それでは前回に引き続きCTLの役割の後半をお話しします。
(再生時)
音楽信号が記録されたテープを再生する時は、記録した音楽が同じ時間(記録時間=再生時間)で音揺れなく再現したいですよね。これを実現してくれるのがCTLになります。再生時には記録時同様、サンプリング周波数が基準信号になります。サンプリング周波数周期の再生用メトロノームに記録されているテンポ(CTL)が合うように、テープを再生します。基準信号がピッタリ正確であれば再生時間=記録時間という第一の目標が達成されます。
サンプリング周波数周期の基準信号にテープに記録されているCTL(テンポ)が合うように再生すると、多少のワウフラッターはあっても基準信号とCTL(テンポ)はそこそこあっているはずです。CTLがあうということはデーターもそこそこあうことになります。なぜなら、CTLとデータはいつも一緒。CTLと一緒だったデータは基準信号に渡されD/Aコンバーターを通り、音ゆれのない音が再生されることになります。俗にいうTime Base Correction(時間軸補正)ですね。この技術はVTRでも用いられ、画面のゆれを無くすことに貢献しています。
最後に、実際にDASHフォーマットでテープに記録されているCTLは、サンプリング周波数そのものではありませんし、アドレスを持っていたり記録時のFsの種類やテープの速度などの情報も含まれていますが、概念的に理解して頂けたらと思います。
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