2015/10/29

ぼくたちのインターン日記2015:ハチ公バスでGO!


私たちは10月の1ヶ月間限定で、名古屋の専門学校のカリキュラムでサイデラ・マスタリングにインターンシップにきています。
先日初めて、渋谷のRock oN Companyさんへ「Saidera Ai SD-9003ケーブル」の納品と買い物に行きました。過去にインターンにきた先輩たちと同じようにRock oN Companyまではハチ公バスに乗って行きました

先輩達の記事はコチラ
http://saideramastering.blogspot.jp/2011/12/20112.html
http://saideramastering.blogspot.jp/2012/10/20121.html
http://saideramastering.blogspot.jp/2013/10/20134.html
http://saideramastering.blogspot.jp/2014/10/blog-post_22.html






サイデラからRock oN Companyさんまでは約20分ぐらいで、最寄りのバス停「神宮前3丁目」から乗り「高齢者ケアセンター」で降ります。ハチ公バスを見た時は、名古屋では見たことのないコンパクトさだと2人して驚き、さらに乗車した際に運賃が100円で思わず、安い!と言ってしまいました。既に驚きの連発ですが、いざ出発です。外の景色を見て私たちは平日なのに人がいっぱいいる!と思い、名古屋では一番栄えている栄ですら休日にしかこんなにも人はいないなと話していました。


百田がRock oN Companyに行ったことがあったので迷わず目的地につくことができました。Rock oN Companyの前は下の写真のように坂道になっているのですが、それを見て桐山が「うわっすごい坂!」と言ったことを百田は忘れません。(全然すごい坂じゃないのに東京のすべてが大げさに見えているらしい)




名古屋は濃尾(のうび)平野の中にあるのでこういった坂もあまり見慣れないものだったりします。左奥にある建物がRock oN Companyです。


無事に納品を完了し、店内を見渡してみました。名古屋にはレコーディング機材がたくさん売っている店がなかなかないのでうらやましく思いつつ、後ろ髪引かれる思いで次のおつかいへ。次のおつかいは東急ハンズでお客さん用のグラスを買いに行くというもので、マッシュさんから近くにあると聞いていたので最初あてずっぽうで歩いてみました。そしたら見事に道に迷いましたが、そのおかげで大きなタワーレコードを見つけることができました。




まさかの5フロア店舗に2人して驚愕し、少しぐらい見て回ってもばちは当たらないのじゃないかと悪魔が囁きましたがそれに打ち勝ち、休日に見て回ろうと心に誓いその場をあとに。マップアプリを使いなんとか東急ハンズにたどり着き無事グラスを買い、今度は渋谷駅からハチ公バスに乗り帰りました。とても思い出に残るおつかいになりました。


気づけばインターンシップの期間も残り僅かになりました。このように田舎者にとって驚くような経験を東京という街でしている以上に、インターンの中ではたくさんのことを経験させてもらっています。ここまで想像以上にあっという間で、もう少し期間が延びないかなとも思いますが、残り少しのインターンシップを悔いの残さないよう精一杯働き、学べることをしっかり学んで1ヶ月締めくくりたいと思います。


2015/10/26

「Coffee Small Talk」第3回  ~はじめてのアメリカ編(2)~



こんにちは。前回はBlue Bottle Coffeeのことを書いていきましたが、今年東京に進出して話題となっていますね。清澄白河に1号店、サイデラから歩いて15分ほどの青山に2号店を出店しました。こちらに書きたいことは山程ありますが、旅のお話に戻ります。
第3回は、サンフランシスコで訪れた他のコーヒーショップもご紹介します。



まずは、Sight Glass Coffeeです。

「サイトグラス」とは焙煎機に付いている、なかを覗くための小窓だそうです。建物の外観は黒塗りのコンクリートっぽい、モダンな雰囲気ですが、Blue Bottle同様、決して治安のよろしくなさそうな通りに突如出現します。すぐ近くには高層オフィスビル群もあり、ビジネスマンも多く訪れるところです。日本でいうところの新宿の歌舞伎町みたいなものでしょうか。




ここでもブルーボトル同様、開放感あふれる吹き抜けが印象的です。ドアを開けてすぐ、レジに続く列に並ぶような格好になりますが、まずは店内が見渡せる2階に席をとります。すごい人気です。

フロアの中央に円を描くようにカウンターがあり、エスプレッソマシンが左右に置かれ、スタッフがテキパキと注文をさばいていきます。
ここでも、iPadレジが導入されています。例のチップの画面が出てきますが、ひとまず華麗にスルーします。Facebookで「いいね!」していることを知らせると、いくらか割引してくれるとか。

フロアにはカスタマイズされたヴィンテージのPROBAT(焙煎機)があり、店内はその稼働音と、鼻ピアスにタトゥー入り美女スタッフが選曲するレコードが爆音で鳴り響いています。
コーヒーのみならず、音楽や音響へのこだわりも並大抵ではなさそうでした。


さて、ラテアートをテキパキと生産しているお姉さんに、僕も1杯お願いしました。英語が堪能であれば、カウンター越しに会話の花を咲かせてもいいですね。

コーヒー豆の個性を最大限に引き出す、浅煎りが基本です。酸味が強調されるので苦手という方もいますが、日本で味わうような「酸っぱさ」とは雲泥の差があり、こちらの酸味は豊かなフルーツ味といった感じです。
口に含んだ瞬間、旨みが炸裂します。ドリップよりも、高圧の蒸気で一気に絞り出すエスプレッソの方がその感動は大きく、ラテになればミルクのまろやかさが加わり、さらにおいしく飲みやすくなるのは言うまでもありません。

余談ですが、サイトグラスのコーヒーはアメリカで最も予約のとれないレストラン、アリス・ウォータースの「シェ・パニーズ」でも採用されているそうです。グルメは食後のコーヒーにも妥協しないんですね。



では、もうひとつのお店に向かいましょう。The Millです。


あの国民的ホームドラマ「フルハウス」の舞台となったエリア、ヴィクトリア調と呼ばれる細長い一軒家が整然と立ち並ぶ、閑静な住宅街の一角に店を構えています。その名の通りコーヒーミルが名前の由来とのこと。
こちらもサンフランシスコのサードウェーブ代表格、Four Barrel Coffeeが手がける姉妹店にあたります。フォーバレルは一時、代官山ログロード出店の噂がありましたが、白紙になってしまいましたね。

店内はこじんまりとしていますが、白を基調としたインテリアで、日当たりも抑えられ、リビングにいるような安心感に包まれます。バリスタのすぐ後ろではベーカリーチームがせっせとパンを焼き上げています。




写真からお分かりのように、バリスタは文句のつけようがない容姿の方ばかりです。男前たちのくり出す可愛らしいラテアートに、乙女はうっかりハートを射抜かれぬよう注意が必要です。もちろん、僕は男子ですが美味しくいただきました。連日のコーヒー飲み歩きで疲れた胃に優しいカプチーノは、コーヒーなのに苺のような、ほのかな香りがしました。

カフェでノートPCをカタカタしながら過ごす姿は日本でもよく見かけます。サンフランシスコではより顕著で、1人に1台というくらい、誰もがMacを持ち込んでいます。(さすがアップル発祥の地...)

僕が旅行した当時、フォーバレルはそんな流れとは逆行するように、Wi-Fiを飛ばさないことをポリシーとしていました。パソコンなんか見ていないで、コーヒーを味わって、本を読んだり、会話を楽しんだり、人間らしく目の前の時間と向き合おうよというメッセージでしょうか。
そんな空気はここ、The Millにも引き継がれているようです。スタッフもほのぼのしていて、ゆったりのんびり、近所の住人の憩いの場となっていました。



はじめてのアメリカ編、駆け足でお届けしました。
空間、表現、技術、どれをとっても日本では体験しがたいクオリティーに圧倒されましたが、行く先々で、HARIOのドリッパーやケトルが業務用として採用され、お土産としても販売されているのが印象的でした。カウンター越しにスタッフに聞いてみると「日本の製品は最高だね」と言います。日本の技術は世界一といわれて久しく、コーヒー器具にも好評価が定着してきているようです。

さて、次回からは日本に戻ります。
海外に負けない(?) 国内コーヒー事情や、サイデラでも採用しているHARIOのドリッパーのことなど、盛り沢山でお届けしたいと思います。

2015/10/02

「Coffee Small Talk」第2回  〜はじめてのアメリカ編(1)〜

第2回は、旅の写真からスタートします。もともと興味があるわけではないサンフランシスコに行くことになったきっかけは、現地で約1年間生活していた元同僚の影響でした。
「誰もが陽気で気さくに話しかけてくる」「お洒落な街だから絶対気に入る」としきりに言うので、ノリと勢いで決めてしまいました。

生まれて初めて足を踏み入れる、自由の国、そして銃社会アメリカ。物騒な事件は日常茶飯事。そんな不穏なイメージ(あくまでイメージです)がまとわりつき、機内では一睡もできませんでした。


さて、空港からホテルに到着したのは朝方。まず向かったのは、Mint PlazaにあるBlue Bottle Coffeeです。街の中心地からほど近く、都会的な街並みを想像していましたが、一目でそれと分かる路上生活者やギャングっぽい若者がそこかしこに現れ、初めて訪れるにはなかなかハードルの高い立地でした。




写真のように、店の外側にまで行列ができています。ただ、回転は早いので心配ご無用。何と言っても、街中とはまるで別世界のような、美しい内装に目を奪われました。外光で店内は自然に明るく、坪数は少ないながらも天井はかなり高いため、開放感があります。

ここではiPadをつかったSquareというレジサービスが使われています。日本でも普及してきていますね。クレジットカードが重宝します。ただ、僕は見たことも使ったこともなかったので、使い方は手探りでトライあるのみです。チップの金額を選択する画面がありますが、コーヒー1杯でチップを渡す必要はないとあとで聞きました。そうとも知らず、必ずチェックを入れるものだと思い込み、親切にコーヒーの値段の半額ものチップを渡していました。


僕は、お店の奥でバーカウンターになっている、サイフォンで「シングルオリジン」を注文しました。エスプレッソ、ラテ、シングルオリジン、いろいろ選べます。日本でサイフォンといえばアルコールランプですよね。しかしこのサイフォンはどう見てもオシャレです。光学式で、アルコールランプを使っていません。技術協力は日本のUCC(上島珈琲)とキャプションが付けられています。実は、目にする機会は少ないですが、日本にも全く同じものがあります。東京のブルーボトルにも、ついに導入されました。

お味は、期待を越えた格別のおいしさ。コーヒーなのに、桃のような香りがあり、後味さわやか。酸味、渋味というようなクセが全くありません。クリーンという言葉とサイフォンは同義語という人もいるくらいです。

このようにオーダーを受けてから作るスタイルは、待つのが苦手なアメリカ人にはウケないと初めは誰も成功を信じなかったそうですが、一杯ずつ目の前であなたのために淹れてますよ〜というのがダイレクトに伝わり、新しいもの好きの若者中心にブームに火がついたと言われています。おいしいコーヒーのためならと、今や多くの客が訪れる人気スポットとなっています。

毎日飲むコーヒーのクオリティを上げることが、仕事の質を向上させ、会社の利益に直結するという信念から、名だたるIT企業がBlue Bottleなどのコーヒーベンチャー企業に出資しているという話も、面白いですね。

このあたりのお話は、ネットでも印刷物でも豊富な情報があります。『サードウェーブ・コーヒー読本』という素晴らしくわかりやすい本(僕も旅行前にお世話になりました)もオススメです。よかったらチェックしてみてください!
http://www.amazon.co.jp/dp/4777930289

というわけで、正確で有益な情報はそちらにお任せしまして、
次回からは少しテンポアップして、他のお店の様子も詳しくお伝えしていきます!