明日から11月で本格的に寒くなってくる時期ですね。みなさん体調管理には十分注意してください。
昨日一昨日の2Daysで、サイデラ・インターンシップ伝統の青山にあるブラジル音楽の聖地「プラッサ・オンゼ」へのお掃除に行きました!ここは東京でプラジル音楽と食事を気軽にたのしめるライブレストランなんです。有名なアーティストも出演するので是非一度足を運んでみたらいかがでしょうか!?
http://www.praca11.net/index.html
さっそくお掃除道具をもってプラッサ・オンゼへ!今日はお掃除をするために少し早めに店を開けてもらいました。オーナーのクラウディアさんは気さくで美しく明るい女性でした。
まずは卓周りの配線をメモしていき一つ一つばらしてきました。配線はすごくシンプルでした!卓からEQ、コンプ、パワーアンプ、スピーカーへと繋がっていて、PAの基本を学んでいるようでした。最後の結線を間違ったら学校で何を学んで来たのだろうと思うくらいだったので少し緊張しました…。
そしてケーブル磨きと卓の掃除へ。ケーブルの端子はサイデラ・マスタリングで習ったやり方で、綿棒等で丁寧にクリーニングしていきました。XLRオスのピンは、この場合ピカールを綿棒にほんの少し(蓋についている少量でいい)つけてこすってあげるとすごく綺麗になります!その後に無水エタノールをつけた綿棒でピカールを落とし、さらに乾拭きします。もうまるで新品同様です!ケーブルの端子は数ヶ月ですぐに酸化して汚れてしまうので定期的にメンテナンスをしてあげる事をお勧めします!音質も良くなりますよ!
Saidera Mastering Blog:ケーブルのメンテナンス(その1)「XLRケーブルの定期クリーニング」
卓周りはホコリを刷毛で払い、端子を掃除しました。卓は端子が多いので掃除に時間がかかってしまいました。
すべて綺麗にしたら再度結線へ。途中でケーブルにつけてあったビニテに書いてある文字が擦れて消えてて慌てたりしましたが、冷静になってメモを見ながら、なんとか結線できました。最後にマッシュさんに確認してもらって終了!卓周りも見違えるようにきれいになりました!
掃除が終わった後にクラウディアさんがコーヒーとマフィンをごちそうしてくれました。ありがとうございます!そこでクラウディアさんが推しているアーティストさんの話をききました。「Nobie」さんという方で、ライブパフォーマンスが最高らしいでの是非生で見に行きたいです!発売中のNetAudio誌vol.12にNobieさんのライブをプラッサ・オンゼでライブレコーディングされたハイレゾ音源付録が付いてきます!
http://nobie.net/index2.html
今回の掃除で、やはり定期的な機材メンテナンスは重要なんだなと実感しました。メンテナンスをする事によって機材の寿命が伸びますし、音もよくなります。長く使う分、愛着もわくので是非長く使ってほしいです!
CDマスタリング、DSDレコーディング、ハイレゾ配信&ストリーミング。
サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。
2013/10/31
2013/10/30
テイクの管理
レコーディングにおける「テイク(take)」とは「とある一回分の録音」のことです。セッション録音において、例えば初めに〇〇交響曲の第一楽章を通して録音したら、それが「take-1」、次に第一楽章の10〜53小節目だけを録音したら、それが「take-2」となります。
【参考記事】「どのような録音方法で?(その1)」
エンジニアはテイク番号と、レコーダーのファイル名(またはテープ等の絶対時間)を記録してテイクを管理します。テイク番号とともに演奏ミスやノイズ等気がついたこともメモを残します。また、テイク番号はメモだけでなく音としても残しておきます。演奏を始める前に「take-4」などとコール、その余韻(残響)が無くなったら(余韻が演奏にかぶらないように注意!)演奏開始です。
このように、「演奏テイクを確実に、わかりやすく」記録していきます。良いテイクが録れたら、サイデラ・マスタリングでミキシング、マスタリングを仕上げてCD/ハイレゾ音源をどんどんつくりましょう!
「テイクの管理、どうやっテイク?」
2013/10/29
モニター音量の設定
ミキシングやマスタリング作業中のモニター音量レベル(ボリューム)は固定していますか?
1.ミックス音源の音量レベルの確認
2.曲ごとの音量レベルの確認
3.ジャンルにふさわしい音量レベルの確認
これらはボリュームを変えると分からなくなるので、基準となるもの(デジタルボリュームであれば数値、アナログボリュームならつまみの位置)を決めておくことをおすすめします。
1.モニター音量レベルは、マスタリング済みの状態で心地よく聴けるレベル(スピーカーのSPLは85dB~90dBぐらいで)に設定します。
ミックスしたエンジニアが異なるとミックスマスターの音量レベルも異なります。持ち込まれた音源を再生した時に製品CD並みにレベルが入っている、3dBぐらい小さめ、などの違いがいつもの基準があれば瞬時に判断することができます。
2.マスタリング済み音源とこれからマスタリングする音源の音量レベルの比較や、流れで聴いた時の前後曲の聴こえ方を確認します。2枚組以上の作品ではディスクごとの音量レベルが揃っているかも確認します。
3.例えばダイナミックレンジの広いオーケストラをJ-POPのように音圧を入れて仕上げることはありません。ジャンルにふさわしい音量レベルで仕上がっているか確認をします。
モニター音量は意外と小さく聴こえるかもしれないですが、アルバムを通して聴いた時に耳が疲れないように心がけています。小さな音量レベルでも分かりやすいモニター環境を整えることは大切です。これは自分だけでなく立ち会いマスタリングの時、皆さんの耳を保護する意味でもとても大切なことだと思っています。
2013/10/25
8つのノイズとその対策
マスタリングは、お持ち込み音源の確認から始まります。そのミックスが音質もバランスもバッチリなミックスなのに、マスタリング当日になって思わぬノイズに気がつき作業を中断せざるをえないことがまれにあります。あらかじめ注意しておきたいノイズは大きく分けて8種類。マスタリング当日に除去・軽減できるノイズは限られますので、気なるノイズがあった場合は事前にお知らせください!
1.プレイノイズ
2.リップノイズ
3.ディストーション
4.スクラッチ
5.電気的なノイズ
6.空調
7.ハムノイズ
8.ヒスノイズ
1.演奏に起因する「プレイノイズ」。
(楽譜に記された音を)演奏したときにでる演奏意図に(楽譜に)記されていない音。楽器の構造から発生する「ギッ」「キュ」「チッ」「カタ」「カチッ」など、演奏の一部として混ざっている場合は除去する事は困難。ほんのちょっとした椅子のきしみなども。プリペアードピアノなど、意図的に指定されている楽音としてのノイズは(品質管理という意味では)ノイズではありません。
2.ボーカル録音で口から発生する意図しない音「リップノイズ」。
のどが乾いてきたときに、舌や唇が離れる瞬間の、プチ、ピチッなど。(ボーカル録音のときは、グラスに水を忘れずに)。ミックス時にボーカルトラックだけをソロで確認すれば必ず見つけられる!その段階でなら、リップノイズのほとんどは除去可能です。
3.歪みである「ディストーション」。
音のピークなどで生じるデジタルクリッピングやアナログ歪み。ただし声の歪みは、歌のテイクが良い場合は、よいテイクが優先されることも多い。マイク自体やヘッドアンプの歪み、ミックス時にトータルコンプを入れる場合は、音量を上げ過ぎないように注意してください。
4.古いアナログレコードのパチパチチという音などは、「スクラッチノイズ」。
ジャンルによっては、曲全体に意図的に入れたり、スクラッチノイズそのものを演奏の一部としている場合があります。これらは(クオリティコントロールと言う意味では)ノイズではありません。
5.クロスフェード箇所や、フェードをかけずにエディットやファイルをバウンスすると編集点でノイズとなる場合があります。ミックス時には、編集点をソロで確認してください。
6.エアコンの風による「空調音」や、モーター音などの低音。
録音時に発見しておくことが基本です。ライブ収録では、空気吹き出し口からの風がマイクに当たっていないかをヘッドホンで確認。録音時は、空調を止めるという対策も必要な場合があります。
7.照明やコンピューターの電源系統などから電源を伝わってくる「ハムノイズ」。
特にライブレコーディング現場は要注意。可能な場合は別系統の電源を使用。照明のケーブルから離してワイヤリングするなどで多少は対策可能。
基本的にノイズを減らすにはシールド処理されたケーブルを使用。プラグインなどで取り除くと音質の印象が変わるので、取り除いてからミックスするのが望ましい。収録時にできる限り取り除きたい。
8.アナログテープ、アナログ機材などのS/Nが悪い場合に目立ってくる「スー」「サー」というノイズ。
2013/10/23
ホール録音:よくあるご質問
ホール録音をご依頼(ご検討)くださったお客様から、度々いただく質問があります。
「ホールの音響さんに録音をお願いするのと、何が違うのですか?」
ホールではマルチマイク/マルチトラック録音は基本的に請けていないものの、いわゆる吊りマイクを使ったワンポイント・ステレオ録音は快く引き受けてくださいますので、「なぜ、わざわざ他の業者(エンジニア)に依頼する必要があるのか」ということですね。
では、ワンポイント・ステレオ録音の場合、具体的に何が異なるのでしょうか。
(1)機材
当然のことながら使用する機材が異なります。部分的には同じものを使っている場合もありますが、サイデラ・マスタリングでは、高音質(ハイレゾ音源)配信にも対応の DSDレコーディングが標準です(DSDレコーディングに対応しているホールは、今現在のところ僅かです)。
(2)マイクロフォンの位置
理想的なマイクロフォン位置は邪魔に感じる場所であることがほとんどですので、“主催者” でないホールの方は見た目に配慮してくださるのか、理想の位置から離れた場所にマイクロフォンを設置する場合があります。我々は、遠慮しません(笑)、悪しからずっ!
※ホールを熟知し、適切な位置にマイクロフォンを設置してくださる音響さんもいらっしゃいます。
(3)録音レベル
ホールの音響さんは録音以外にも多くの仕事を抱えていますので、録音に専念しづらく、録音レベルを低めに設定する(音質面で不利)ことが多いようです。
(4)録音後のサポート(別途お見積)
不要部分を削除する等の簡単な編集から曲中の編集(テイクの差し替え)、試聴用CDの作成、さらにはマスタリングまで、録音後もサポートいたします!
2013/10/21
私たちのインターン日記2013(その6)「はじめてのチェロレコーディング 2」
こないだはインターン3人で、オーディオテクニカ主催の「めざせ音匠 マイク指南塾」というセミナーに参加したんやけど!出来上がる曲(特にアコースティック)の音色が決まる1つの大きな要素であるレコーディング。マイクの種類、マイキング、音源の種類・状態・置く場所などによりも少しずつ音のニュアンスが変わってくる事も踏まえて、レコーディングにチャレンジ!
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写真1 アストロスタジオ |
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写真2 アストロスタジオ |
・音源はチェロの生ソロです。レコーディングルーム(写真1・2)に対してここに位置されています(写真3 - 写真2の奥の方)。曲は「バッハの無伴奏チェロ組曲 第1番よりプレリュード」です。
・任意のマイク6本まで(リボンマイク、コンデンサーマイク(小口径・大口径ダイアフラム)など)を自分たちで組み合わせ、セッティングします。
・1曲まるごと自分たちでミックスまでします。
・トーンマイスター平井義也さんとその日ずっと生ソロを演奏してくれたチェロリスト越川和音さんから評価をしてもらいます。
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写真3 チェリストの越川さん |
私のレコーディングレポート
<マイクセッティング>
私は個人的にアンビエンスにこだわり、2人1組で組んだパートナー(プロレコーディングエンジニア)はオンマイクにこだわりました。パートナーの助言を元に、Neumann U87日本を部屋の端っこ左右対称にたてました(写真4)。パートナーはオンマイクとしてaudio-technica AT4060のチューブマイクを演奏者から1メートル離れたところから上から狙っていました。AKG C414 2本をメインマイクとして、演奏者とアンビエンスマイクの真ん中よりも少し近めに設置しました。2本の距離は40cm程度です。
(写真5 - 様子を見る平井さん)
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写真4 |
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写真5 |
私はアンビエンスの音をベースに、オンマイク、メインマイクの音量を調節しました。アンビエンスには更なるリバーブを加えました。パートナーは演奏者の指の動きも細やかに感じ取れるようにオンマイクからの音も調整したら良いとアドバイスをしてくれました。つまり演奏者が自分が弾いている時聴いている音色を目指すということだったのでしょう。メインマイクのニュアンスが大変でした。音は楽器から直接音と反射音だけで構成されていると思ったからです。極端に言うと、オンマイク1本とアンビエンス2〜3本で良い音が取れるという勝手な想像をしていました。
<平井義也さんと越川和音さんから評価>
越川さんから:音の響きに生まれる部屋の広がりがちょうど良かったそうです。
平井さんから:メインマイクが少し近い故、生っぽいです。オンマイクなど、楽器に近ければ近い程、うまみも出るし雑味も出るので、ちょうど良いバランスを見つけるともっと良くなるらしいです。
<個人的にマスタリングと共通していると感じたこと>
「短い手順を踏むことを意識すること」。アーティストさんは、 今回の指南塾のように、エンジニアの為だけに4時間も楽器を弾いてくれるわけではありません。疲れてきて本来の音が出せなくなります。配られた楽譜をしっかり把握し、レコーディング準備では欲しい音が比較的たくさん詰まってる部分だけを演奏してもらいます。今回は、全体を何回も何回も通してもらい、音の調整をさせていただいたので。
「作曲者の意図、アーティストさんの曲の解釈を最大限に引き出す大事さ」。今回はクラシック音楽なので、作曲者は現存しない過去の音楽家を指します。今回はバッハの作品だったのですが、ある音楽家は、CDやgramophoneが無い時代から、ステレオの概念を熟慮し、オーケストラ(特に各弦楽器)の構成をしたといいます。チャイコフスキーなんやけど(平井義也さん談)。アーティストさんは、作者の意図を汲み、自分の解釈を持ち寄り演奏の仕方を変えます。レコーディングエンジニアは、その意図と解釈をフルに表現出来る土台作りをします。また、録音する部屋の大きさやレイアウトなどで変わる雰囲気の違いにもアーティストさんは敏感であるので、特にチェロといった個体で大きな音が出る楽器を演奏してる人は、自然に耳に入って来た反響がレコーディングの出来上がりにも活かされると安心感(ちょうど良いという感じ?)が出るといいます。
...
ふぅー4時間半やったのに、ビュンと時間は過ぎよったわ。(時間が経つのはほんま早いわ)・・・ソロで1曲だけなのに、あの部屋で聞く生音、音の響き、人のチームのマイクセッティング・ミキシングなど見たい事確かめたい事が多すぎて4時間ちょっとじゃ無理だなと実感しました。それを出来るだけ短時間でやりこなしてしまうエンジニアってすごいとひれ伏したくなるような体験でした!次は個々の楽器をもっとちゃんと勉強してから、セミナー参加しよっと。
2013/10/18
リファレンスCD(その2)「10のチェック項目」
リファレンスCDの使いこなしについて。
モニタースピーカーやルームアコースティックの調整、機材やケーブルの音質の特徴を確認するのにポイントは何だと思いますか?
それは「音楽を聴く」のではなくあくまで「音質チェック」することです。「どういう要素」が影響して、音楽の表情が変わったかのかを把握するために、ピンポイントでなるべく短いワンフレーズや決められた3秒とか10秒という短時間だけに注意をして最低でも以下の項目をチェックしましょう。
1.バランス(低域、中域、高域のバランス)
2.音の厚み(密度)
3.サウンドキャラクター(硬い、柔らかい、低域寄り、高域寄り、軽い、重いなど)
4.奥行き、広がり、空気感
5.響き(リリースタイム、音符の長さ)
6.歌とオケのバランス
7.音の解像度(フォーカス、歌や楽器の輪郭)
8.音の立ち上がり(スピード感、切れ)
9.音像の大きさ
10.楽器の定位
僕のリファレンスCD「Destinys Child/Say My Name」の聴き方ポイントは、
・イントロのコーラスで左右のバランスと声の質感。ギターが右側から聴こえるか(LRの確認)。ボーカルの声はピークが無く、柔らかく透明感が有るか、左右が同じに、同じレベルで聴こえるのか。
・Aメロではキック、スネア、ボーカルがビシッとセンターで鳴っているか。キックの質感とリリースの長さ。柔らかくて輪郭が有り、リリースタイムがスネアの音にかぶらなければOK。
・Bメロではスクラッチとスネアのリズムがタイトに聴こえるか。
・サビではスネアのビートに合わせて入ってくる金物がくっきり聴こえるか、スネアと一体に聴こえるのか。
・最後にDメロの入りに入っているキックの重低音。ここは一瞬ですがチェックポイントです。
パートごとにチェックポイントを設けて聴きます。曲を通して聴くのではなく、歌詞の一部やキックの1音など部分ごとに意識を集中させて聴きます。
ケーブルや機材のチェックでは曲頭から再生してそれぞれ同じ箇所を聴くようにします。慣れてくればワンフレーズ聴いただけでサウンドの違いを判断できるようになります。そのためにはリファレンスCDを繰り返し聴いて音の基準を身につけましょう。基準ができれば音を聴いた時にいつもと何が違うのかを瞬時に確実に判断することができます。
2013/10/17
私たちのインターン日記2013(その5)「はじめてのチェロレコーディング 1」
10月15日に、audio-technica主催「第8回 めざせ音匠 マイク指南塾」にいってきました。無料で受けられて、しかもプロの講師の方からアドバイスを頂けるという事で非常に太っ腹な企画です。行われた場所は株式会社オーディオテクニカのアストロスタジオです。メインコンソールはAMEK media5.1/60chでモニタースピーカーはGENELECの1038とYAMAHAのNS-10Mです。
http://www.noe.co.jp/technology/18/18std2.html
講師はマイスターミュージックの平井義也さんです。この方はなんとドイツの国家資格「トーンマイスター」を日本人で初めて取得された人なんです!トーンマイスターとは「録音の現場において、それぞれの作曲家の音楽が要求する音色を的確に捉え、演奏家がその持ち味を最大限に発揮するために何をしたらよいのかをトータルに判断する唯一の存在」だそうです。今回レコーディング対象となったのはチェロで、アーティストは越川和音さんという方で様々な大会で優秀な成績を収めている方です。
http://www.audio-technica.co.jp/proaudio/seminar/index2.html
始めにマイクの講座として指向性についての説明があった後で、チェロについての説明がありました。普段弦楽器の生音を聞く機会があまりないので聞く場所によって全然聴こえる周波数帯が違う事におどろきました。案外チェロの低域成分は後ろから出ているんですが、それを反響板を用いてリフレクションさせています。最初に言われた事は「自分が作りたい音のイメージをきちんと持つ事」です。これはどんなレコーディング、ミックス、マスタリングの現場でも言える事だと思います。自分の指標を決めておかないとゴールが見えないですしね。
早速二人一組になって順番に作業スタート。自分は同じくサイデラ・マスタリングにインターンに来ている千田君とペアになっていたのでお互いの意見を伝えてマイクを選びました。使用したマイクはAT5040、AT4080、AT4060×2、CMC6U×2の計6本です。マイクの説明をするとAT5040がオーディオテクニカの最新の単一指向性コンデンサーマイクで4つもダイヤフラムがあり広いダイナミックレンジがあります。AT4080は双指向性のリボンマイクで、リボンマイクならではの暖かみのある音色です。T4060は真空管のコンデンサーマイクでナチュラルな音質が特徴です。CMC6UはSCHOEPSのマイクで使った事がないので無指向性にしてアンビエンスとして使いました。
まずAT5040をチェロの50cmぐらい離れた所に置き、AT4080を3mぐらい離したチェロの真正面に置きました。高さは大体2mぐらいです。AT4060はAT4080から50cmずつぐらい離し、ステレオ効果を狙っていきます。CMC6Uはアンビエンスなのでチェロから6mぐらい離して高さ3mぐらいにセット。アンビエンス以外は全てその場で音を聴いて自分が良いと思った位置にたてました。Ustream動画もであるので是非ご覧ください。
http://www.ustream.tv/recorded/39860381
早速モニタールームでチェック。全体の音量バランスを整えていき、マイクを微調整しながら音を作っていきました。響きが足りないと思ったのでアンビエンスのマイクの高さを変えたり、リバーブを足したりしながら自分達では納得のいく音になったと思いましたが、総評では越川さんに「生っぽさ」が今日録音した曲には合っていない感じだったそうです。平井さんには低域の位相が合っていない感じがしてモワッとしたと言われました。何がいけなかったかというとマイクとの距離とオンマイクとオフマイクとのミックスバランスが重要だったそうです。最後に平井さんに言われた事は「このマイキングで何十分も聴いていられるかどうか」です。「お客さんが飽きてしまう様な物では意味がない」と付け加えられて、たしかに客観的に見てどうなのかという事も考えなきゃなと思いました。
この講座は学校の授業と比べ物にならないくらいの充実した内容で、とても勉強になりました。初めてのチェロのレコーディングでどんなマイク、どのようなセッティング、どのようなマルチマイクでのミックスバランスが良いのかも分からなかったので耳探りでがんばりました。これら全てが解っていて最善のセッティングを短時間でやり遂げてしまうレコーディングエンジニアは改めてすごいとおもいました。それでいてコミュニケーションやアーティストへの気遣いなどができるエンジニアこそが「プロ」のレコーディングエンジニアになるのでしょうね。道のりは厳しい。。。。また機会があればぜひ参加したいです!
関連リンク:
オーディオテクニカ
オーディオテクニカ アストロスタジオ
マイスターミュージック
http://www.noe.co.jp/technology/18/18std2.html
講師はマイスターミュージックの平井義也さんです。この方はなんとドイツの国家資格「トーンマイスター」を日本人で初めて取得された人なんです!トーンマイスターとは「録音の現場において、それぞれの作曲家の音楽が要求する音色を的確に捉え、演奏家がその持ち味を最大限に発揮するために何をしたらよいのかをトータルに判断する唯一の存在」だそうです。今回レコーディング対象となったのはチェロで、アーティストは越川和音さんという方で様々な大会で優秀な成績を収めている方です。
http://www.audio-technica.co.jp/proaudio/seminar/index2.html
始めにマイクの講座として指向性についての説明があった後で、チェロについての説明がありました。普段弦楽器の生音を聞く機会があまりないので聞く場所によって全然聴こえる周波数帯が違う事におどろきました。案外チェロの低域成分は後ろから出ているんですが、それを反響板を用いてリフレクションさせています。最初に言われた事は「自分が作りたい音のイメージをきちんと持つ事」です。これはどんなレコーディング、ミックス、マスタリングの現場でも言える事だと思います。自分の指標を決めておかないとゴールが見えないですしね。
早速二人一組になって順番に作業スタート。自分は同じくサイデラ・マスタリングにインターンに来ている千田君とペアになっていたのでお互いの意見を伝えてマイクを選びました。使用したマイクはAT5040、AT4080、AT4060×2、CMC6U×2の計6本です。マイクの説明をするとAT5040がオーディオテクニカの最新の単一指向性コンデンサーマイクで4つもダイヤフラムがあり広いダイナミックレンジがあります。AT4080は双指向性のリボンマイクで、リボンマイクならではの暖かみのある音色です。T4060は真空管のコンデンサーマイクでナチュラルな音質が特徴です。CMC6UはSCHOEPSのマイクで使った事がないので無指向性にしてアンビエンスとして使いました。
まずAT5040をチェロの50cmぐらい離れた所に置き、AT4080を3mぐらい離したチェロの真正面に置きました。高さは大体2mぐらいです。AT4060はAT4080から50cmずつぐらい離し、ステレオ効果を狙っていきます。CMC6Uはアンビエンスなのでチェロから6mぐらい離して高さ3mぐらいにセット。アンビエンス以外は全てその場で音を聴いて自分が良いと思った位置にたてました。Ustream動画もであるので是非ご覧ください。
http://www.ustream.tv/recorded/39860381
早速モニタールームでチェック。全体の音量バランスを整えていき、マイクを微調整しながら音を作っていきました。響きが足りないと思ったのでアンビエンスのマイクの高さを変えたり、リバーブを足したりしながら自分達では納得のいく音になったと思いましたが、総評では越川さんに「生っぽさ」が今日録音した曲には合っていない感じだったそうです。平井さんには低域の位相が合っていない感じがしてモワッとしたと言われました。何がいけなかったかというとマイクとの距離とオンマイクとオフマイクとのミックスバランスが重要だったそうです。最後に平井さんに言われた事は「このマイキングで何十分も聴いていられるかどうか」です。「お客さんが飽きてしまう様な物では意味がない」と付け加えられて、たしかに客観的に見てどうなのかという事も考えなきゃなと思いました。
この講座は学校の授業と比べ物にならないくらいの充実した内容で、とても勉強になりました。初めてのチェロのレコーディングでどんなマイク、どのようなセッティング、どのようなマルチマイクでのミックスバランスが良いのかも分からなかったので耳探りでがんばりました。これら全てが解っていて最善のセッティングを短時間でやり遂げてしまうレコーディングエンジニアは改めてすごいとおもいました。それでいてコミュニケーションやアーティストへの気遣いなどができるエンジニアこそが「プロ」のレコーディングエンジニアになるのでしょうね。道のりは厳しい。。。。また機会があればぜひ参加したいです!
関連リンク:
オーディオテクニカ
オーディオテクニカ アストロスタジオ
マイスターミュージック
2013/10/16
風に吹かれて
先日、とあるホールでオーケストラを録った時のこと。メイン・マイクロフォンを設置し回線を確認していると、楽器も鳴っていないのにメーターが振れていたのです。何だろうと思ってヘッドホンで聴いてみたところ、ボヮボォォボゥとマイクロフォンが風に吹かれているではありませんか。あらら、送風口が真横に……風の届く範囲は広く、マイクロフォンを多少動かしたところで風からは逃げらません。
結局、風防を装着し事なきを得ましたが、もし風防を準備していなかったとしたら「ウィーン ドーしよう……」と困り果てていたに違いありません。
未知の場所へ行くときは、風防を忘れずに!
どうも、おジャマーしました。
追伸:台風26号、お気をつけて!
2013/10/15
ハイレゾ時代のAtoZ
どうもMushです!
来るべきハイレゾ時代。いよいよソニーも参戦して、「Hi-Res」がどんどん加速しています。「ハイレゾ」=ハイレゾリューション=高解像度の意味ですが、ハイレゾ音源というとCDを超えるフォーマット、ほとんどの場合24ビット以上の非圧縮または可逆圧縮(ロスレス)のPCMか、DSDを指します。
ネットや雑誌でも、オーディオ系用語のアルファベットの頭文字をとった略語は見ない日はないですね。みなさんはパッと聞かれたら、意味が答えられますか?サイデラ・マスタリングのインターンシップの正解率は3-8割くらいでした。もっと勉強してやー!
・PCM
・DAC
・ADC
・DSD
・DRM
・CD-DA
・LP
・BD
・FLAC
・DSP
・S/N
・ISRC
・DDP
関連リンク:
AV Watch:ソニー、「ハイレゾオーディオ」普及へ本格展開
サウンド・クリエイターのための、最新版デジタル・オーディオの全知識 柿崎 景二
来るべきハイレゾ時代。いよいよソニーも参戦して、「Hi-Res」がどんどん加速しています。「ハイレゾ」=ハイレゾリューション=高解像度の意味ですが、ハイレゾ音源というとCDを超えるフォーマット、ほとんどの場合24ビット以上の非圧縮または可逆圧縮(ロスレス)のPCMか、DSDを指します。
ネットや雑誌でも、オーディオ系用語のアルファベットの頭文字をとった略語は見ない日はないですね。みなさんはパッと聞かれたら、意味が答えられますか?サイデラ・マスタリングのインターンシップの正解率は3-8割くらいでした。もっと勉強してやー!
・PCM
・DAC
・ADC
・DSD
・DRM
・CD-DA
・LP
・BD
・FLAC
・DSP
・S/N
・ISRC
・DDP
関連リンク:
AV Watch:ソニー、「ハイレゾオーディオ」普及へ本格展開
サウンド・クリエイターのための、最新版デジタル・オーディオの全知識 柿崎 景二
2013/10/11
リファレンスCD(その1)「音源の選び方」
初めてのスタジオで作業する時や新しい機材やケーブルのチェックをする時、なにを基準にしますか?自分で聴き込んだリファレンスCDは必須です。初めての部屋で、どのような特徴があるのか?低域が多い、歌が小さく聴こえる、パンチが有るなど、自分がいつも聴く環境や機材と比較して、なにがどう違って聞こえるか?その癖やキャラクターをしっかり理解しておかないと自分がイメージしている音作りは不可能です。モニターが一番重要です。
本日はそのCDの選び方について。まずはどのような音源を選ぶべきか?
1.自分が聴き込んである
2.好きなアーティストの作品
3.楽器の定位(特にボーカル、キック、スネア、ベースなどのセンターの定位)がわかり易い
4.低域のレンジが分かり易い
5.音数が少なく楽器の音色が分かり易い
6.歌とオケ(ソロ楽器とオケ)のバランスが分かり易い
7.レンジが広い
など、いくつか条件がありますが同じ曲を何度も繰り返し聴くので好きなアーティスト、サウンドの作品を選んで下さい。
僕のリファレンスCDは
「Gloria Estefan/Destiny」(Mastered by Bob Ludwig)
「Destinys Child/Say My Name」(Mastered by Tom Coyne)
です。オノのリファレンスCDはスタジオ改装のブログで何度も登場していますが
「LEE RITENOUR/Wes Bound」
「Bar del Mattatoio / Seigen Ono」(Mastered by Greg Calbi)
「Montreux 93/94 / Seigen Ono Ensamble」(Mastered by Ted Jensen)
「Eris / Sadao Watanabe」(Mastered by Bob Ludwig)
などです。どの作品もレンジが広くローエンドの確認には最適です。リファレンスCDは「キックとベースのバランス」「歌とオケのバランス」など狙ったポイントが分かりやすい作品を2、3作ピックアップした方が1つの作品でチェックするよりも違いが分かりやすいです。また最初から自分がマスタリングを担当した音源は使いません。部屋の特徴を熟知している環境でマスタリングした音源はそこのモニターシステムでは再生しやすい音に仕上げているからです。
これらを参考にぜひお気に入りのリファレンスCDを見つけてみて下さい!次回は「リファレンスCDの使いこなし」についてお話しします。
2013/10/10
マッシュのコーヒー学(その3)違いのわかる者になる
どうもMushです!
サイデラ・マスタリングには現在インターンシップが5名在籍していて(うち2名は学校の授業の一環で1ヶ月限定)、我こそは一番美味しいコーヒーを淹れるぞと競っています。サイデラ・マスタリングのコーヒーはすべて手挽きの挽きたて豆をハンドドリップで淹れているのですが、あくまで個人的なイメージですがお店で予め均一に挽かれた豆でコーヒーメーカーで淹れると65-70点の味。平均的な味が毎度出せます。対して自ら手で挽いてハンドドリップで淹れたコーヒーは30-100点くらいの振り幅があります。豆の挽きの粗さ、湯温、湯の落とし方、抽出時間、豆の量etc…味を変化させる要素がとても多いからです。
コーヒーマニュアル(=コーヒー好きにとっては当たり前の淹れ方)に則って淹れたつもりでも、それぞれが違う味に仕上げてきます。(面白いことに人によって味の偏り方の傾向が出てきます。)あるいはモーニングコーヒーは90点だったのに夕方には60点くらいになっちゃったりします。
そういう状態を抜けだして喫茶サイデラのマスターになるために大切なのは、「リファレンスを持つこと」です。豆の挽きの粗さ、湯温、湯の落とし方、抽出時間、豆の量、すべての行程を自分の基準を変えず毎回同じようにできるようになってはじめて、「どの行程がいつもとどう違ったから30点の差がでた」のかがわかります。コーヒー豆そのものの持ち味なんかもわかるようになります。
それができないうちに「どこどこの豆は新鮮だから美味しく淹れられる」なーんてことを語るのはまだまだ早いでーー!!
関連リンク:
Saidera Mastering Blog:マッシュのコーヒー学(その1)「イントロダクション」
Saidera Mastering Blog:マッシュのコーヒー学(その2)「能書きはいい?飲めばわかる?」
サイデラ・マスタリングには現在インターンシップが5名在籍していて(うち2名は学校の授業の一環で1ヶ月限定)、我こそは一番美味しいコーヒーを淹れるぞと競っています。サイデラ・マスタリングのコーヒーはすべて手挽きの挽きたて豆をハンドドリップで淹れているのですが、あくまで個人的なイメージですがお店で予め均一に挽かれた豆でコーヒーメーカーで淹れると65-70点の味。平均的な味が毎度出せます。対して自ら手で挽いてハンドドリップで淹れたコーヒーは30-100点くらいの振り幅があります。豆の挽きの粗さ、湯温、湯の落とし方、抽出時間、豆の量etc…味を変化させる要素がとても多いからです。
コーヒーマニュアル(=コーヒー好きにとっては当たり前の淹れ方)に則って淹れたつもりでも、それぞれが違う味に仕上げてきます。(面白いことに人によって味の偏り方の傾向が出てきます。)あるいはモーニングコーヒーは90点だったのに夕方には60点くらいになっちゃったりします。
そういう状態を抜けだして喫茶サイデラのマスターになるために大切なのは、「リファレンスを持つこと」です。豆の挽きの粗さ、湯温、湯の落とし方、抽出時間、豆の量、すべての行程を自分の基準を変えず毎回同じようにできるようになってはじめて、「どの行程がいつもとどう違ったから30点の差がでた」のかがわかります。コーヒー豆そのものの持ち味なんかもわかるようになります。
それができないうちに「どこどこの豆は新鮮だから美味しく淹れられる」なーんてことを語るのはまだまだ早いでーー!!
関連リンク:
Saidera Mastering Blog:マッシュのコーヒー学(その1)「イントロダクション」
Saidera Mastering Blog:マッシュのコーヒー学(その2)「能書きはいい?飲めばわかる?」
2013/10/09
つれないなぁ?
海外では珍しいようですが、日本のコンサートホールには「3点吊り機構」が十中八九備わっています。これは、天井からマイクロフォンを吊るすことのできる仕組みで、電動(または手動)でマイクロフォンの位置を調整できる大変ありがたい機構です(いつもお世話になっています!)。
では、3点吊り機構が無いホールの場合はどうしたらいいのでしょうか……選択肢として、次の3つが考えられます。
1,マイクスタンドを設置する
2,理想の設置位置をあきらめる
3,何とか工夫して吊る
ライブ(演奏会)の場合、(1)は選択肢から外れるかも知れません。見た目の問題もありますし、事故(転倒、接触)の可能性も高まります。とはいえ、(2)はレコーディング・エンジニアとして「つれないなぁ」って感じですから(←駄洒落ですよ)、やはりここは(3)を選びたいですね。
下の写真は、吊りマイクロフォンを仮設した現場の例です。
仮設は、安全上の問題もありホールとの打ち合わせが必須となります(仮設できない場合もあります)。また、下見も必要となりますので、3点吊り機構が無いホール等で録音をお考えの際には是非ともお早めにお問い合わせください!
2013/10/08
第四次スタジオ改装完了(その2)「スタジオ改装その後」
「SHIZUKA Stillness Panel」をインストールして1週間。製品の測定値どおりの傾向(グラフのように低域にまで吸音)を耳でも確認しながら、モニター環境の微調整を行いました。
今回の微調整のポイントは、低域のさらなる正確なモニタリングです。
1.低域のレンジを40Hz前後まで、音程が聞きとれるよう伸ばす
2.100Hz付近にほんの少しでたピークの改善
リファレンスCDは「LEE RITENOUR/Wes Bound 」使用しています。(今週来日中のリー・リトナーとハーヴィー・メンソンのサイン入りです!)
<ワークフロー>
(1) L-ch、Center-ch、R-chのスピーカーのスペースに置いてあるコンクリートブロックを除ける。床材のバーチ合板をぴったりはまるようにサイズを合わせてカットし並べなおす。まず、現状でどう変化したかその傾向を確認。
→ローエンドの透明感、奥行き感は増したがボリューム感がやや不足。
(2) そこで一度除けたコンクリートブロックを戻す。反射を抑えるためにコンクリートのフロント面にはコルクシート、サイド面にはソネックス(吸音材)が貼りつけてある。前後、左右、少しずつ角度や置き位置を変えながら試聴。角度は付けず壁から20cm、センタースピーカーから15cmのポイントが一番バランスが良かった。
(3) スピーカー周りの次は、スタジオ右奥のピアノの側面反射の対策。左右の低域の広がりと質感を均等にするため、ピアノ側面に「SHIZUKA Stillness Panel」(1m x 1m)を立てかけてみる。リスニングポイントで確認するとR側の低域がクリアに聴こえる。つまりパネルがやや吸音しすぎだったためバーチ合板を2枚をパネル面に立てかけて(中高域の吸音面積をその分だけ減らし)低域を拡散。「SHIZUKA Stillness Panel」の角度調整とバーチ合板の置き位置をさらに追い込んで調整して左右の低域のバランスを整える。
(4) 最後にPMC MB1のウーハーのネジ締めの微調整。(1)〜(3)により低域の量感が戻ったので、立ち上がりを早くするためタングステンワッシャーを4本に戻す。2本はスピーカとしては、ナチュラルですが低域の音程により若干のピークが生じたため。締め付けトルクは全部のネジを一度緩めて、試聴しながら少しずつ締め付けていく。
微調整び最終仕上げは、オノと一緒に行います。事前に判っているデータ、理論や測定と合わせて、エンジニアが2人以上で客観的にモニター環境を整えます。サイデラ・マスタリングでオノがポリシーとしてうるさく言うことは、トランスペアレンツに仕上げるだけではなく、「(そのスタジオの)エンジニアだけが判るモニターではなく、初めて来るクライアントでもミュージシャンでも、ここで聴いてもらえば0.5dBの違いも手にとるように判るモニター環境」に仕上げることです。「5弦ベースの一番低い弦の音程もぜんぶとれるように再生」できます。
音は、どんな小さなパーツひとつを交換しても変化します。マスタリング・スタジオのモニター環境というのはいわゆるオーディオとして楽しみ(個人の趣味趣向)に合わせてつくるのではなく、「サウンドをチェックする、仕上げを作り込む」ためのスピーカーなので極力色付けのないサウンドにすることが大切です。試行錯誤と経験の積み重ねですが秘密にはしていません。どんなパーツがどのような対策に役立つかなど、知りたいことがあれば送ってください。できればスタジオで皆さんの作ったサウンドをマスタリングしながらお話したいですね。
2013/10/07
業界への新提案(その2)合言葉は「しっぽがながい!!!」
どうもMushです!
業界への新提案(その2)合言葉は「しっぽがながい!!!」
あほか、しっぽなんてないがな。
と思われるでしょうがこれは韓国のことわざだそうです。少し調べたら「部屋の戸を閉めないで出て行くこと」という意味があるそうで、しっぽがながいと戸に挟まってしまうからでしょうか。
もう少し解釈を付け加えると、しっぼがながくて引きずって歩いていると歩いてきた道にしっぽの跡がつきますよね。たとえば片付けをしているつもりが散らかしていただけだったとか、たっぷり時間をかけて会議したようで実はなにも決まっていなかったとか。そういうことでしょうか!ドキッとされた方、います?いやぁまだまだ知らんおもろい言葉があるなぁ。
関連リンク:
Saidera Mastering Blog:業界への新提案(その1)合言葉は「無響室!!!」
業界への新提案(その2)合言葉は「しっぽがながい!!!」
あほか、しっぽなんてないがな。
と思われるでしょうがこれは韓国のことわざだそうです。少し調べたら「部屋の戸を閉めないで出て行くこと」という意味があるそうで、しっぽがながいと戸に挟まってしまうからでしょうか。
もう少し解釈を付け加えると、しっぼがながくて引きずって歩いていると歩いてきた道にしっぽの跡がつきますよね。たとえば片付けをしているつもりが散らかしていただけだったとか、たっぷり時間をかけて会議したようで実はなにも決まっていなかったとか。そういうことでしょうか!ドキッとされた方、います?いやぁまだまだ知らんおもろい言葉があるなぁ。
関連リンク:
Saidera Mastering Blog:業界への新提案(その1)合言葉は「無響室!!!」
2013/10/04
私たちのインターン日記2013(その4)「ハチ公バスに乗って」
私の学校でサイデラ・マスタリングにインターンにきた先輩達が2年間続けてきた伝統の記事です。今年もその時期かと思う人も多いでしょう、そう「ハチ公バスに乗ったよの巻」です^^
先輩達の記事↓
http://saideramastering.blogspot.jp/2012/10/20121.html
http://saideramastering.blogspot.jp/2011/12/20112.html
ちなみにハチ公バスとは渋谷区が運行するコミュニティバスで100円でどこまでも乗っていけます。渋谷駅前にある忠犬ハチ公に因んだバスの見た目が可愛いのです。インターンの先輩に連れられ乗車。渋谷にあるRock oN Companyに行ってきました。
初めての東京でのバスは、まるで小さな冒険みたいでした。田舎者感丸出しにキョロキョロしてテレビでよく見かけるような風景を直接見ました。
無事目的地につき「Saidera Ai SD-9003ケーブル」を納入。名古屋では絶対こんなに無いという程の機材の品揃え、さすがRock oN Company、学校の先生が絶対行っとけというだけはある。店内をグルっとみたい欲望にかられながら泣く泣く帰路へ。だって軽く3時間は居そうだから^^;;帰りもハチ公バスに乗る予定だったのですが、先輩の粋な計らい?でそこから歩いて帰る事に。そこ!単純にどのバス乗って良いか分からなかったんじゃ・・・とか言わない!結構距離的には近い(歩いて20分くらい)のでわざわざバスにのって行く程でもないそうです。その道確認をかねてですね、優しいお方!たくさんの人混みの中を歩きながら色々東京の説明をしてもらいました。
そんなこんなで始まったインターンシップ。まだまだできることも少ないけど、一ヶ月でどこまでやれるか挑戦したいです。サイデラ・マスタリングのインターンシップは週毎や月毎に目標をたてるのですが、必ず100%達成できる目標をたてます。なぜかというと、それの積み重なりで1年で50個できることが増える=任せられることが増えるからです。大きな目標は小さな目標の積み重ねで達成されるものというサイデラのインターンシップの伝統です。一ヶ月有意義な時間を過ごせるように頑張っていきます!(ちなみに私の月毎の目標はサイデラのスタジオで自分のリファレンスCDを流すというエンジニアを目指す身としての小さな一歩です!)
先輩達の記事↓
http://saideramastering.blogspot.jp/2012/10/20121.html
http://saideramastering.blogspot.jp/2011/12/20112.html
ちなみにハチ公バスとは渋谷区が運行するコミュニティバスで100円でどこまでも乗っていけます。渋谷駅前にある忠犬ハチ公に因んだバスの見た目が可愛いのです。インターンの先輩に連れられ乗車。渋谷にあるRock oN Companyに行ってきました。
初めての東京でのバスは、まるで小さな冒険みたいでした。田舎者感丸出しにキョロキョロしてテレビでよく見かけるような風景を直接見ました。
無事目的地につき「Saidera Ai SD-9003ケーブル」を納入。名古屋では絶対こんなに無いという程の機材の品揃え、さすがRock oN Company、学校の先生が絶対行っとけというだけはある。店内をグルっとみたい欲望にかられながら泣く泣く帰路へ。だって軽く3時間は居そうだから^^;;帰りもハチ公バスに乗る予定だったのですが、先輩の粋な計らい?でそこから歩いて帰る事に。そこ!単純にどのバス乗って良いか分からなかったんじゃ・・・とか言わない!結構距離的には近い(歩いて20分くらい)のでわざわざバスにのって行く程でもないそうです。その道確認をかねてですね、優しいお方!たくさんの人混みの中を歩きながら色々東京の説明をしてもらいました。
そんなこんなで始まったインターンシップ。まだまだできることも少ないけど、一ヶ月でどこまでやれるか挑戦したいです。サイデラ・マスタリングのインターンシップは週毎や月毎に目標をたてるのですが、必ず100%達成できる目標をたてます。なぜかというと、それの積み重なりで1年で50個できることが増える=任せられることが増えるからです。大きな目標は小さな目標の積み重ねで達成されるものというサイデラのインターンシップの伝統です。一ヶ月有意義な時間を過ごせるように頑張っていきます!(ちなみに私の月毎の目標はサイデラのスタジオで自分のリファレンスCDを流すというエンジニアを目指す身としての小さな一歩です!)
2013/10/03
どのような録音方法で?(その2)
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1.韓屋 (ハノク:韓国伝統の家屋) の小さな演奏会のDSDレコーディング |
韓国の伝統楽器は、それが演奏される場所との関係が重要です。屋外であったり、境内であったり。むしろ音楽スタジオで収録することはまれです。そしてアコースティック楽器は、場所や空間によって音が変わります。楽器が持っている本来の素直な音を録音するため、無理に近接したマイキングは避けています。また、空間の初期反射音と響きが重要だと考えます。リバーブなどをあとから付加するエフェクトではなく、空間自体の高さと幅、響きを積極的に利用して収録すべき音をみつけます。
韓国語のブログも展開しています。
http://saidera.tistory.com
Sujeong Oh
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2.韓屋の小さな演奏会のDSDレコーディング、北村韓屋村 |
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3.韓屋のDSDレコーディング、良洞村、慶州市。良洞村と女唱歌曲は世界遺産に登録されている |
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4.韓屋のDSDレコーディング、瀟灑園、潭陽郡。500年の歴史を持っている |
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5.スタジオのカヤグム (韓国伝統の絃楽器) のDSDレコーディング |
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1のSACD |
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2のSACD 風流III - 女唱歌曲 / Jeong Ga Ak Hoe |
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3のSACD カヤグム、嵐の伝説 / SooEun Kwak and Gayageum Ensemble La-on G |
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SACD 短簫散調 / DongShin Lee |
関連リンク:
Saidera Mastering Blog:どのような録音方法で?(その1)
2013/10/02
どのような録音方法で?(その1)
CDアルバムや配信用ハイレゾ音源等、何かしら形にしようと思った時に「どのような録音方法を選択するか」は大切なポイントの一つです。
【ライブ録音】の場合、演奏会やリサイタルの開催と併せて行えるので、一般的に予算面で有利とされています。しかし、意図しないノイズ(客席からのクシャミ等)や演奏のミスも記録されてしまうので、録音芸術として成立しにくい場合もあります。とはいえ、 “本番” ならではの躍動感あふれる演奏は、ライブ録音の醍醐味といえます。
【セッション録音】は、簡単に言ってしまえば「お客さんのいないライブ録音」です。コンサートホール等を貸し切り、時間や体力と相談しながら納得がいくまでテイクを重ねます。基本的にはノイズの心配がないので演奏に集中でき、ミスした箇所も録り直すことができます。編集前提の録り方ですので、ともすると「木を見て森を見ず」となり、音楽の “流れ” を見失ってしまう可能性もあります。
【公開録音】は、【ライブ録音】と【セッション録音】のイイトコどりな方法です。
【ライブ録音 + セッション録音】は、一方をベース、一方を編集用と考える録り方です。ライブ録音のミスやノイズの箇所を、セッション録音のテイクからまかなったりするわけです。とはいえ、お客さんの有無でホールの響きも変わりますし、似たような演奏になる保証もありませんから、“繋がる” かはわかりません。
【スタジオ録音】
ノイズと無縁なスタジオでのセッション録音です。CM音楽や劇伴のほとんどはスタジオで録音されています。スタジオではコンサートホールの様な自然な響きが得られませんので、響きを人工的に付加する場合がほとんどです。反面、ホールと違って空調ノイズを気にせず済むのは良いですね。
2013/10/01
第四次スタジオ改装完了(その1)「SHIZUKA Stillness Panel」
第四次スタジオ改装完了。メインのPMC MB1スピーカーの背面とクライアントカウチの後ろ全面の吸音材を「SHIZUKA Stillness Panel」にアップグレードしました。
http://www.hitori-shizuka.jp/製品紹介/音響空間向け-shizuka-stillness-panel/
第一印象は、
1.空間が広がった。実際のこのスタジオよりはるかに広い空間のように聞こえる
2.低域の透明感が増した。低域の音程がより正確に聞きわけられる
3.ノイズや歪みも聴き分けやすい
4.初期反射のくせが無い、余韻がきれい。定在波の影響がまったくない
5.声や楽器の質感が分かりやすい
6.音のフォーカスがよりしっかりした
改装前の音も知っているあるクライアントからは、「話し声、言葉の消え際が違う!すっと消える感じ好きです」という感想を伺いました。
音の消え際に(本来そのマスターにはない)、モニター環境による余計な響きが付加されないので出音をより正確に聴き取れるようになりました。(スピーカーなのにヘッドホンに近づく感じです。)しかしサイデラ・マスタリングのリファレンスCDのひとつ「LEE RITENOUR/Wes Bound 」を再生してみると、若干、低域の量感が足らなく感じました。それは「SHIZUKA Stillness Panel」が、低域を吸い過ぎているからではなく、サイデラ・マスタリングのPMC MB1は、特に低域の立ち上がりと振動制御/改善の為に、これまでは以下の4つの対策を施してあったからです。
1.コンクリートブロックと砂を充填した重量級のスタンドを使用
2.天板に鉛板を設置
3.ウーハーの取り付けネジのワッシャーをタングステンワッシャーに交換
4.インターロッキングによる、振動制御及び音の拡散
これまでの音が気に入っていたので、オノと協議の結果、上記4点のうち、まず3のタングステンワッシャーの使用を4つから2つに戻しました。タングステンワッシャーはスピーカーの余計な振動がボディに伝わるのを抑えられ、輪郭がはっきりします。立ち上がりのスピード感のある音になりますが、抑えこみすぎると低域エネルギーの不足した痩せた音になってしまいます。ワッシャーを2本戻すことでPMCのスピーカー本来の音に戻します。低域の響きを戻し、中域、高域の繋がりが良くなりました。全てのネジの締め具合も調整します。完璧なつながり、いい感じで鳴っています!低音域の音決め、ボーカルのニュアンス、音のキャラクターをよりシビアに追い込める、精密この上ないモニターに仕上がりました。
立ち会いマスタリングで、このモニター環境を確認してください。どなたにでも、ちょっとした微妙な違いまでが判ります!
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