2013/10/11

リファレンスCD(その1)「音源の選び方」



初めてのスタジオで作業する時や新しい機材やケーブルのチェックをする時、なにを基準にしますか?自分で聴き込んだリファレンスCDは必須です。初めての部屋で、どのような特徴があるのか?低域が多い、歌が小さく聴こえる、パンチが有るなど、自分がいつも聴く環境や機材と比較して、なにがどう違って聞こえるか?その癖やキャラクターをしっかり理解しておかないと自分がイメージしている音作りは不可能です。モニターが一番重要です。

本日はそのCDの選び方について。まずはどのような音源を選ぶべきか?
1.自分が聴き込んである
2.好きなアーティストの作品
3.楽器の定位(特にボーカル、キック、スネア、ベースなどのセンターの定位)がわかり易い
4.低域のレンジが分かり易い
5.音数が少なく楽器の音色が分かり易い
6.歌とオケ(ソロ楽器とオケ)のバランスが分かり易い
7.レンジが広い
など、いくつか条件がありますが同じ曲を何度も繰り返し聴くので好きなアーティスト、サウンドの作品を選んで下さい。

僕のリファレンスCDは
「Gloria Estefan/Destiny」(Mastered by Bob Ludwig)
「Destinys Child/Say My Name」(Mastered by Tom Coyne)
です。オノのリファレンスCDはスタジオ改装のブログで何度も登場していますが
「LEE RITENOUR/Wes Bound」
「Bar del Mattatoio / Seigen Ono」(Mastered by Greg Calbi)
「Montreux 93/94 / Seigen Ono Ensamble」(Mastered by Ted Jensen)
「Eris / Sadao Watanabe」(Mastered by Bob Ludwig)
などです。どの作品もレンジが広くローエンドの確認には最適です。リファレンスCDは「キックとベースのバランス」「歌とオケのバランス」など狙ったポイントが分かりやすい作品を2、3作ピックアップした方が1つの作品でチェックするよりも違いが分かりやすいです。また最初から自分がマスタリングを担当した音源は使いません。部屋の特徴を熟知している環境でマスタリングした音源はそこのモニターシステムでは再生しやすい音に仕上げているからです。

これらを参考にぜひお気に入りのリファレンスCDを見つけてみて下さい!次回は「リファレンスCDの使いこなし」についてお話しします。


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