2009/10/27

DSD変換


いま、オーディオファイルの間で大変話題になっているのが、VAIOのDSD Direct Playerです。音楽CDを高音質サウンドチップSound Realityを経由して出力することにより、リアルタイムで1bit/2.8MHzのDSD形式に変換しながら再生してくれる画期的なシステムです。サイデラ・マスタリングではKORG MR-2000SとAudioGateでサンプリング周波数がさらに上の1bit/5.6MHzのDSD変換を、CDマスタリングの作業に取り入れております。

DSDのサウンドはきめ細かでワイドレンジ、ハイエンドオーディオ向き、と思われがちですが僕はDSDの本当の良さはリアリティーだと思います。音の立ち上がりが速く、また細かい音までしっかり再現してくれるので、まるで目の前で演奏しているかのような表現力があります。

PCMの44.1kHz、16Bitの音源を1bit/5.6MHzにアップコンバートすると、いままで聴こえなかったヴォーカルの息づかい、埋もれていたグルーブが生き生きと再現されます。不思議ですがPCMに変換される時に間引きされたサウンドが蘇って来たかのような感じがします。CDマスタリングでは最終的に44.1kHz、16Bitのフォーマットにするのですが、PCMでそのままマスタリングするのとアップコンバートしてからマスタリングするのでは、聴こえ方に大きな差が出ますね。それは単純に聴こえ方だけではなく、感動のレベルもアップしているからだと思います。

この方法だとMP3に変換されてもニュアンスは失われにくいので、配信用のマスタリングにもとても効果的です。

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