2010/10/27

DSDマスタリング(その1)「透明感のあるアナログサウンド」


本日はクラブミュージック、R&B、HIP HOP 、ROCKなどのジャンル向けにも最適なDSDマスタリングの方法をご紹介。ジャズやクラシック以外のジャンル向けに、KORG MR-2000Sを使用して「アナログレコーダーのようなファットなサウンド」を再生する方法とは?
[ 「アナログレコーダーのようなファットなサウンド」とは ]
(1)中低域の厚み (2)音像の大きさ (3)艶のある倍音だと思います。単にアナログ機材や真空管機材を通しても、この条件を満たさない限りアナログ感は表現出来ません。DSDのサウンドはレンジが広く高域がとても滑らかで、かつ低域のレンジが広いのです。だから音の密度を上げることができれば理想のサウンドに近づけるはず、とチャレンジしました。

[ 方法 ]
音をフラットに再生するのではなく、太い低域、厚みのある中域を再生する。まずMR-2000Sを42mm厚のシナ合板の上に置いて振動対策を万全に行います。アナログ段のある回路(電源なども)は、アンプでもDACでも、筐体の振動対策、インシュレーター(足もと)を徹底的にチューニングすることで、密度のある輪郭のはっきりしたサウンドが再生出来ます。

MR-2000Sに使用する電源ケーブルはアレグロケーブル。その相性は抜群で、ボーカル・スネア・キックなどのセンター成分がしっかりして音像が大きくなります。「綺麗な音」と思われがちなDSDですが、この方法でMR-2000Sが音圧重視な鳴り方をしてくれます。MR-2000Sのアナログアウトのラインケーブルは少しざらついた質感が魅力のアクロテック8Nケーブル及び、低域にパワーがあるトランスペアレント・ケーブルを選択しさらに音の艶を付加します。最後に、柔らかくもタイトな質感を出すため全てのデジタル機器をワードクロックでロックします。音がグッと前に出てきます。暖かいのに抜けるサウンドなので高域のEQがほとんど不要です。低域もしっかり止まっているためローカットもほとんどしなくて大丈夫です。
大蛇のような「アレグロ」ケーブル
従来のアナログ感を出す方法としてはアナログコンプやアナログEQを通す、アナログテープレコーダーのアンプを通す、などがありましたがそれらの方法ではアナログ感は得られる反面デリケートな質感やスピード感を失いがちでした。この方法は、アナログ機材を駆使しても作れなかった、透明感・抜けを維持したまま太いサウンドが作れるのです。最近のお気に入りのマスタリング方法です。直接MR-2000Sなどに録音したDSD音源はもちろん、ミックスマスターがPCM音源であった場合でもアップコンバートしてのDSDマスタリングで同じニュアンスを得ることが可能です!

P.S.
PCMファイルをDSDファイルにアップコンバートする場合、レベルがギリギリまで入っていない音源の方が音が固くならず良い音をプレイバック出来ます。ミックスではヘッドルームに十分な余裕を持たせることをおすすめします。

2010/10/25

紅麗威 / 1965 発売!

どうもMUSHです!
先日マスタリングさせていただいた紅麗威(ぐりい) / 1965 が10月19日発売になりましたよ!

紅麗威さんの2011年のアルバムリリースからの本格活動に向けて、WEB SHOPのみでの限定販売になるようです。音はもちろんジャケットデザインなどにもこだわった作品をぜひチェックしてみてくださいね!お買い求めはこちらから

【 紅麗威 / 1965 】
1.プルトップに指をかけ-Growing Up! Day By Day-
2.1965
3.ROCK'N'ROLLでmanshinsoui
4.逃亡者
5.四十の幻想
6.桃子の唄 (Unforgettable Melody)
定価\2,310 Scream RECORDS(SRCD-GU001)


2010/10/24

SDM伝統のインターンシップxPraça11

まいど。まっしゅMUSHやで〜

サイデラ・マスタリングはスタジオ開設した1995年からインターンシップ・プログラムがあるんや。専門学校や大学に通いながら、アルバイトしながら現場の適正を試されるんや。学校ではぜったい教えてくれへん、音楽業界だけやなくて、世の中のあらゆる職に応用できるヒントが學べますんや。いやホンマに。

インターン最初の仕事は「掃除」。ほんで、おつかいやらなんやら「雑務ぜんぶ」。まあ1回目はめっちゃ丁寧に、先輩(俺)がやってみせてくれる。ほやけど2回目からはストップウォッチつきやで。同じ動作を繰り返して、手数少なく、要領よく、器量よく、何でも笑顔で、慣れてくると4倍くらいは早うなってるんや。「おっ、頑張っとるやんか!ほな来週からケーブル磨き教えたろか!」「おまぇ上手くなったなぁ。今日からここは任せたでー」先輩はライブレコーディングに出かけてしもたわ。自分に任せてもらえるテリトリーをいかに広げていけるか。それが勝負や。就職活動はこのセオリーや。「大阪のおばちゃん」も観察してみ。世界と勝負でける人間になるには、遠慮したり、躊躇したり、萎縮してるよーでは、ぜんぜんあかん。でけへんことでも、一応「ボクやります〜。アタシそれ、できますよ〜」って売り込んどけ。もしな、でけへんかった場合は、それを頼んだ方が、頼む相手をちょっと間違うたっていうことやろ。←ちょっとカリフォルニアんな感じするけど、それでええんや。韓国、中国に負けたらあかん。繰り返すが、遠慮はあかん。人生、続けていけば必ず成功に手が届く、あきらめたらそこで失敗や。

SDMインターンには、伝統がある。その1:青山にあるブラジル音楽の聖地、「プラッサ・オンゼ」への出張ケーブル掃除や!「Esquina de SP / Wilma de Oliveira」が、GENEX 8500 8トラックDSDレコーダーでライブレコーディングされたのもプラッサ・オンゼや。先週は、某専門学校から送り込まれてきたインターンNくんとやったで。ライブ掃除。。「Esquina de SP / Wilma de Oliveira」をSACD 5.1chサラウンドでスタジオで視聴してから掃除にいったから盛り上がったなぁ。実際の制作環境でSACDを聴いて、実際にそれが収録された名門ライブハウスを貸し切りで掃除するっちゅう、こりゃなかなか出来へん貴重な体験やで!盛り上がるでー。

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【インターンNくんのコメント】
「プラッサ・オンゼに出かける前に、ましゅさんが「Esquina de SP / Wilma de Oliveira」を、はじめてSACDの5.1chで試聴させてくだはりました。・・・ん?なんや?・・・生!?心地ええ響きが正面、左右、後ろから、とにかくもう、目を閉じれば生演奏を目の前で聴いてるかのよう。実際には、この臨場感はライブハウスではどうなるんかと想像しながらプラッサオンゼに着いた。そこは想像しとったよりも、やや小さめのライブレストラン。PA機材もめっちゃシンプル。実際にライブは見てへんけど、セイゲンさん曰く『プラッサ・オンゼはライブハウスの構造がええ。ドラム、ギター、ベース、まあヴォーカル以外はぜんぶ生音でオーケー。目の前もええが、バーカウンターや一番後ろのテーブルでも演奏が手に取るようわかる。」ケーブル掃除の次は、今度はライブ中にトイレ掃除もやらしてもらたいわ。トイレでもえらいバランスええらしい。

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生音中心のプラッサ・オンゼのめちゃシンプルなPA機材の掃除、初期反射を磨くために、床も磨きました。ライブで音が出えへん、なんて許さへんから定期的なメインテナンスはめっちゃ重要なんや。プラッサ・オンゼは仕事帰りに、めっちゃええ音楽と、めっちゃ美味しいブラジル料理&めっちゃ酔えるカイペリーンニャ?なんか、楽しめる青山のオアシスでっせ!わっしのおすすめはブラジルの代表的家庭料理「フェイジョアーダ」(¥1,800)と生のライムとピンガのカクテル「カイピリーニャ」(¥800)←これこれ!!フェイジョアーダは店主のクラウディアさんによると「やっぱり本場の味よりちーとばかしだけ、日本人好みにアレンジしとる」らしい。お酒と女性に弱いぼくらは甘〜くまぜてもろたカイピリーニャをゴクゴク飲んで調子にのっとったら、ええ感じに出来上がってしもて、青山通りを超上機嫌でふらついとりました。まあ青山のウイークエンドの始まりはここで!

ほなまたー、次回はプラッサ・オンゼでもりあがろや!インターンシップやってみたい人も受付中やでー!プラッサオンゼもバイト募集中かも。
おれたち真剣に掃除中なう。


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2010/10/22

マスタリング仕上がりのイメージ

チーフ・エンジニアの森崎です。
目に見えない「音」「バランス」を図にしてみました。



マスタリングの音作りをイメージしてみてください。ORIGINAL MIXはTD済み音源(マスタリング前)。A~Gがそれに施された様々なマスタリング。それぞれのパーツの星をヴォーカル、四角をオケ、それぞれの大きさを音量レベル、線の太さを音の輪郭として想像してみてください。

A:オリジナルに忠実なバランス。ニュアンスは変えずに、音量感と輪郭を少し強調。ジャズやフュージョンなど、音量レベルよりも生楽器のリアリティを生かしたジャンルにおすすめ。ダグ・サックスのナチュラルできめ細かいサウンド。

B:キラキラ明るいサウンド。倍音が有りボーカルにスポットライトがあたっているかのようなイメージ。最近のJ-POP、特に女性ヴォーカルを華やかに引き立てるものはこのようなマスタリングが多いかと。図よりオケのバランスを大きくすれば、ボーカルのキラキラ感はバーニー・グランドマン、ボブ・ラドウィッグでしょうか。

C:ヴォーカルよりも、オケを重視したバランス。それぞれの楽器、演奏に太く奥行きをつける。海外のアーティストに多いHIP HOPやROCKの音作りはこんなイメージでしょうか。このバランスが可能なのは英語の発音もキーです。母音中心の日本語ではもう少しだけメインボーカルは引き立てる方がいい。クリス・ゲーリンジャーやハーブパワーズ Jr.のバランス、特に音像の大きなキックが特徴。

D:Aと同じ音像の大きさ。ただし立体的に。一つ一つの音の輪郭は、Aほどは強調しない。打ち込みのオケを自然に聴かせられるサウンド。キック、ベースを中心に音数が少ないR&Bやクラブ系にも向いている。例えていえばトム・コイン風でしょうか。

E:TV用や配信で、PCのスピーカーでも歌詞がはっきりと分かるように。歌を中心に聴かせるバランス。オケのレベルに対して、ヴォーカルを際立たせてるところがポイントです。

F: 歪みも音楽の一部として積極的に生かしていく。「とにかく音圧」「パワー感」を優先した音作り。グランジROCKなど。これできれば、録音やミックスの段階でチューブコンプやアナログのコンプ、アナログテープなどでかっこよく歪ませたサウンドを作っておくのが得策です。マスタリング段階でも全体をアナログテープを通したようなサウンドに変換することができます。サイデラ・マスタリングでは、実際にSTUDERのハーフインチや1/4インチのアナログテープを通すことができます。アナログテープを通す際には、1/2インチか1/4インチか、テープ速度は30IPSか15IPSか、テープの種類(AMPEX、AGFA、Scotch)、バイアスレベル、イコライゼーション(REC/REPRO)、録音レベルの組み合わせにより微妙に音作りを変えられるます。深いですよ。ぜひ立ち会いでも体験してみてください。

G:ヴォーカルを全面的に、最重要項目とした音作り。J-POPで音量、音圧ともギリギリまで大きくしたサウンドですが、決してボーカルは歪ませたりしません。1940~50年代のモノラル録音のジャズの名盤では、ボーカルはこのイメージです。ルイ・アームストロングやナット・キング・コール、エラなどのヴォーカルはこのぐらい音像が大きいですね。40年の録音機材、アナログテープの音質の変化を前提にした音作りです。デジタルレコーダーの時代になり、INとOUTは波形としては似た形になりましたが、アナログテープの時代は、再生されたときの音を前提にして録音する音(コンソールアウト=レコーダーインプット)を作ります。アナログテープに記録しきれないピークは丸くなります。高域をレベルを高くいれすぎると簡単に歪んでしまいます。常に録音レベルと高域とのせめぎ合いだったのです。

これらの図は、あくまでイメージですが、音は目に見えませんので(波形はダイナミックレンジだけは可視化できますが、そのバランス、内容やカラーは見えません)マスタリングのご要望などにもご利用ください。ジャンル、目的に合った仕上げをすることで音楽の魅力がぐっと増します。次回は音作りの注意点についてお話ししたいと思います。

P.S.
来週10月25日月曜日に、音の朝活 サイデラ・モーニングセッションで僕がマスタリングのQ&Aやります。ミュージシャン、エンジニア、制作の方、音楽ファン…どなたでも参加いただけます。みなさん、出勤前にぜひお越し下さい。

「Saidera Mastering モーニングセッション #24」
◎日時:10月25日(月曜)AM 9:00-10:00
◎テーマ:「マスタリング Q&A: All About Mastering」
◎講師:森崎雅人(SDM チーフエンジニア)
詳細はここをクリック / SDP サラウンド戦略推進室 主宰
◎場所:サイデラ・マスタリング PMC MB1 x5.1ch 地図
◎:メールによる申込み:こちらまでお名前・ご所属をお知らせください



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2010/10/19

DSDアップコンバート[AudioGate](ポイント)

本日はKORG AudioGateのPCM音源をDSDアップコンバートする際のポイントです。

先日の「配信用DSDマスタリング」でお話ししましたが、PCM音源をDSDにアップコンバートするとレゾリューションがアップします。その際に気をつけなければいけないことは細かなニュアンスだけではなく電気的な歪みなども同時にアップコンバートされることです。そのためPCMでレベルをギリギリまで入れた音源などでは歪みが目立ってしまうことがあります。

広がり、奥行きなど、DSDフォーマットの良さを生かすにはヘッドルームを残してTDする必要があります。ヘッドルームは0.5dBから1dB程度の余裕があれば十分ですが、まずは赤が点かないように注意してください。ナチュラルで弾力のあるキック、伸びのあるヴォーカルなどを表現するには重要なポイントです。ただし、直接KORG MR-2000SにTDする場合、DSDはPCMに比べてクリップに強いので瞬間的なら赤が点くレベルで録音しても大丈夫です。

以前「PCMとDSDアップコンバートの使い分け」でも書きましたが、僕は、PCMマスター(96KHz24bit / 48KHz, 192Khz, etc)をマスタリングする際には、DSDアップコンバートしてMR-2000Sで再生するため、音楽により5.6MHzか2.8MHz DSDの2種類を使い分けています。5.6MHzはレンジが広くきめ細かい音が特徴ですが、2.8MHzはもう少し押し出し感を出したいときに使っています。それでもお客さまの希望が、音量を最大レベルまで入れてほしいというリクエストの場合はPro Toolsで再生するの従来の方法もあります。

DSDマスタリング&レコーディングの過去記事もご参照ください様々な作品で活用しています。アップコンバートしたDSDマスタリングを体験してみたい方は、ぜひお問い合わせくださいね。

P.S.
サウンド&レコーディングマガジン11月号はもう読まれましたか?
特別企画「DSDで録る、DSDを聴く(P78〜86)」
DSDの基礎から使いこなしまで必読の内容です。

権藤知彦氏はDSDでマスターを録るようになってからの制作上での変化について、okuda supa氏はDSDとPCMとでのミックスの違い・使い分けについても語っています。

2010/10/15

サイデラ・モーニングセッション#023終了しました

どうもMUSHです!
サイデラ・モーニングセッション#23「サラウンド・フィールドレコーディング視聴」が終了しました。
今回は複数の録音システムで同時収録されたサラウンド・フィールドレコーディング音源を視聴しました。
A:Sennheiser MKH-30(双指向性)、MKH-60(超指向性)、MKH-70(狭指向性)の3本x2セットでフロントとリアを収録するシステム(ダブルMS方式+ハードセンター)
B:Sanken WMS-5(5.0chサラウンドマイクロフォン、ダブルMS方式)
C:CUW-180(X-Y方式x2セット+ハードセンター用マイク)

今回視聴したのは野鳥の声と、滝の音、波の音です。「(その場で)耳で聞くのに一番近い」「一番奥行きを感じた」「音だけで聴くならこれが良い」「こんな響き聴いたことがない!」など様々な意見をいただきましたよ!みなさんもぜひ自然の音に耳を傾けてみてくださいね。

関連リンク:
第65回サラウンド寺子屋塾報告「WOWOW ドキュメンタリー-地球の音楽 〜地球が奏でる驚きのメロディー〜 サラウンド制作 」 By.MickSawaguchi

実践!5.1chサラウンド番組制作第73回~第92回 全国高校野球選手権大会~ By.井上哲(PDF、甲子園球場にSanken CUW-180x2が常設されているとあります)
フィールド録音エンジニア 土方氏によるサラウンド録音レポート


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2010/10/14

EQの使いこなし(シェルビングEQ)



前回のEQの使いこなし(基礎編)ではグラフィック・イコライザーを用いて、それぞれの周波数帯域の特徴を確認しました。本日はパラメトリック・イコライザーのシェルビングEQの実践的な使用方法です。

EQはピーキングEQやフィルターはよく使うがシェルビングEQはカーブの使いこなしが難しいというコメントを耳にします。しかしポイントを理解すれば誰でも簡単に使いこなすことができます。

パラメトリック・イコライザーには2種類の使い方があります。一つはざっくりと帯域の補正。こちらは主にシェルビング・カーブやフィルターをを使用します。もう一つはピークカーブを駆使しての細かなバランス調整です。

「帯域の補正」
まず音源をじっくり聴いてみましょう。低域、中域、高域の3つのパートに分けて聴くことがポイイントです。(1)〜250Hz (2)250Hz〜4kHz (3)4kHz〜だいたいこの辺りの周波数に注目してみてください。

※低域と高域にはシェルビングEQ、中域はQの緩いパラメトリック・イコライザーを使用します。

「低域」
もし低域が多いかな、と思ったらシェルビングカーブで250Hz以下を少しカットしてください。逆に低域に厚みが欲しいと思ったらブーストします。レベルは1dB以内でも十分効果がありますが、最初は大きめに動かし音の変化を確認して徐々に細かく調整してください。

「中域」
ロックなどでギターの厚みが欲しいときは250Hz〜4kHzをアップします。中域(250Hz〜1kHz)→ボリューム感、中高域(1kHz〜4kHz)→高域の厚み。音の芯が出るので周波数、Qの幅がポイントとなります。

「高域」
ハットやシンバルがが少しうるさいかな、と思ったら4kHz〜からシェルビングでカットします。

<ポイント>
低域と高域のシェルビングEQは周波数が中域よりになるほどヴォーカルなどに影響します。オケのニュアンスを変えたくない場合は例えば100Hz〜、10kHz〜など低め、高めの周波数にシェルビングEQのスタートポイントを設定してください。

感覚はプリメイン・アンプのトーン・コントロールのようです。シェルビングEQでバランスを補正すればコンプのかかり方もより自然になります。低域が多すぎてコンプの動きに影響してしまう時などにも効果がありますのでぜひ試してください。


2010/10/13

プラグインとアウトボード

本日はプラグインのみで作ったサウンドとアウトボードを使用したサウンドの違いについて。

少し前の話になりますが、皆さん「サウンド&レコーディングマガジン9月号(P80〜87)マスタリング用プラグイン×23徹底レビュー」はお読みいただけたでしょうか?最近のマルチバンド・コンプ、総合ツールはとても高性能でPC内だけでバランス調整、音量調整、音圧調整が全て出来てしまいます。僕もその使いやすさ音質の良さにはビックリしました。

それでもどうしてプラグインだけでなくアウトボードも使ってマスタリングをするのか?もちろんジャンルや好みにもよりますが、一度DAしてアナログ機材やケーブルを通すと音の深み、グルーヴ、ニュアンスが増し、より伝わるサウンドを作りやすいからです。例えばWAVデータをプロツールスでプレイバックする時、選択するDAコンバーターで広がりのあるサウンド、パンチのあるサウンド、アナログ感のあるサウンドを表現出来ます。アーティストの好み、方向性に合った機材を選択することで理想のサウンドにまた一歩近づくのです。

ニュアンスをほんの少し変えたいとき、機材を変えると音の変化が大きい場合はケーブルの違いのみで音作りをすることもあります。例えばレンジを広げて低域をもう少し出したいならトランスペアレント、ヴォーカルをクリアーにしたいならワイヤーワールドなど。ケーブルやアウトボードの音作りは出音が音楽的なところが一番気に入っています。

近いうちにサイデラの朝活 モーニング・セッションでもこのあたりの事を、実際に皆さんに体験してもらえる機会を設けたいと考えています。

P.S.

マスタリングやミキシング作業で一番大切な基本中の基本とは「モニタースピーカーを正しく置くこと」につきます。こちらもぜひご覧下さい。

モニタースピーカーの重要性

2010/10/12

『40th AES Conference ウラ報告』 by オノ セイゲン

時代はまさに3D、ハイレゾリューション。 『Spatial Audio』をテーマにNHK放送技術研究所/東京芸術大学を往復しながらの「第40回AES国際コンファレンス」では、ワークショップのテーマをみても判るよう、実践に即、役立つ充実した内容のプレゼンテーションが連日発表されました。私もAES日本学生支部主宰のプレカンファレンスにパネラーで参加しましたが、その参加者のちょうど半分は海外組。居残りで質問する方、この機会に遠慮なくサイデラ・マスタリングまで音を聴きに尋ねてきたのは、日本人よりも海外からの方なのです。日頃、弊社スタッフ、インターンシップに教えることのひとつは「興味あることには、自分からどんどんアプローチする。遠慮なく、躊躇なく。ただし笑顔で、あいさつは6dBアップ。」






ウエルカムバケットの代わりに屋形船二隻のディナークルーズが、インターナショナル・カラオケで盛り上がったとか。写真2段目右は、北千住「葵」に集結した韓国グループ。このあと2Fで日本グループと合流。その下、Bootsでビールは、リチャード・キング等と。NYCのSony Music Studioのチーフを15年もつとめて共にSony SONOMA DSD Audio Work Stationを駆使。今はMcGill Universityで教えながら、フリーランスとしてDecca, EMI, Nonesuchの仕事もこなす。一連のヨー・ヨー・マのアルバムはじめグラミーも多数受賞。東京は、海外でゆっくり時間がとれないVIPとも思わぬところで出会える。プレゼンの場では聞けないヒューマンネットワーク情報もこういう場ではどんどん聞けます。では、次はサンフランシスコです!

RK Recording

• 129th AES Convention Returns to San Francisco!
November 4-7, 2010 - AES (San Francisco, CA, USA)

129TH AES CONVENTION

お客さまもサイデラ・マスタリングには、遠慮なくどんどんアプローチしてください。DSDレコーディング、DSDミキシング、DSDマスタリング、特別キャンペーン中。



2010/10/09

TRIO' LIVE

DSDレコーディング専門家のオノ セイゲンです。
いつもSDM Blogを読んでいただきまことにありがとうございます。今や弊社の中でただひとり、私はまだiPhoneを持ってないので(地下のスタジオで携帯がつながらない)自分のTWはやってませんが、ときどきスタッフに、これこれと教えられて「その時」の話題を観ていますが、「あとでゆっくり」見ようと思って追いかけてみると、TWではもう次の話題に変わっていて、まったく世の中のペースについていけてません。

KORG MR-2000Sで収録し、DSDミキシング/マスタリングで仕上げたライブアルバムが完成しました!ドラマー市原康さんがリーダーの「TRIO' LIVE」お近くのレコード店で見つからない場合は、市原さんホームページからもお求めいただけます
DRUMMER YASUSHI ICHIHARA



TRIO’
piano 福田重男/Shigeo Fukuda
bass 森泰人/Yasuhito Mori
drums 市原康/Yasushi Ichihara

producer 市原康/Yasushi Ichihara/i-produce
associate producer オノセイゲン/Seigen Ono/Saidera Ai
art director, designer 井上嗣也/Tsuguya Inoue/BEANS
品番:IPTR- 1001

ところで、みなさま「なぜレコーディングするのか?」じっくり考えてみたことはありますか?なぜアルバムを作るのか。昨日も、AESのPre-Conference Special Workshop でそのテーマについてワークショップを行ってきました。さまざまな事情により「その時」を共有できなかったから、仕方なく(あるいは積極的に)「あとでゆっくり」プレイバックできることが、本来のレコーディングの目的です。さまざまな事情とは、歴史的(あるいは日程的)にも、地理的にも「その時」に行けない事情、例えば1950年代のニューヨークにマイルス・デイビスを聴きに行くということはできません。レコーディングされていたから「あとでゆっくり」プレイバックできるのです。写真は見れても、社会背景などの情報など再現できない要素もありますが、音だけでなく情報量は多い方が「その時」をリアルに再現できます。

40th International AES Conference: Program

(以下、市原さんの日記より)
TRIO'ライブ アルバムの音がようやくまとまった。三ヶ月くらいかかったことになるか。普通ならスタジオで限られた時間内で作業をするわけだからそうだらだらとやるわけ にはいかない。ところが今回は録音を担当して下さったオノセイゲンさんの協力を得てほぼ一日のスタジオ作業と、あとはセイゲンさんの空いている時間を使っ て手を加えたファイルを送っていただき、それを確認しさらに新たな提案をしていく・・・・(続きは↓こちら↓)
市原さんの日記

音の情報量が多い=DSDレコーディングです。だからDSDレコーディングにこだわるわけです。レコーディングを考えている方、ご自分で音楽演奏を職業としている方も、ご自分の好きなミュージシャンのCD(あるいは高音質配信)制作を企画されている方も、どうぞご遠慮なくサイデラ・マスタリングへご用命ください。

2010/10/08

配信用DSDマスタリング

本日は配信にも強い!5.6MHz DSDマスタリングについての説明です。
例えば携帯電話で撮った画像。デザイナーがそのまま印刷用データに使用するにはピクセルが足りません。大判フィルムの解像度にまでアップコンバートしてやると線が崩れることなく、コントラストやほんのちょっとした色もデリケートに、もしくは大胆に調整できます。同じようにPCM 48kHz 24bitなどの音源をDSD 5.6MHzにアップコンバートすると、それまで聴こえにくかったヴォーカルの息づかいや、埋もれていたグルーブが生き生きと再現されます。不思議ですがPCMに変換される時に間引きされたサウンドが蘇ってきたかのようにさえ感じます。

DSDの本当の良さはリアリティーだと思います。音の立ち上がりが速く、細かい音までしっかり再現してくれる。まるで目の前で演奏しているかのような表現力があります。アップコンバートしたら「歌の音像が大きく聴こえるようになった」という感想をよく頂くのですが、それはDSDがサウンドにピークが少なくPCMよりレベルが大きく出来ることと、立ち上がりが速いので声がナチュラルで抜けてくるからです。声に輪郭を付けなくても抜けるので中低域をしっかり出した音作りが可能になります。

この方法でマスタリングした音源は、MP3に圧縮されてもニュアンスは失われにくい。つまり配信用のマスタリングにもとても効果的です。PCM領域でマスタリングするのとアップコンバートしてからDSDマスタリングするのでは、圧縮後の聴こえ方に大きな差が出ました。アップコンバートすることで細部の緻密な音作りが可能になります。アーティストの伝えたいことがより伝わるサウンドに、最終的に感動のレベルもアップしているからだと僕は思っています。

P.S.
DSD 5.6MHzアップコンバートのDSDマスタリングは高音質配信にも柔軟に対応出来ます。96kHz 24bitの配信用マスターを作成する場合、アップコンバートした音源(5.6MHz DSD)をKORG MR-2000Sからアナログで出力します。必要ならアナログコンプ、EQで音作りをしてからADコンバーターで96kHz 24bitに変換します。デジタルEQ、COMPも96kHz 24bitで動作出来るので、よりきめ細かいファイナルタッチも可能です。もちろんOTOTOYのDSD配信で採用されている2.8MHz DSD(DSF)マスターも同時に作成できます。

2010/10/07

第40回AES国際コンファレンス

40th International AES Conference October 8 - 10th, 2010
「SPATIAL AUDIO (Sense of Sound of Space) 」
会期:10月8日〜10日
会場:NHK放送技術研究所/東京芸術大学
内容、詳細はこちら


明日より始まる「第40回AES国際コンファレンス」のため来日中の、ジャズの名プロデューサー/エンジニアのジム・アンダーソン氏がスタジオに遊びに来ました。オノ セイゲンが手にしているのは、早稲田大学の山崎 芳男先生のチームが試作した「1bit 8ch portable recorder VC-21WSD」、12月の1ビット研究会にてオノがデモンストレーションする予定です。





ジム・アンダーソン
第40回AES国際コンファレンス


2010/10/05

サイデラ・モーニングセッション#022終了しました

どうもMUSHです!

Tokyo BalearicよりDJ marbo氏をゲスト講師に迎えたサイデラ・モーニングセッション#022「<DJ/CLUB編>過去、現在、未来のDJがサバイブするノウハウ。-マスタリングを制するものは、世界を制する-」が終了しましたよ!
「マスタリングを制するものは、世界を制する」とは、イギリスロンドンのメトロポリススタジオでmarbo氏が見た落書きに由来します。今回はまず12inch(アナログ)とwaveデータ(デジタル)のDJ mixのサウンドの違いの聴き比べから。これらの違いはなに?ずばりマスタリングの違いです、とmarbo氏の力強いお言葉。さらにアナログレコードのDJ,CDJ,PCDJのノウハウ、音楽配信時代にどうすべきか?など多岐に渡る盛り沢山な内容で、スターバックスでのアフターアワーまで盛り上がりは続きました!参加のみなさんには-マスタリングを制するものは、世界を制する-の意図するところ、伝わったでしょうか!?

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地中海のリゾートアイランド Ibiza島を意味するBalearicを、iTunesで検索すると、Tokyo Balearicが、Balearic Podcast チャート全世界1位。iTunes Chillout Podcast Episode チャートでも日本で1位。2009年3月からのRSSリスナー数は23,000人を超え、年内には30,000人超えの勢いで増殖中。トータルダウンロード数は200万を超える。日本のiTunesのPodcast Musicランキングでは、最高位16位を記録し、Tiest, Armin van Buuren, Paul van Dyk'sを超える。

2006年の夏に生まれた東京バラリックは、最新のトランシーなダンスミュージックをDJ marboがスペインはイビザ島のアイランドフィーリングを感じさせるバラリック(バレアリック)サウンドに化学変化させた、セラピー効果を持つヒーリングダンスミュージック。この新しいけど、どこか懐かしい東京バラリックは海や山などの自然のゆらぎを感じさせる気持ちいい音。さらに現代のテクノロジーを駆使した空間的音作りにおける最先端のサウンドは、音楽に対する知識や経験を必要とせず、若いデジタル世代から60代のロック世代までもが楽しんで共有できるユニバーサルランゲージであり、親しみやすさ、やさしさを持っている。

そして、東京バラリックサウンドは、パラダイスガレージのラリーレヴァンのガラージュサウンドのハイエナジーな部分をアップデートした、未来のガラージュサウンドと言える。そのグルーヴは黒くて太い、ファンクネスな横乗り。日本全国でガラージュサウンドを経由したDJ達が、自然発生的に、東京バラリックサウンドをプレイし始め、大阪バラリック、仙台バラリック、山形バラリック、姫路バラリック、赤坂バラリックへと日本全国から世界へと増殖中。また、そのサウンドは人間の自然治癒能力を引き出すヒーリング効果を持ち、今の時代に最も必要とされる新しい音楽と言える。また、チルアウト ヨガという、バラリック&チルアウトミュージックとヨガのコラボレーションも東京ミッドタウン、横浜ヨガフェスタで、行われている。

情報過多、科学物質汚染、ストレス時代をデトックスする Tokyo Balearic 東京バラリックを体感して、あなたも時代の表現者へ。



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DJ marbo

日大芸術学部放送学科在学中に、西麻布のTool's BarでDJをスタート。1988年から2001年までの13年間、ロンドンでDJ Harveyと活動。イギリス初の日本人DJとして、第一線のウエアハウスパーティーやクラブシーンで、音楽系、セレブ系の両シーンにまたがる両刀使いのDJとしてSasha、Andy Weatherall,Danny Rampling,Judge Julesらとプレイする。1992年からはMinistry of Soundでもプレイ。1989年から2000年までDJ Harveyのジャパンツアーを主催。1993年から1997年までBlack Cock Recordsの日本でのディストリビューションとプロモーションを行う。1996年にはレコードショップPervをオープン。1997年にはRemix 別冊のHouse Legendの企画を行う。1999年から渋谷FMの土曜日のマスタミックスショーを企画、制作。DJ Harvey,David Mancuso,Prins Thomas,Lindstromらと日本を代表するトップDJを紹介する。2001年にIbizaでDJ Harveyらと5週間のイベント後、帰国。2006年に現在のTokyo Balearicのスタイルを創造する。

Tokyo Balearicを一言で説明すると、海や山などの自然を感じられる、癒し系のスタイリッシュなダンスミュージック。メディテーションの効果が感じられ、Silent Trance と呼ばれている。また、Balearic Nirvanaという脳内ラグジュアリーなチルアウトも、プレイしている。

1988年からのロンドン時代から、バイヤー、ファッションデザイン、グラフィックデザイン、サウンドデザイン、DJのマルチタスクで活動。1990年代からの裏原宿の、PervとLowriderのプロデューサーしての活動は、次世代の高感度新進デザイナー達に大きな影響を与える。

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Web
http://tokyobalearic.net/

E-mail
Tokyo Balearic :
tokyobalearic@gmail.com

StarLowrider :
starlowrider1977@gmail.com

twitter
http://twitter.com/TokyoBalearic

iTunes Podcast
http://bit.ly/7l3oz

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DJ marbo

DJ Marbo is the driving force behind a revolution in music attitudes driven by a need to counter the recycling of old music and self-destructive behaviour so common in the clubs these days. Since the beginning of the acid house movement in the UK Marbo delivered genre destroying sets alongside Harvey. That was a time when people found simple happiness, enjoyment and community in the music, much of which has been lost in the contemporary club scenes.

While disco has been enjoying a resurgence and the edit scene has been re-engineering old tracks into more contemporary house grooves, Marbo has uniquely extracted and untangled the soul, beauty and bass out of hi-tech trance and restructured it into futuristic disco powered soundscapes. It’s simple to listen to, highly emotive and brings us back to the roots of dance music – the feeling of just hearing a track that makes you want to move your body without thinking. This is the future of disco, and the beginning of a positive music revival.

Marbo does a weekly Saturday night radio show on Shibuya FM where he plays only new music and the iTunes podcast is available here http://bit.ly/bWk7Gf


Tokyo Balearic 2007

Living in our urban jungle information flashes past us through the internet, mobile phones and TV faster than the speed of thought. We are plugged in and logged in beyond the point of information saturation and overload. Everyday in the digital fog the real and important information is lost. As the knowledge from our experiences is diluted by chemical agents and electromagnetic waves we find ourselves exposed to 24H junk food, cheap liquor, mindless music and desensitized people. The society we live in is the most unnatural in the history of mankind and as the human desire to consume and control grows we will ultimately destroy our world.

Humans are animals that have evolved in a natural habitat for many thousands of years and our physiology requires that we have sunshine, fresh air, organic food, music and rhythm. The innovators and pioneering music makers such as YMO, Giorgio Moroder, Larry Levan (R.I.P.) and Ron Hardy (R.I.P.) led us out of the darkness in the past and now we need to head into a brighter future. Whether we are in Tokyo, Beijing, Pyongyang, Paris, Baghdad, Kabul, Berlin, Barcelona, London or New York the world must find a common language.

Those in Tokyo being at the forefront of the technology devolution have created the new language of 120BPM Trance. Typically psychedelic or rave style Trance surges forward at 140+ BPM crushing all in its path and lashing people who demand an escape from reality with noise. It creates dissenters and turns people off but within its details lies a secret and infinite possibilities are unlocked by lowering the BPM and reclaiming the funk, tuning it to a natural human tempo. By learning from our past our DJ crew is rewriting our common language creating a new brighter future with a sound like no other. The Sound.

Technology is put under our control and pushed to its extremes to accommodate our new vision. Our turntables are customized with the pitch control dropping the tempo by -13.5%. Dampers are added to stabilize the turntables and the stylus, with a needle pressure of 1g draws a deeper and cleaner bass out from the vinyl.. The decks are wired through a first edition UREI 1620 mixer and into a tuned soundsystem consisting of four of ATCs 1992 flagship SCM100ASL mid-high range active speakers and four Funktion One 18” bass bin towers. No isolators are used and all music is played from one track per side mastered 12” vinyl.

The DJ is positioned in the middle of the sound of the four speaker tower so monitor speakers are used. The sound the DJ hears is that which is heard on the dancefloor building the unity between the DJ and the audience. The DJ also overlays the sound from a Schumann Wave Generator, amplifying the resonant frequency of the Earth and its atmosphere, purifying negative energies and correcting electromagnetic disharmony.

While one floor moves to the sound of the future 120 BPM contemporary Balearic Trance, the other is educational and highlights the history of Balearic classics. The whole experience is complimented by organic ‘Rakuichi Rakuza’ booths serving quality refreshments. ‘Ayanas’ creates a more natural atmosphere by creating a green and lush background of healing plants and flowers. ‘Karava’ delights your senses while ‘Sala Shanti’ massages your body and soul.

A world renowned sound system. A Schumann Wave Generator. The dancefloor pulses. Past meets future. One world under one groove. Tokyo Balearic. The healing revolution starts here.



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2010/10/04

EQの使いこなし(基礎編)


本日はEQの使いこなしの基礎についてです。

EQの操作を覚えるにはそれぞれの周波数帯域にどのような音の成分が存在するかを理解する必要があります。その基礎をマスターするのに最適なのがグラフィック・イコライザーです。それではiTunesに付属のグライコで帯域を確認していきましょう。

iTunesのグライコは1/2oct、12Bandのタイプです。低域は16Hzからスタートして周波数が倍々に増えていきます。

「周波数帯域と音の特徴」こちらはあくまで僕の考えです。
超低域(32Hz以下)→低域のエアー感、部屋鳴り
低域(32Hz〜125Hz)→低域の量感、太さ
中低域(125Hz〜250Hz)→低域の厚み
中域(250Hz〜1kHz)→ボリューム感
中高域(1kHz〜4kHz)→高域の厚み、音の芯を出す
高域(4kHz〜16kHz)→輝き、艶、透明感
超高域(16kHz以上)→高域のエアー感

例えば、リファレンスCDを聴きながらグライコでそれぞれの帯域をブースト/カットすると、どの帯域を使って音作りされているか確認出来ます。また自分がTD、マスタリングした音の確認にもなりますね。iTunesのグライコで低域を少しカットして抜けが良くなったなら、TD作業に戻って同じようにカットしてみて下さい。動かす帯域が理解出来るようになれば音作りの幅がぐんと広がるはずです。iTunesのグライコは非常に簡易的なものなので、プラグインやアナログのグライコがあればそちらでもチャレンジしてみて下さい。


2010/10/01

VocalとKickのバランス(その1)


本日はヴォーカルとキックのバランスについてです。

マスタリングでヴォーカルとキックをしっかりと聴かせるには以下のようなポイントがあります。
1)低域のトリートメント。
2)EQでキックとヴォーカルの芯を探しその帯域を強調する。
3)キックのEQを微調整しヴォーカルを前に出す。

(対策)
まず、ベースとキックのバランスをとります。低域のパンチが出るようにシェルビングでローカットしたり、50Hzや60HzをQを狭くして少しカットしてベースの透明感が出るようにします。

次にキックのアタック成分がある帯域をEQで丹念に探します。同様にヴォーカルの芯の帯域を探します。ジャンルや声質によって周波数は変わりますのでこの作業が最もシビアな作業です。

最後に全体のバランスを整えながらキックのEQを微調整します。まずはレベルを0.1dB単位で調整しながら聴こえかたを確認します。レベルが決まったら周波数をほんの少し変えて聴いてみます。例えば118Hz、120Hz、125Hzと変えてみて121Hzでヴォーカルがすっと前に出て来たらそこがスイートスポットです。

P.S.
ケーブル、機材を変えることでもヴォーカルとキックの聴こえかたは変わりますのでいろいろ聴き比べてベストなセッティングを決めてから音作りをするのが良いですね。