2010/05/12

Saidera Masteringのモニター環境(その6)「色づけのないモニターシステム」

スタジオのモニターシステムについてお話ししましょう。
音楽制作の現場ではミキシング・コンソール、プロツールスのアウト「そのままの音質」が、録音/再生されることが理想的です。ミックス作業前に(自分の聞きなれた)リファレンスCDを再生し、そのスタジオのモニターの特徴を確認しておくことが大切なのです。自分が普段聞きなれている環境と比べて、そのスタジオは「硬い音」や「柔らかい音」ではないか?低音が正確に聴こえているか?飛び出している帯域がないか?

仮に「柔らかい音」のスタジオでミックスするとします。もし、その特徴(=そのモニター環境は「柔らかい」)を知らなければ、エンジニアは自分の耳で(柔らかすぎないように)バランス良く聴こえるよう音作りをします。サウンドを補正して、無意識のうちに「硬い音」作りをしていることになります。そのスタジオではミックスがバランス良く聴こえていても、結果としてレコーダーに入っている、マスターの音は「硬い音」に録音されているのです。逆に言うと、そのスタジオで「硬い音」のミックスのプレイバックを聴くと、モニターシステムが柔らかいのでバランス良く聴こえます。

では、そのミックスを「色づけがない」モニターシステムでプレイバックするとどう聴こえるでしょう?録音されている音は硬かったということが分かります。

サイデラ・マスタリングのモニターシステムは、常に「色づけがないサウンド」を達成しています。「SD-9003」ケーブルにしても同じコンセプト(=色づけがない)で、その環境でハンダにいたるまで試聴を繰り返してできあがったケーブルです。音の特徴がないことが特徴です。機材同士はケーブルでつながっていますが、そこにケーブルの「色づけがない」ケーブルです。

バランスの良い、音作りしやすいモニター環境を整えることは、ストレスなくさらにクオリティーの高い作品作りが出来ます。

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