2014/05/30

サイデラ・モーニングセッション#051(無料)『La Strada 道』ハイレゾ鑑賞会


サイデラ・モーニングセッション#051(無料)『La Strada 道』ハイレゾ鑑賞会


世界初、Blu-ray化!フェデリコ・フェリーニの名を世界に知らしめた名作中の名作『La Strada 道』(1954年作品)を、音声のマスタリングをした実際の制作環境であるサイデラ・マスタリングで、IMAGICAの山下氏を迎えて、修復などの解説付き上映会を行います。ハイレゾです。

☆ 6月11日(水)AM9:00上映開始/AM11:00質疑応答
☆ 会社名、氏名、職業(任意)を記して以下のメールへお申込みください。先着でのご案内になるため、折り返しご連絡を差し上げます。
saideramastering2@gmail.com

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「自分の記憶のなかで、なにも知らない高校生時代から、気が付くと映画や音楽に興味を持ち始めたきっかけとはこのあたりだったのは間違いない。フェリーニとニーノ・ロータ、ヴィスコンティ、エンリオ・モリコーネ、ヌーヴェルバーグほか。よって『La Strada(道)』には並々ならぬ思い入れがある。本作の世界初、Blu-ray化の話が決まったとき、この仕事(マスタリング)をやってきてよかったなあと思った」オノ セイゲン

☆ 『La Strada 道』のBD用ハイレゾ・マスタリングでは以下のようなプロセスで作業しました。
(1)日本に長年保管されてきたインターネガ・フィルムから映像の修復にはIMAGICAのHDテレシネでカットごとに階調を整えながら、3ヶ月を費やしマニュアルでのノイズ除去作業が行われました。

(2)フィルムのオプチカルの音声トラックから直接、192kHz/24bitでAD変換(アナログからデジタルへ)してもらったデータをサイデラ・マスタリングであずかりました。元々が1954年のアナログフィルムからの光学の音声トラックなので、当たり前ですが超高域が入っている音源ではありません。まず、KORG AudioGateで192kHz/32bitにアップコンバートします。ここからはモノラルで、Pro Tools 11で作業します。192kHzでAD変換してあるので、本当に小さなクリックノイズまで最小限の時間幅で修復できます。

(3)映像と同じく、傷やデジタルエラーによるノイズをひとつひとつマニュアル作業により取り除きました。冬休みにコツコツと延々と、延べ100時間ほどはかかっています。DeClickなどのアプリケーションは、その影響のない部分的には使用しました。全体に使用するとフィルムのオプチカルトラックならではの歪み感や、本来消えてはいけない奥行きやノイズまでクリーンに消えてしまいます。サイデラ・マスタリングの音楽マスタリング用のモニターシステムで、音質決めを行いました。80dBくらいでスタジオモニターもしくはニアフィールドモニターで聴いてもらうのに最適な音質に仕上げました。本来フィルムのリレコに近いイメージに仕上げました。

(4)そして、名作映画(歴史的ジャズアルバムもそうですが)のアーカイブ、リストレーションを行うときにもっとも気をつけないといけないポイントとは「決してデフォルメしないこと」であると私は確信しています。ほぼ100%の観客、リスナーはマスタリング後のプロダクツでしか観たり聴いたりできない、つまりもとのフィルムの音と比較するチャンスはないわけです。決して必要以上にクリアにしたりしない、刺激のつよい音にしない、個人的な演出意図が入らないようにする、そういう心がけが名盤のリストアやマスタリングには重要です。ダイアローグ、音楽、効果音、相乗効果がでるように繊細にイコライジングしていきます。もちろん自分が観客の立場で、映画館で観ていたら気になるようなノイズ音はしっかり取り除きました。MA時の監督の意図がそのまま反映されるときに、観客は無意識のうちにこの作品の力に完全に惹きこまれます。

(5)192kHz/32bitモノラルから、96kHz/24bitの2chモノラルの音声トラックを作成し納品しました。

(6)マスタリングスタジオなみに左右均等なモニター環境なら別ですが、一般家庭のテレビあるいは、ホームシアターで鑑賞する際に、テレビのスピーカーよりもやや良いスピーカーで、できればスピーカーは片方をミュートしてモノで聴くことをおすすめします。

☆ サイデラ・マスタリングでは、映画やアニメーション、CM、テレビ用素材、効果音集など、いわゆる音楽CD以外でも、あらゆるパッケージメディア、ハイレゾ配信向けのマスタリングを積極的に受託しております。多くの音楽CDのマスタリングのように立ち会い時間のブッキングではなく、納期と予算によりサイデラ・マスタリングの設備と技術を最大限に活かしたワークフローをご提案いたします。音楽以外のマスタリングもご遠慮なくお問い合わせください。



サイデラ・マスタリング→www.saidera.co.jp
Saidera Mastering on Facebook→→www.facebook.com/saideramastering
電話でのお問い合わせ→03-5410-6789
メールでのお問い合わせ→→saideramastering2@gmail.com
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2014/05/14

機材受け渡し時の作法 [ for Students ] 第6回

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。
音の業界を目指す学生さん向けの [ for Students ]、第6回のテーマは【機材受け渡しの作法】です。

機材受け渡しの時、受け取る側は受け取ったことを声に出して伝え、渡す側は受け取られたことを確認してから手を放す、これが現場での作法です。

受け側:「もらいました」「受け取りました」
渡す側:「放します」

知り合いのカメラマンは、新人に対してよくこんなことを言っています。「下は海だぞ!」――つまり、「もし下が海だったら、それ、拾えないよ!」と言っているのです。ちょっとした部品、たとえばネジ1本失くしただけで仕事が止まってしまうことは、十分にあり得ます。機材を落とすことのないよう、受け渡しは確実・丁寧に行いましょう。


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2014/05/07

大切な事は水平線の下にある(その3)ーまずはやっぱり聴いてもらうことですねー

『大切な事は水平線の下にある』
佐藤正治 x オノ セイゲン

インタビュアー:根本 "マッシュ" 智視
(サイデラ・マスタリング スタジオマネージャー)

サイデラ・マスタリングでは、ふつうのCDマスタリングの際に、同時にハイレゾのマスターを作成することを推奨しています。Ototoyより、DSD 5.6MHz、PCM 24bit/192kHzでリリースされる『MASSAⅡ』のDSDマスタリングを完了したばかりの、ヒカシューのメンバーとしても知られる佐藤正治さんと弊社シニアエンジニアのオノ セイゲンのふたりに話を聞きました。
「(その1)ー目の前に広がる世界がいかに違うかー 」はこちら。
「(その2)ー感情が伝わりやすいのがDSDー」はこちら。

= 音楽には力があります。それは単なる音ではないのです。ただし、音を介して「感情を時間軸に織り込んだ」もの、それこそが音楽です。サイデラ・マスタリングでは、リスナーの心に「伝わる音」の技術を提供しています。 =


「大切な事は水平線の下にある(その3)ーまずはやっぱり聴いてもらうことですねー」

オノ:スティーブ・ガットですね。

佐藤:そう!スティーブ・ガットですよ。あれがなかなか、僕はドラマーでもあるので、ものすっごく難しいことなんですよね。感情のコントロールが。

オノ:ピアニッシモでグルーブしながら、完璧な音色を並べていくというのは、すごいよね。

佐藤:それを続ける精神っていうのが、そこがやっぱテクニックを越えるそのもの、なんていうんだろう、テクニックを制御、テクニックって恐ろしい獣みたいな部分があるので、それを制御していく精神がすごい。だからこそ、メゾフォルテぐらいで出したものが、信じられないぐらいの衝撃を与えるっていうね。

オノ:よく学生とかが行くようなドラム教室で、訓練の最初ってドンカマ聴きながらスネアのパッドをずっと叩かせるじゃない。タイム感覚の訓練はあるけど、ダイナミックレンジとかその音色、感情の訓練とかってないのかな?

佐藤:僕はずっと人に教える気なかったんだけど、去年ぐらいから教えているんですよ、子供ばっかりだけど。その時はドンカマ使わないの。それでとにかく、自分の叩き方で音色が変わるっていうことを、まず教えるっていうのをやってます。それを自然に教える。こうやるとこうでしょ、こうやるとこうでしょ、じゃなくて。別にみんながドラムのプロになるわけじゃないし、もっと大事なものが育つと思うんですよね。

オノ:音色でね。どの音色でもどのタイミングでも出来るようになれば、要するにプロになるってことだからね。

佐藤:そうです。そっちの方が楽しいと思うよ、人生が。ドラマーになった時にも。
音楽の未来を思えば、今回のようなミックス、マスタリングはすごく大切だと思いますね。いろいろな意味で音楽の世界に活性化を生み出すことに繋がると思います。最初は少しずつでも、心ある人達が集まって、こういう音を普及していけば良いよね。

マッシュ:ハイレゾとかもちょっとずつ始まってきて、一番肝心なのが、良い音届けたいって人達と、良い音聴きたいって人達が今合致してるんで、やっと盛り上がってきたところがあって。そういう人達もまあ今はまだ少ないですけど。それで今回の作品のマスタリングの行程を全部見ていて、佐藤さん特にそういう良いものを残したいっていう気持ちが僕なんかにもすごく伝わって来て、で最終的にこういうところを音質なんかもこっちを選んできたので、その辺はすごい熱意を感じたというか。

佐藤:それはとても嬉しいですね。僕らが今、何をしたいかっていうことを感じて、そういう人達が集まって僕らをプッシュして世に出してくれているわけだから。これからも、一つの生き物のように呼吸する音楽を送り出していきたいですね。あと、ハイレゾの配信ね。ネットとの関係をすごく楽にやっている人はたくさんいるわけだから、ハイレゾの音に触れることが簡単だっていうことを何かの方法でさ、ネットで何か買ったりっていうのは簡単でしょ、今。

マッシュ:はい。そうですよね。

佐藤:良さそうだけど音のことをやるっていうのは、きっとマニアの人達だけのことなのかな?っていう風に思われちゃうみたいな。立ち寄るけど、入らないみたいなさ。それを簡単にできて、こんなに音が良いんだっていうところまで、とりあえず聴いてもらえるところまで簡単にいくと良いなと思います。

マッシュ:おっしゃる通りですね。まずはやっぱり聴いてもらうことですね。

佐藤:そう。そうすれば分かる。それをたくさんの人に広めて欲しいですね。そして、僕らアーティストは、まず良い音をつくります。

オノ:前メジャーが仕切っている時代には「アーティストがミキシングルームから届けたい音」っていうよりは「こっちの方が売れるよ」っていうことだったからね。絶対に間違っていたんだけど「刺激の強い音のが売れる」と、それがダメにした一番の原因だな。もうそういう人は業界には居なくなって、じゃあ何で勝負するって言い出してきたから、やっぱり音楽でしょって言ってる人しか残っていない。

佐藤:なんか甘いって言われてしまうかも知れないけど、やっぱり自分がやっているものに対する愛情の深さなんだと思うんだよね。それが、続けることやり遂げることの根本的な力になるんだと思う。

オノ:今回はまた藤井暁に捧げる。前作「僕らのしぜんの冒険/gate」が遺作となってしまった深町純さんにつづいて。

佐藤:そうですね。何かをやり終えて、次に行く人達が僕のところに立ちに寄ってくれてるのかなという感じがしてます。お二人とも、なんか共振してくれるところがあって、それで立ち寄って、で「俺は次行くから」みたいな・・・感じなのかなっていう風にね。

オノ:責任だよね。

佐藤:DSDやハイレゾについては、やっぱり誰でも聴ける一番良い状態があるってことが、僕らにとってすごく心強いことですね。いろいろな音楽の呼吸を素晴らしいクオリティーで聴いてもらえる。まずは、今回、セイゲンさんにDSDマスタリングして頂いた「MASSA Ⅱ」、たくさんの人に聴いて体感して欲しいですね。

マッシュ:繰り返しますが、まずはDSD聴いてもらうことですね。決して周波数特性だとかの数字だけじゃない、DSD/ハイレゾの良さが伝わると思います。音楽に編み込まれている感情がより伝わってくるのが、聴いてもらえばだれでもわかると思います。


関連リンク:
OTOTOYインタビュー: ヒカシューの佐藤正治率いるMASSA、過去の2作がハイレゾで蘇る!
Saidera Mastering Blog: (その1)ー目の前に広がる世界がいかに違うかー 」
Saidera Mastering Blog: (その2)ー感情が伝わりやすいのがDSDー

ーーーー次回MASSAライブスケジュールーーーーーーーーーーーーー
7/9(水)MASSAライブ
佐藤正治(Per.Vo.) 細井豊(Key.VO.) 太田恵資(Vln.VO.)
open 19:00 / start 19:30
会場:代官山 Simple Voice
http://www.simplevoice.info
TEL:03-6416-3107
住所:東京都渋谷区代官山町14-10 Luz代官山B1
料金:一般予約:¥3000 当日¥3500  
学生¥2500 (各+1ドリンク)
MASSA website http://ok-massa.com/massa/
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