2011/03/10

歪みを判断するモニター環境


TD音源にはアーティストが演奏に込めた思い、グルーヴ、エンジニアの機材やスタジオのこだわりなど音楽的な要素がたくさん含まれています。しかし、予期せぬ音楽的でない要素が含まれてしまう場合があります。その判断が最も難しいものの一つが歪みです。

歪みには「音楽的な歪み」と「電気的な歪み」があります。前者はギターアンプや真空管機材、アナログ機材などによってアーティストやエンジニアが意図的に作り上げたサウンド。後者はマイクロフォンやデジタル機材の入力オーバーなどで歪んでしまったサウンドです。

真空管機材やアナログ機材に適切なレベルで入力したサウンドは心地良い「音楽的な歪み」が加わります。「音楽的な歪み」はJ-POP、ROCK、R&Bなどのマスタリングにおいて、音量や迫力、勢いをプラスしてくれるとても重要な要素です。しかしあるレベルを超えてしまうと耳障りな不快な歪みを生じてしまいます。マスタリングにおいて、このレベルの臨界点を判断出来るモニター環境は非常に重要な要素です。

マスタリング作業ではアーティストやエンジニアが込めた音楽的な要素を隅々まで聴き取る必要があります。そして歪みにおいては、それが音楽的か否かを判断しサウンドに織り込むことがで確実にリスナーに伝わるサウンドを作れるからです。

サイデラ・マスタリングのモニターシステムは上記の要素を完璧にクリアしていますのでどなたでも安心して判断できます。もちろんこのサウンドにたどり着くまでにはあらゆる機材の設置方法、ケーブルの選択、振動対策、ルームアコースティックの調整など試行錯誤を何百回と繰り返しました。現在も毎日の調整は欠かしません。モニタースピーカーの調整はこつこつ微調整を繰り返しながら少しずつ改善するのがいちばんの近道ですね。それが自分の耳を鍛えることにもつながります。


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