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2010/05/25
コンプの使い方(その5)「EQと組み合わせて」
「キックとスネアがしっかり前に出てベースは少し後ろでクリアに鳴っている」これはひとつの理想的なバランス。本日は「奥行きを付けるコンプのテクニック」をご紹介。
1.使用する機材はデジタルEQ(プラグインでも)+コンプ。接続はEQ→コンプの順でインサートします。
2.曲の中で前出したい音、後ろに下げたい音を決めます。例えばキック、スネア、ヴォーカルは前に出し、ベースは後ろに下げたい、など。
3.各楽器の帯域をEQで持ち上げてスイープし見つけます。その楽器だけ特に強調したい時にはQを狭く、緩やかに強調したい時はQを広めに設定します。
4.EQで前に出したい音はブーストし、後ろに下げたい音はカットします。レベルは1.0dB前後。持ち上げた帯域はコンプがかかりやすくなる=音にパンチが出ます。下げた帯域はコンプがかかりにくくなる=自然な質感を保つことが出来ます。このEQの上下でコンプに引っかかりやすさをコントロールし前に出る音と自然なままの音を作り出すことで、相対的に奥行きのあるサウンドが出来上がります。
5.そしてコンプの設定。音をまとめるためではなくニュアンスを付けるために使うのでスレッショルドはごく浅めに、リダクションが0.5dB~1.0dBとほんの少し振れる程度に設定します。レシオも1.15:1~2.0:1くらいのこちらも緩い設定です。かかり具合の調整はスレッショルドで行なうのではなくインプット・レベルでコントロールします。大きめのレベルで入力しスレッショルド、レシオは低めの値で使用します。
作業はEQ+COMPをオン・オフ切り替えながら行いましょう。音の変化がより明確に分かります。
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