方ならどなたでもお申し込みいただけます。
・スタジオスケジュールの都合により8:45-9:45に繰り上がることがあります。
==

CDサイトと6/17のコンサートの案内
http://www.kuniko-kato.net/cd/jp/index.html

予約
http://www.atelier-canon.jp/reserve

http://www.kuniko-kato.net

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以下は、オノ セイゲンのフイナムブログより

加藤訓子さんは、世界的な指揮者や作曲家から注目される打楽器奏者として世界を舞台に活躍する。ソロ以外でもアンサンブル・ノマド、サイトウキネンオーケストラ、アンサンブル・イクトゥス(ベルギー)など国内外のグループへ参加。ナッシュビル在住。
スティーブ・ライヒ監修のもと、制作されたLINNレコード初の日本人アーティスト作品:
『kuniko plays reich』

本職であるレコーディング・エンジニアとしての代表作がひとつ増えた。本アルバム中で私が担当した部分は、
ー Six Marimbas Counterpoint  サイデラ・マスタリングで録音、ミキシング(ステレオ&マルチ)を担当
ー Electric Counterpoint ver. for percussions マルチのミキシングをを担当。録音はジョージ・マッセンバーグ、ステレオのミキシングは深田晃。


これをライブで観れる!
公演フライヤーpdf ダウンロード
ここでアサヒビールも飲めます!

【日時】2011年6月17日(金)開場17:00
リン・試聴会 17:00~|プレトーク18:00~
ライブ開演 19:00~
プレトーク出演:深田 晃、長江和哉、小原由夫加藤訓子
(当初、私もプレトークに参加予定だったが、諸事情によりオーディオ評論家の小原由夫さんが代理で録音解説)


【会場】アサヒ・アートスクエア | スーパードライホール4F
〒130-0001東京都墨.田区吾妻橋1-23-1

【チケット】¥5,000(税込)・全席自由
(座席数が限られるため立ち見になる可能性があることをご了承ください。)

【協賛】アサヒビール株式会社、富士通テン株式会社、Linn Japan Ltd.

【お問い合わせ】カノン.工房. tel:03-5917-4355. office@atelier-canon.jp 

【プログラム】
エレクトリック・カウンターポイント ver. for percussions
シックスマリンバ・カウンターポイント
ヴァーモント・カウンターポイント ver. for vibe

【WEB予約】 
カノン工房:http://www.atelier-canon.jp/reserve/
Kuniko Kato Arts Project:ticket@kuniko-kato.net

【プレイガイド】
チケットぴあ: http://t.pia.jp/ p-code [138-955] | Tel: 0570-02-9999


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2011/06/01

サイデラ・モーニングセッション スケジュール

SDP サラウンド戦略推進室では、毎月5,15,25日(土日祝日を除く)の出勤前(AM 9:00-10:00)に音の朝活勉強会「サイデラ・モーニングセッション」を開催しています。テーマに興味ある方なら、どなたでも参加できます。

参加申し込み:メールにて、**saraudon009@gmail.comまで**、参加希望回/お名前/ご所属をお知らせください。スタジオスケジュールの都合により順延あるいは、8:45-9:45に繰り上がることがあります。参加費は無料です。

今後の予定(各回をクリックで詳細ご覧いただけます):

サイデラ・モーニングセッション とは、サラウンド(3D)、DSDレコーディング、高音質配信、ライブイベント、DJ、ピュアオーディオと多彩なテーマをゲスト講師なども交えながら、初めての方にも判りやすく解説、視聴していくワークショップ/視聴会です。一般的に「音楽は好きですか?」という問いには「Yes!  I do」と応える方は多いのですが、プロフェッショナル制作環境(PMC MB1 x5.1ch)での体験は、ご自宅やパソコン、携帯電話などで音楽を楽しむのとは、まったく違う「オーディオ」やご自分の「聴覚」に新しい発見をしていただくことが出来ます。

サイデラ・モーニングセッションの合言葉:
「作品の視聴は、サラウンドを学ぶ上で最も重要な作業の一つである。その際に、視聴環境が良好であればあるほど、より多くのことを学ぶことができる。」(「サラウンド入門」P22より) →→→

2011/04/26

サイデラ・マスタリングの「サラウンドの日」モーニングセッション開催!「Back to Nature. ワールド・サラウンド・ランドスケープ」

どうもサラウンド戦略推進室のMUSHです!

もうみなさん耳にタコかと思いますが、5月1日は日本オーディオ協会(JAS)と電子情報技術産業協会(JEITA)がサラウンドの普及と啓蒙の為に定めた『サラウンドの日』ですよ!このサラウンドの日に合わせて、5月は全国各地でサラウンドの体感視聴会イベントが行われます。

サイデラ・マスタリングでは、音の朝活「サイデラ・モーニングセッション」の特別プログラム版を、5月は毎週月曜日の朝9:00-10:00(通常は5のつく日(5,15,25日))に開催しますよ!テーマは「Back to Nature. ワールド・サラウンド・ランドスケープ」!実際の制作環境でのサラウンド再生で、世界各地を回ります!

参加のお申し込みは、[お名前/会社名/希望回]を明記の上、saraudon009@gmail.comまでメールにて受付中です!

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「Back to Nature. ワールド・サラウンド・ランドスケープ」(サイデラ・モーニングセッション#038-042)

Day1: 5月2日月曜日 9:00-10:00AM
SD-1003H「Forest and Beach」より「Forest in Dijon (France)」

Day2: 5月9日月曜日 9:00-10:00AM
SD-1004H「Forest and Beach」より「Beach in Nice (France), Sanremo (Italy) and Rio de Janeiro (Brasil)」

Day3: 5月16日月曜日 9:00-10:00AM
SD-1001H「COMME des GARCONS SEIGEN ONO」より「Street in Amsterdam (Netherlands)」

Day4: 5月23日月曜日 9:00-10:00AM
SD-1026H「義経の龍笛/長谷川景光」より「Manpukuji-Temple in Kamakura (Japan)」

Day5: 5月30日月曜日 9:00-10:00AMNew 5.6MHzDSD Recording「Amazon forest in Manaus (Brasil)」
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サイデラ・モーニングセッションの合言葉:
「作品の視聴は、サラウンドを学ぶ上で最も重要な作業の一つである。その際に、視聴環境が良好であればあるほど、より多くのことを学ぶことができる。」(「サラウンド入門」P22より) →→→


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2011/04/15

ミックスマスターのレベル(その2)「ジャンルごとの適正レベル」

ミックスマスターの入力レベルについて何度かに分けて連載します。
(その2)「ジャンルごとの適正レベルとは」。

J-POPやHIP HOPではレベルを入れることで生じる”歪みの要素”が音楽をよりパワフルに聴かせるためのスパイスとなります。が、ジャズやクラシック、アコースティックのジャンルでこれをやるとステージの空気感、アドリブの細かなニュアンスを失います。人間の耳は歪みにとても敏感です。工事現場の音、エンジン音などが大きく聞こえるのはその中に歪みの要素が含まれているからです。はっきりとわかるまで歪ませるのではなくニュアンス程度に歪ませると音の透明感が増したり、厚みのあるサウンドに聴こえてきます。こちらは前者のジャンルに有効な手段です。

ミックスマスターのレベルがギリギリまで大きなもので、歪む事なく大きく録音され、しかもバランスが完璧な仕上がりであればAD/DAコンバーターのキャラクター、ケーブルのキャラクター違いでファイナルタッチを加えるのみでマスターを仕上げる事が可能です。少ないプロセスで音作りが出来るためナチュラルで鮮度のある仕上がりになります。ただしオケとヴォーカルのバランスなどもきちんとそろっている必要があります。一方レベルがギリギリまで入っている音源で奥行き、広がり感を引き出すことはとても難しい作業になります。プレイバック送りのレベルを下げ、EQで前に出したい音、後ろに下げたい音を整え、コンプで輪郭を付ける作業もわずかな処理しか出来ません。一度音がつぶれてしまっている音源からアタック感、切れ、スピード感を取り戻すことは出来ません。

ジャズやクラッシックでは楽器の出音だけでなく演奏しているホール、ライブハウスの響きを含め録音する必要があります。音が出る瞬間、消える瞬間の細かなニュアンスをいかにとらえるかが大切です。そのためミックスマスターはヘッドルームを十分にとって仕上げます。そうすることでアドリブの緊張感、空気感、アンサンブルの美しさを表現することが可能になります。

逆に音量レベルが低すぎる音源の場合、レベルを大きくすることは可能ですがノイズが問題となります。アナログテープで録音していた時代はSNが悪くサーというテープヒスノイズが目立つので歪む一歩手前で録音することが基本でした。デジタル録音でもダイナミックレンジを十分に生かすには赤が点灯しないように、ヘッドルームを最低でも0.5dBから1.0dB程度空けて録音するのがベストです。

適正レベルで録音された音源では最終的にナチュラルに仕上げることもレベルを入れて音圧のある仕上げも可能です。理想的なTDマスターはメーターの振れよりも聴感上大きく聴こえる音源です。そのために必要な要素は音像が大きく、芯があり、ナチュラルで輪郭がはっきり聴こえるサウンドです。

音量を大きくしたいのであればおぜひ任せください。アナログ、デジタル、DSDの中から楽曲に合った最適な機材を選択し音量が大きく、奥行きのあるサウンドに仕上げます。

2011/03/22

サイデラ・モーニングセッション#036告知「KORG AudioGate特集とDSD配信音源の視聴」

東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げ一日も早い復旧を心よりお祈りします。東京はようやく落ち着きを取り戻しつつあり、スタジオスケジュールの順延などもある中、先週より復興支援のためのレコーディングなども始まっております。ここでより前向きにサイデラ・モーニングセッションを再開いたします!

2011年3月25日のサイデラ・モーニングセッション#036は、いま、もっとも身近にDSDを取り扱えるKORG AudioGateの使用法と、DSDサウンドの視聴です。国内ではOtotoye-onkyo、海外ではBlue Coast Recordsなど、DSD配信を行っている各レーベルの楽曲を視聴します。

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サイデラ・モーニングセッション#036
テーマ:「KORG AudioGate特集とDSD配信音源の視聴」
日時:2011.3.25 金曜日 9:00AM-10:00AM
場所:サイデラ・マスタリング (PMC MB1 x5.1ch(最寄り駅;東京メトロ外苑前、JR原宿)
参加申し込み:saraudon009@gmail.comまで、メールにてお名前/会社名をお知らせ下さい。お問い合わせ、次回のリクエストも、お待ちしております。
参加費:無料
・サウンドを体験、研究してみたい方ならどなたでもお申し込みいただけます。
・スタジオスケジュールの都合により8:45-9:45に繰り上がることがあります。


2011/03/10

歪みを判断するモニター環境


TD音源にはアーティストが演奏に込めた思い、グルーヴ、エンジニアの機材やスタジオのこだわりなど音楽的な要素がたくさん含まれています。しかし、予期せぬ音楽的でない要素が含まれてしまう場合があります。その判断が最も難しいものの一つが歪みです。

歪みには「音楽的な歪み」と「電気的な歪み」があります。前者はギターアンプや真空管機材、アナログ機材などによってアーティストやエンジニアが意図的に作り上げたサウンド。後者はマイクロフォンやデジタル機材の入力オーバーなどで歪んでしまったサウンドです。

真空管機材やアナログ機材に適切なレベルで入力したサウンドは心地良い「音楽的な歪み」が加わります。「音楽的な歪み」はJ-POP、ROCK、R&Bなどのマスタリングにおいて、音量や迫力、勢いをプラスしてくれるとても重要な要素です。しかしあるレベルを超えてしまうと耳障りな不快な歪みを生じてしまいます。マスタリングにおいて、このレベルの臨界点を判断出来るモニター環境は非常に重要な要素です。

マスタリング作業ではアーティストやエンジニアが込めた音楽的な要素を隅々まで聴き取る必要があります。そして歪みにおいては、それが音楽的か否かを判断しサウンドに織り込むことがで確実にリスナーに伝わるサウンドを作れるからです。

サイデラ・マスタリングのモニターシステムは上記の要素を完璧にクリアしていますのでどなたでも安心して判断できます。もちろんこのサウンドにたどり着くまでにはあらゆる機材の設置方法、ケーブルの選択、振動対策、ルームアコースティックの調整など試行錯誤を何百回と繰り返しました。現在も毎日の調整は欠かしません。モニタースピーカーの調整はこつこつ微調整を繰り返しながら少しずつ改善するのがいちばんの近道ですね。それが自分の耳を鍛えることにもつながります。


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2011/03/09

難関、ピアノのマスタリングEQ


マスタリングでヴォーカルに次いで音作りが難しい楽器がピアノです。88鍵のピアノの音域の基音は最低音ラで27.5Hz、最高音ドで4186Hzと、非常に周波数レンジの広い楽器です。つまり他の楽器の周波数帯域と非常に重なりやすい。ベーゼンドルファー、スタインウェイなどピアノの種類はもちろん、ホールや録音ブースの広さ、マイクアレンジによって音色も大きく異なります。本日は難関、ピアノのマスタリングでの音作りについて。

ピアノは弦をハンマーで打ち鳴らす楽器なので、ハンマーが弦に当たるアタック感をどう表現するかキーポイントです。アタック感がないとスカスカのピアノの音になります。

ピアノのアタックを出す為に次のポイントを理解しましょう。88鍵のピアノの最高音ドは4186Hz(およそ4kHzと覚えて下さい)。ということはそれ以上の帯域は倍音によって構成されているので音の芯を出すにはこの周波数より下の帯域で音作りします。

1. 音の芯を出す 1.2kHz〜1.6kHz
2. 艶を出す 2kHz〜4kHz
3. 透明感を出す 4kHz〜8kHz
4. 低域の暖かみ 120Hz〜250Hz

[ 解説 ]
1. 音の芯はヴォーカルよりも少し上の帯域を使います。ヴォーカル同様にピアノの輪郭を出したければこの中で低い周波数、オケに馴染ませたければ高めの周波数を使います。

2. この周波数は等ラウドネス曲線を見ればわかるように人の耳が最も敏感な帯域です。強調することで音量感が上がりますが、音色まで変化してしまいやすい帯域なのでまずは音の芯を出してから補正程度に使います。

3. この周波数をほんの少し強調すると透明感が増しますが、ハットやシンバルなどの金物もこの帯域に存在するのでオケとのバランスをとりながら最後に調整します。

4. 音色が固く感じた時は低域を上げると響きが豊かになり相対的に高域のアタック感を抑えてくれます。打ち込みのピアノ音源で低域が存在せずにEQが引っかからない場合には高域を抑えます。

ピアノの音作りには生演奏を聴いて体感するのが一番です。ぜひジャズのライブやピアノ・ソロコンサートで本物演奏の素晴らしさ、音色を体験しましょう。

PS.ピアノのマスタリングにはDSDマスタリング本当にいいですよ!

2011/03/08

ドンシャリ音源の処方箋「周波数帯域のバランスを整える」


まれに、TD音源がドンシャリにあがっていることがあります。ローエンドとハイエンドの伸び過ぎで音の芯がない為ヴォリュームを上げても音圧感が出ない。TDをスモールスピーカーのみで行っていたか、あるいはモニターが「かまぼこ」だった可能性が考えられます。本日はそんな時のマスタリング、ドンシャリの処方箋。

まずはローエンドを抑えることから。マルチバンドコンプ(の場合はコンプはかけない、レベルコントロールのみ)などの帯域分割で100Hz前後から1dB〜2dB下げて聴いてみます。キックのアタック感が出なければさらに30Hz辺りからローカットフィルターで緩やかにカットします。

次に高域のチェックです。シャカシャカしやすい楽器はハイハット、シンバル、シェーカー、タンバリンなど。まずこれらの楽器が出過ぎないようにオケに馴染ませます。マルチバンドで4kHz辺りから少しカットします。音質が変わるようなら8kHz、10kHzと周波数を上げていきます。低い周波数からカットした方が輪郭のある音を作ることが出来ます。

100Hz〜10kHzはフラットで、それ以上、それ以下の周波数は緩やかなカーブでロールオフするようなバランスを整えると、一つ一つの楽器がしっかり聴こえ良いバランスに仕上げる事が出来ます。レンジのバランスを整えたら次に個々の楽器の音作りです。

どのようなシステムでもバランス良く聴かせるにはセンター成分の楽器、キック、スネア、ヴォーカル、ベースをどう聴かせるかがポイントです。一番最初にヴォーカルの質感を決めます。EQポイントは声質によって様々ですが、声のエッジを出すのは1kHz〜1.5kHzをプラスします。1kHzが一番輪郭がはっきりしますが声が硬く聴こえる時は少し周波数を上げます。1kHz、1.1kHz、1.2kHz、1.3kHz、1.4kHz、1.5kHzと周波数を変えながらオケとのバランスを聴きます。周波数を上げていくと声が柔らかく聴こえる瞬間があります。そこから少し下げたところがスイートスポットです。このポイントが見つかれば他の帯域をEQしても声質が変わらず存在感のあるヴォーカルを表現出来ます。

キックは120Hz〜180Hzをプラス、スネアの抜けは6kHzをプラス、ベースは60Hz前後をカットしてキックとのかぶりを調整し抜けを良くします。マルチバンド、ローカット/ハイカット・フィルターでバランスを整えると少ないEQで音作りが出来ます。マスタリングの作業は個々の楽器の音作りに注目しがちですが最初のバランス調整が最も大切な作業です。そのためには周波数レンジを的確に判断出来るモニタースピーカーが必要です。スモールモニターだけではバランスが分かり難ければヘッドフォン、ラジカセ、PCのスピーカーなど色々な環境でチェックしてみて下さい。

2011/03/07

『コム デ ギャルソン オノ セイゲン 1』

最近の世の中のニュースで「お詫び」を繰り返すのが流行っておりますが、弊社も年明けにつづき再びお詫びとお知らせを。

またもやお客さまからご指摘によると、オノ セイゲンの代表的なアルバム、もう20年以上『コム デ ギャルソン オノ セイゲン 1』が入手できない状況にあると。「中古で1枚、10,422円」という法外な価格になっているのは弊社としては不本意で、さっそく発売元にも追加製造をお願いしているところでございます。『オリーブ・トゥリー・フォー・ピース』につきましても、まだ追いついてないようで、中古で1枚、17,800円となっておりますが、いずれのタイトルも決して廃盤ではございませんのでご安心を。そのほかのタイトルにつきましても、お近くのレコード店でみつからない場合は、弊社より通信販売にてお買い求めいただけます。送付手数料500円だけ上乗せさせていただきます。サインなどご希望にもそえますので、ご遠慮なくどうぞよろしくお願いします。

プレス資料ダウンロード(PDF):
http://www.saidera.co.jp/Press_OMCA_CDG.pdf

サイデラ・レコードでは1999年より1ビットDSDレコーディングを強力にすすめております。スーパーオーディオCD HYBRID(普通のCDプレーヤーでもお楽しみいただけます)もいくつも発表しております。今後も(コンテンツの音楽がお気に入りいただけるかは、お客さま次第ですが)世界でもっとも高品質なレコーディングをお届け致します。ご期待ください。
Saidera Records→→

『コム デ ギャルソン オノ セイゲン 1』

このアルバムは、ひとつの空気、吹きとおる風となって聴き手に伝わりくる。その風に吹かれていると、既成のアルバムにはない、新しい喜びに浸ることができるのだ。この作品と、川久保玲のためにあるようなロラン・バルトのことばを思い出した。「『新規の』ものでありながら、まったく『新品だ』というわけでもない。それこそ、芸術やテクストや衣服の理想状態ではないか」/中川 ヨウ

一瞬にしてある場所から別の場所へと聴き手を運び去る、まるで夢を見ているかのような音楽である。メロディやリズムの背景に実に様々な情景が広がり、香りや味が錯綜するミスティシズム。しかし同時に、極めてリアルかつフィジカルな音楽でもある。ひとつひとつの音が確かな肉体と意志を持って屹立し、オーガニックに絡み合い、我々に迫ってくる。それは、セイゲンが、音/音楽を情報の寄せ集めとして扱っていないからに他ならない。この、検索も編集も不可能な音楽のカッコ良さ、逞しさは、制作されてから20年経った今、ますます輝いている。/よろしく哀愁 松山晋也


『オリーブ・トゥリー・フォー・ピース』

これまでのセイゲンのアルバムでもそうなのだが、何がいいと言って、音楽が楽しい、音楽をやっているのが楽しくてしょうがない、そのかんじだ。それが伝わってくる。ミュージシャンでありつつ、職業ミュージシャンじゃないと言い、プロじゃないから、と謙遜するセイゲンは、逆にプロじゃないがゆえの快楽を存分に味わっていて、それゆえにこそプロじゃないことを宣言する。ロラン・バルトが、「アマチュア」という言葉は愛するに由来して、と書きつけるのとつうじる贅沢さが、ブリコラージュ(=器用仕事)をする楽しみが、ここにある。/小沼 純一

このアルバムの中には、素晴らしい音楽の瞬間がいくつもある。中でも素晴らしいのは、子供の歌だろう。コーラスを外れて歌い続ける子供がいる。楽しいから歌い続けるのだ。そう、そのあどけないその歌声の向こうにある無垢な夢に驚かされるのだ。/青木和富

ラインケーブルの取り扱い6つの注意点


「Saidera Ai SD-9003」ケーブルは現場での使用を想定しシース(SD-9003で言えば赤い外皮の部分)がしっかりと作られています。それでも取り扱いを間違えると断線や接触不良などトラブルが起こり得ます。「ラインケーブルの取り扱いの基本」です。

1. ケーブルの抜き差しはコネクター部分を持って行なう。
2. XLRケーブルを接続したときは「カチッ」とロックがかかったことを確認。
(まれにある、機材側がロックがないコネクターの場合は確実に接続されていることを確認)
3. ケーブルは適切な長さで使用する。短い方がロス無く信号を伝送することが出来るが、最短の接続でも綺麗なアールを描く長さで。ケーブル側コネクターの根元が90°に曲がっているときは短すぎ、プラス20センチは必要です。
4. LR同じ長さのケーブルを使用する。パワードスピーカーなどに使う場合、片側がミキサーやオーディオI/Fに近くてもLRで長さは統一。
5. ケーブルは決して投げない。ハンダ付け部分にクラックがはいり接点不良の原因となります。
6. 定期的にクリーニングする。数ヶ月使用し続けると端子が酸化しますので無水エタノールなどでクリーニングします。
(コットンや綿棒で拭くだけでも十分効果があります)
併せてお読みください↓
ケーブルのメンテナンス(その1)「XLRケーブルの定期クリーニング」
ケーブルのメンテナンス(その2)「RCAプラグの定期クリーニング」

これらは基本中の基本ですので特に音響を学んでいる学生さんは今のうちにマスターしておいて下さい!現場では早い・安全・確実が求められます。そして笑顔も忘れずに。

2011/03/03

DSDマスタリング(その5)「DSDマスタリング、ヴォーカルとローエンドのEQ」



「DSDとPCMでEQは違いますか?」という質問を頂きますがもちろん違います。DSDのサウンドはスピード感があるためハイをEQしなくても十分に抜けが良い。ジャズやクラッシック等の生演奏音は柔らかいのにフワッと抜けてきますね。「柔らかいのに抜ける音」をDSDマスタリングでつくることが出来ます。

まず初めに注意をひとつ。DSDのサウンドはローエンドの伸びとハイエンドの伸びがPCMとは違います。DSDでのEQは50Hz以下、10kHz以上のレンジをほんのわずかEQしただけで音質が変化します。つまりローからハイまでバランスの良いモニター環境が不可欠です。

EQで特に難しいのがヴォーカルとローエンドの音作りです。僕はヴォーカルを響き、芯、倍音に分けて考えますが、自分がイメージしたサウンドを得るためにはみなさんが想像する帯域よりも低い帯域をコントロールすることが多いです。ヴォーカルの芯は1kHz前後、響きは500Hz前後、倍音は16kHz前後の帯域を調整します。倍音のEQは0.2dB程度プラスするかあるいは全くしない場合もあります。

また、DSDのローエンドは非常に豊かなヴォリューム感があります。そのまま再生するとローが多すぎる時はマルチバンド・コンプで帯域を分け少し下げてから作業します。クロスオーバーは50Hz〜160Hz。ローエンドは何もしない状態が一番透明感がありますが、まとまりを良くしたり、音圧を出したい時はローカットします。透明感を出すなら25Hz、まとまり重視なら27Hz前後からカット。どこからカットするかはキックとベースのバランスを確認します。

DSDのサウンドはほんの少しのEQで音が大きく変化します。EQを大きく動かさなくても音色をコントロール出来るから音楽のバランスが崩れません。何度言いますがDSDの音作りで一番大切なのは分かりやすいモニター環境です。分かりやすいモニター環境なら安心して最後のファイナルタッチを加えることができます。「ケーブルの違い、機材の違い、0.1dBの違いってこんなにちがうの」ということはぜひ立ち会いマスタリングで体験して下さい!


2011/03/02

サイデラ・モーニングセッション#032「ブラジルの音空間5.6MHzサラウンド・フィールドレコーディング・インタビュー」

どうもMUSHです!
昨年末に行ったサイデラ・モーニングセッション#032「ブラジルの音空間 世界最大の熱帯林アマゾン/緊急アンコール」。この日は2010年の「サイデラ・モーニングセッションSPECIAL DAY-6」でゲスト講師もしていただいたケペル木村さんが、ブラジル人デザイナー、マルコ・マンシーニさんと開始したサイト「revista Bossas Brasil」と共同主宰。ケペルさんとマルコさんによる「オノセイゲン・インタビュー」がこちらに掲載されていますよ!
”このDSDシステムを使えば、ジャズグループでも何でも高解像度で「音の重なり (sound layer)」を記録出来るのです。

人間は20キロヘルツ以上の音は聴こえないということになっていますが、人間は初期の反射音を捉えて、音がどの方向からやって来たかを判断することが出来るのです。そのためにもこのより高い周波数のサウンドを録音出来る高解像度システムが必要なんです。”
...続きはこちら→→[revista Bossas Brasil「オノセイゲン・インタビュー」]



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2011/03/01

サイデラ・モーニングセッション#035が終了しました「第53回グラミー賞サラウンド部門Winner視聴」

どうもMUSHです!
サイデラ・モーニングセッション#035「第53回グラミー賞サラウンド部門Winner視聴」が終了しました。
Title: BRITTEN'S ORCHESTRA
Artist: Michael Stern & Kansas City Symphony
Format: SACD Hybrid
Recording Location: Community of Christ Auditorium
Credit: Keith O. Johnson, surround mix engineer; Keith O. Johnson, surround mastering
engineer; David Frost, surround producer
Label: Reference Recordings

日本中が大変に盛り上がった第53回グラミー賞サラウンド部門の発表、見事受賞したのは
[ BRITTEN'S ORCHESTRA / Michael Stern & Kansas City Symphony ]でございました!

サイデラ・モーニングセッションでも毎年恒例となった(といっても2年目)グラミー賞サラウンド部門WINNERの視聴。僕は以下の観点で視聴しました。
*65x51x30メートルもあるオーディトリアムという録音ロケーションがサラウンドで再現されているか?
*アリーナ中央のステージをスピーカー内部の音場で再現出来ていれば、その周り(=スピーカーの外)は客席のサウンドになるのか?
その答えは、、、ぜひみなさんもサラウンドで視聴してみてください!

参加者の方に作品の印象を伺いました!(一部抜粋)
++
*レンジが広く臨場感があるなとおもいました。
*不思議な音場。
*こういった場で録音をしっかり聴くのが初めてでしたが、録音でもここまで立体的でバランスのとれた演奏が聴けてしまうのか、と思いました。中心で聴いていると音が迫ってくるようで、本当にステージに居るようでした!
*グランカッサの低音を強調してもにごりのない低音の響きを表現できるホールサウンド!
*会場の広さの印象とは異なる比較的ONなサウンド。響き成分は多いがONってことはけっこうマルチマイクか?
*音の分離感。ハープがあそこまでクリアに聴こえるものなのかと驚いた。
*DTMなどと違い、カブリなどの音の干渉の対策が気になる。
*かなり定位を作られているが音がSACDっぽい。映画音楽とも違い、かといってステージ上の楽器の配置とも違い、すこしびみょうでしたがこれはこれで良いのかも知れません。
++


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2011/02/28

DSDマスタリング(その4)「肝となるアナログケーブルの選択」



サンレコ誌主宰の「Sound & Recording Magazine presents Premium Studio Live」などでDSDレコーディングの音の良さはご存知ですね。「DSDレコーディング」は演奏の空気感、リアリティーがそのまま録音出来ます。アーティストの細かなニュアンスをありのままに録ることが出来る。サウンドはナチュラルで立ち上がりが速く艶があります。

録音、MIXをPCMで行っている場合でも、DSDマスタリングのサウンドは強力に良いというのを知ってもらいたい!本日はDSDマスタリングの音作りについて。

CD用マスタリングでの「DSDマスタリング」とはマスタリング時のプレイバックをDSDで行うマスタリングのことを指します。TDマスターが初めからDSDの場合はもちろん、48/24などのPCMの時もKORG AudioGateでPCM→DSDアップコンバートを行いKORG MR-2000Sで再生します。

しかし、ただMR-2000SでプレイバックするだけではDSDの良さを表現することは出来ません。MR-2000Sにしっかりと振動対策を施し、アナログ機材やラインケーブル、電源ケーブルを駆使してプレイバックする際に音作りの土台をしっかり築き、ジャンルにあった調整を行うことでDSDの良さを最大限に活かしたDSDマスタリングが可能です。

KORG MR-2000SはDSD/Analogコンバーターを内蔵していて、アウトはキャノンまたはピンのアナログです。そのアナログアウトのケーブルの選択がDSDマスタリングでは肝になります。これまでのPCMマスタリングでは低域を豊かに表現するためにトランスペアレント MUSICLINK Superを基本に作業していたのに対し、DSDはローエンド/ハイエンドが十分に伸びているサウンドなので、100Hz〜4kHz前後、キック/スネア/ヴォーカルの芯が出るアクロテック8Nケーブルを使用。電源ケーブルはセンター成分がしっかり出るアレグロケーブルを使用しています。センター成分をしっかり出すことで大型のオーディオシステムだけではなく、ヘッドフォンやPCのスピーカーなど口径の小さなシステムで聴いてもパンチのある音作りがDSDマスタリングでも可能になります。

2011/02/21

サイデラ・マスタリングのモニターシステム構築論

チーフ・エンジニアの森崎です。
先日は”音の朝活”サイデラ・モーニングセッションで「ラインケーブル・ADコンバーター徹底視聴」を行いました。細かなサウンドの違いへのこだわりの積み重ねが最終仕上がりを大きく左右することを参加いただいた方に体感してもらいました。マスタリングで「細かなサウンドの違い」を正しく聴き分けるには「解像度の高い、色付けのないモニター」が必須です。
本日はサイデラ・マスタリングの徹底したモニター環境のポイントをいくつか解説します。

[ スピーカーセッティング ]
スピーカーはしっかりした台に置き、左右の角度やリスニングポイントからの距離はミリ単位で調整します。ポイントとなる低域の調整は鉛板などでの振動対策とインターロッキングによる拡散で行なっています。部屋全体の響きは吸音というよりも調音に近い。SONEXとグラスウールを定在波のある場所に貼り、試聴を繰り返しながら微調整しました。 吸音しすぎていないのでロスがなく小さなワット数でもかなりのモニターレベルを出すことが出来ます。スタジオはスピーカー両側には十分な広さと天井高も4.4メートルあるので奥行きと広がりのあるモニターを実現しています。

[ 機材セッティング ]
機材のセッティングのポイントは振動対策と放熱です。機材はTAOCのボード、フラワーボード、檜の集成材、厚手のシナ合板などの上に置いています。ラックマウントの機材はネジの種類と締め方にこだわっています(すぐに出来る音質アップの2つの方法(機材の設置 基礎編)参照)。低域に暖かみと厚みをプラスするため多くの機材は木材の上に置き、もちろん部分的に金属のインシュレーターを使用してレンジとバランスを調整します。放熱を良くするため機材は出来るだけスペースを空けて設置すること。特に必要な場所には扇風機を取り付け空気の流れを良くしています。機材は熱を持ちすぎると音がだれて来るのでしっかり対策する必要があります。

[ ケーブルの選択 ]
モニターラインのラインケーブルにはSaidera Ai SD-9003、電源ケーブルはACROTECの製品をリファレンスにしています。その選択の基準は「色づけがなく、レンジが広く、立ち上がりの速いケーブル」です。

モニター環境の調整は(1)最初にルームアコースティックの調整、(2)それから機材のセッティング/調整、(3)最後にケーブルの選択という順序で行ないます。聴き慣れたリファレンスCDの音を基準にルームアコースティックの調整、その他全ての機材の調整を行ないます。時間はかかりますが正しいモニター環境を作るにはこの方法が一番近道です。


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2011/02/18

DSDマスタリング(その3)「歪みの少ない透明感のある声、槇原敬之/林檎の花」


JR東日本東北新幹線の新青森駅開業のCMですでにみなさんお馴染みの、槇原敬之さんニューシングル「林檎の花」のTD音源はKORG MR-2000Sで録音された5.6MHzDSDデータでした。最近はWAVなどのPCMデータをKORG AudioGateでDSDデータにアップコンバートして作業する「DSDマスタリング」の手法を多くとっていますが、やはりDSDレコーダーにダイレクトにTDされたサウンドは違う!優しく暖かみがあり抜けてくるヴォーカル。エンジニアTさんに質問したところ、
「MR-2000SにTDするようになってから、EQをほとんど使わなくなりました。PCMに落とす時は声の抜けを良くしたり、輪郭をつけるためのEQをかけていましたが、DSDは高域をEQしなくても抜けるのでどんどんシンプルな処理になっています。」
「音の透明感が違うのでリバーブのかけ具合も変わりました。」
とのこと!PCMの場合DAW上でのバウンスやマスターレコーダーへのハイサンプリング録音でも音質が若干変化しますが、MR-2000Sに録音すると録音前と後で音のニュアンスがほとんど変わりません。MR-2000Sのインプットスルーを聴きながらTD作業をすればエンジニアのイメージしたサウンドに限りなく近く仕上げることが可能。これがDSDが他のフォーマットに比べより音楽的に仕上がる要因のひとつです。

今作のDSDマスタリングではEQ、COMPを施す前に音の土台作りをしっかり行ないました。まずエンジニアTさんがTD時に聴いていたサウンドを再現するために録音に使用したワードクロックROSENDAHL Nanoclocksを再生時にも使用し、これにより低域の厚み、高域のレンジが増しピラミッド型のバランスの良いサウンドになりました。さらに声の輪郭、存在感を出すためにアレグロの電源ケーブルを使用。(DSDマスタリング(その1)「透明感のあるアナログサウンド」を参照)このケーブルを使うと音像が大きくヴォーカル、キック、スネアなどモノの楽器が前に出て来ます。

EQは補正程度に。ヴォーカルの芯を出すために1kHzを1.4dBプラスしました。まさに「高域をEQしなくて済む」のでより歪みの少ないクリアーで透明感のある声に仕上げられます。COMPはレシオ1.6:1、アタックタイム50ms、リリースタイム300msでごく浅くかけました。アタックタイムを遅めにしてヴォーカルではなくキックに反応させリズムをタイトに仕上げています。

サウンドは2011年3月11日(金)発売のCDで、ぜひ確認してみて下さい。

『クラーク志織 7人の音楽評論家の肖像展』

2月19日(土)より弊社1Fではじまる展示のお知らせをいたします。
お誘い合わせの上、ぜひお立ち寄りください。

新進気鋭の画家クラーク志織が、第一線で活躍する7人の音楽評論家に会いに行き、肖像画を描きました。カラフルでPOP、愉快にみえる世界の中にどことなく哀愁がにじみ出ているのはなぜでしょう?肖像画に添えられるそれぞれの「音楽評論とは何か?」のコメントにその答えはあるかもしれません。



『クラーク志織 7人の音楽評論家の肖像展』
〜音楽を言葉にする人々を絵にしました〜 

7名の音楽評論家


青木和富 
今井智子
小沼純一
佐藤英輔
高橋健太郎
松山晋也
増渕 英紀
(50音順/敬称略)

画家クラーク志織が描く 7名の音楽評論家の肖像をそれぞれの「音楽評論とは何か?」の
一言を添えて展示します。

クラーク志織プロフィール
Time Out Tokyo記事
TOKYO WARDROBE記事


期間:2月19日(土)〜 28日(月) 10:00〜18:00
オープニングパーティー 2月19日(土) 18:00〜20:00

19日は12:00〜20:00、20日は16:00〜20:00、この2日間は作家本人も会場におります。
26日、27日はお休みとなります。

入場無料
MAPはこちら

2011/02/16

サイデラ・モーニングセッション#034が終了しました「アンコール開催!マスタリングセミナー -ラインケーブル・ADコンバーター徹底視聴-」

どうもMUSHです!
サイデラ・モーニングセッション#033「アンコール開催!マスタリングセミナー -ラインケーブル・ADコンバーター徹底視聴-」が終了しましたよ!
視聴したのはこちらの機材。今回の視聴で、各ケーブル・コンバーターのサウンドキャラクターの違いはもちろん、サイデラ・マスタリングのモニター環境へのこだわりもわかっていただけたのではないでしょうか!
参加いただけなかった方も、先行レビューのBlog記事をぜひご覧くださいね!
[ AD Converter ]
dB Technologies 4496
Prism Sound Dream ADA-8
dCS 905

[ Analog Cable ]
Wire World Siver Eclipse
Transparent MUSICLINK SUPER

2011/02/14

Wire World Siver Eclipse / Transparent MUSICLINK SUPER:ラインケーブル・ADC徹底視聴予習編(その4)

2月15日のサイデラ・モーニングセッション#034「アンコール開催!マスタリングセミナー -ラインケーブル・ADコンバーター徹底視聴-」で視聴するものを、シリーズでレビューします。(その4)はお気に入りのケーブルについて。


[ Wire World / Silver Eclipse ]
ワイヤーワールドはオーナーでケーブルの設計者でもあるデヴィット・ザルツ氏を中心に、ケーブルの作成において次々に革新的技術に取り組んでいるアメリカのケーブルブランド。デビッド氏は「ノーコンタクト」「ノーカラーレーション」をゴールとして掲げ、それに向かってケーブルを作り続けている。1992年にワイヤーワールド社を立ち上げ以来、オーディオインターコネクトケーブル、スピーカーケーブル、デジタルケーブル、USBケーブル等多、岐にわたり様々なハイクオリティーケーブルを作り出している。(カタログより抜粋)

ワイヤーワールドのサウンドは明るく透明感があり音像の大きなヴォーカルが特徴。声の細かなニュアンス、倍音まではっきり聴こえる。オケとヴォーカルのバランスは4:6ぐらい。アーティストの声のニュアンスを出来るだけ変えずに暖かみ、輪郭のある声にしてくれるケーブルです。ほんの少し高域8k〜10kHzが持ち上がるので音に艶がプラスされます。レンジが広く空気感があるのでアコースティックギターやピアノとの相性も抜群です。ご存知スターリング・サウンドのグレッグ・カルビも愛用しているケーブルです。

[ Transparent / MUSICLINK SUPER ]
トランスペアレントは1980年設立。トランスペアレント・オーディオケーブルに搭載された独自のネットワークは、ノイズ低減に作用するばかりか、その共振点を中音域に害を与えない60〜15Hz程度の超低域にまで追いやる効果をあわせもちます。ケーブル、ネットワークの物理的な防振対策とあいまって、この電気的制振効果はケーブルから特異な色付けを取り去り、リアリティー豊かな深い音楽性を引き出します。(カタログより抜粋)

トランスペアレントのサウンドはボリューム感のある低音とキレのある高域が特徴。特にキックが弾力があり音像が大きく表現されるのでR&BやHIP HOP、クラブミュージックには欠かせないケーブル。低域は量感はあるがしっかり止まるのでサウンドはドライです。使いこなしが難しいケーブルですが音楽のグルーヴ、躍動感を余すことなく引き出してくれるケーブル。ゲートウェイ・スタジオのボブ・ラドウィッグ氏が愛用しているケーブルです。

PS.
オーディオのエンジニアもレコーディング、マスタリング・エンジニアも一番大切なことは「アーティストの意図しているサウンドをどれだけリスナーに伝えられるか」ですね。

2011/02/08

YAMAHA NS-10Mの時代

チーフ・エンジニアの森崎です。
本日はYAMAHA NS-10Mについて。音響ハウス時代の思い出を少し…。
YAMAHA NS-10Mはレコーディング・スタジオで一番有名なモニタースピーカー。(写真は改良型のNS-10M STUDIO)耐入力は50Wしかないのにドライブするパワーアンプの定番AmcronPSA-2の出力は150Wもある。もっと小さいアンプでも十分鳴らせますが、レコーディングエンジニアが求めているのは音の瞬発力。キックがドン、と鳴った時にスピーカーもドンって来ないといけない。車なら軽自動車と排気量の大きな車の加速の違い、アクセルを踏んだときに瞬時に反応してくれるそのフィーリングです。

NS-10Mの周波数特性は60〜20,000Hz、クロスオーバー 2,000Hzなのでちょっとピークのある音を入力したり、一つの帯域で、特に高域をEQしすぎるとツイーターがとんでしまう。このようなセッティングのモニターシステムの使いこなしはとても難しい。NS-10Mをバランスよく大音量で鳴らすには経験とノウハウが必要なのです。このスピーカーを鳴らすことが出来れば一人前です。

当時NS-10Mのスピーカーユニットは消耗品と考えられていて、音がへたればすぐに新品のユニットに交換。だから交換用のユニットのストックは充分にありました。スピーカーユニットを交換すると音のキャラクターが変わる。エイジングをして馴染みを出してからセッションで使用しますが、それでもバックアップ用のNS-10Mが2、3ペアは待機してました。エンジニアも2STの音、6Stの音というようにスタジオごと、モニターシステムの特徴を完璧に熟知していました。この経験を通して「モニターシステムの特徴を理解することこそエンジニアに必要不可欠である」ことを学びました。

NS-10Mの一番の魅力は明るく元気のあるサウンド。ミュージシャンがコントロールルームでプレイバックを聴いたときに盛り上がれる音楽的な音。アーティストがのってくれば良い演奏を録音出来る。アーティストに気持ちよく演奏してもらうことは音楽制作では最も重要です。だからレコーディング・エンジニアは良い演奏を録るためにプレイバック、キューボックスの返しのサウンドにこだわるんです。

「相手が演奏したいタイミングでテレコを回せ」「俺たちは音を録っているのではなく音楽を録っているんだ」「そうすればアシスタントでも音楽制作に参加出来る」「ミュージシャンとテレコで会話しろ」と。マスタリングで、曲間決めをするとき、この言葉を思い出します。NS-10Mのサウンドを通して一流のエンジニアの心を教わりました。
※テレコ:テープレコーダー。SONY-PCM3348、STUDER-A820など。


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