2009/11/20

サンプリング周波数とは(その5)「一致と同期」

「一致と同期」
いま2台のPCM-3348のサンプリング周波数をどちらも44.1kHzに設定したとします。この状態では確かに2台は44.1kHzのサンプリング周波数をもとに動いていることは間違いないです。しかし、単純に44.1kHzに設定しただけでは各々固有の(44.1kHz)の基準信号を使用しています。

例えてみたら、各々の腕時計を見るようなものですね。二人で同時に時報に合わせたとしてもいずれはずれてしまいます。なぜなら、基準となる信号が共通ではないからです。一致はしたけど同期はしていません。つまり同期というのは同じ基準信号を使用するということです。

ここで問題にしているのは精度ではありません。基準信号が不正確ならそれと同じように腕時計も不正確になります。そこがポイントです。重要なのは「同じように」ということです。

例えばオーケストラを考えてみます。一人一人が自分のメトロノームを使って練習していたとします。本番で一人一人の演奏者が同じテンポに設定したとしても、各自のメトロノームを使って演奏していたらうまくあいません。オーケストラにおける指揮者は各演奏者の共通の基準(基準信号?)です。全員が指揮者のタクトにあわせて演奏すればピッタリあいますね。

サンプリング周波数を一致(同期)させることは、上記のようなイメージですね。それでは次回は色々な同期についてお話をしたいと思います。

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