2014/10/07

言葉で音と音楽をとらえる

こんにちは!久保です。週末、週明けと台風が直撃でなかなか動けず、読書をしていました。読んだ本はこちら。



感覚の世界―美・自然・文化
イーフートゥアン著/阿部一訳

どんな本かかなり大まかにいうと、「感覚」をテーマに自身を取り巻く世界について書いている本です。著者は中国に生まれ現在はアメリカの地理学者(!)の方ですが、世界中のいろいろな時代の様々な文化を例に挙げながら、人間の五感がどのように文化を発展させたかについて書かれていました。

音と音楽についても特定のジャンルにこだわらず書かれています。文化の発展とともに変化していく日常音や生活音のバリエーション、「音の風景」について、アフリカのある民族の音楽の話から、古い中国における音楽の役割、(今は失われてしまった?)「歌うこと」の本来の意味、都市環境で音楽が与えている影響についてなど…。
様々な文化によって、自然に発展、共有されていった音や音楽の意味と聴覚の関係について書いてありました。

私は学部時代に芸大の楽理科で音楽学を学び、大学院では日本のサウンドスケープ研究の第一人者の鳥越けい子先生のもとで、音と人々や文化の関係について学びました。
音に関することを言葉で表すとき、その表し方は人によって様々です。サイデラ・マスタリングではクラシックからHip-Hopまで多様な背景から生まれた音楽が集まります。最終的には音楽そのものを言葉では表しきれませんが、音や音楽について話す時、言葉とのギャップを埋めるためにいろいろな表現で音について語ります。そこに話し手のオリジナリティがにじみでてくるので、とても興味深いです!

普段はあまり本を読まない方も、(もちろん本を読んでいる方も)音や「聴くこと」そのものに焦点をあてた本をぜひ読んでみてください♪


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