マスタリング・スタジオのケーブルラインには大きく2つのラインがあります。音を取込むためのRECラインと、プレイバックのモニターラインです。RECラインはその名の通り、音を録音するために使われますので、通したケーブルのキャラクターが取り込み時のサウンドに影響します。フラットなものから色づけのあるものまでいろいろ使い分け、機材では表現出来ないニュアンスを引き出したいときに使います。
それに対してモニターラインは出来上がったサウンドを聴いたり、オリジナルのミックス音源との聴き比べをしますので、音に色づけがあってはいけません。出来るだけフラットでレンジが広いケーブルが理想です。
サイデラ・マスタリングではモニターラインは特にこだわりがあり、Saidera Ai SD-9001とSD-9003というケーブルを使っています。プリアンプ、パワーアンプ、モニター用のDAコンバーター周りはすべてこのケーブルを使用しています。ほとんどが床の下を這わしてあるので直接見ることは出来ませんが唯一スピーカーセレクターボックスの入力で確認することが出来きます。

↑↑↑コレでもいちばん露出度が高いです
真っ赤なケーブルで見た目も最高ですが、作りがとてもしっかりしていて傷などがつきにくいデザインになっています。自社ブランドなのであまり大きな声では言えませんが最高に気に入ってます。サウンドは暖かみがあってハイスピード。この二つの要素も兼ね備えたケーブルはあまり多くはないのです。
サウンドは低域から高域までフラットに伸びているのでDSDのレンジでも確実に伝送してくれます。

↑↑↑用途によって様々な長さを使い分けます!
自分の音作りだけではなく、アーティスト、プロデューサーの方に出来るだけ居心地良く、分かりやすい環境で聴いて頂きたいと思っていますので、モニターシステムのサウンドには特に注意をしています。これからも、さらに改善、発展させていきたいと思っております。
p.s.
知る人ぞ知る話ですが、サイデラ・マスタリングは設立時にはオノ セイゲンが友人のグレッグ・カルビからいろいろなアドバイスをもらい今に至ります。オノとグレッグの付き合いは1983年に始まり、1996年発売の「Bar del Mattatoio / SeigenOno」はグレッグが、「Montreux 93/94 / Seigen OnoEnsemble」はテッド・ジェンセンがマスタリングしました。(現在、発売されているバージョンはオノ自身によるDSDリマスタリング。ライナーはカエターノ・ヴェローゾ)またニューヨークに行かれてグレッグとマスタリングした方は気づいたかな?ワイヤーワールドのゴールドが頻度が高いですが、たまに彼が使用する赤いケーブルは、オノが設計してある職人さんに作ってもらっているケーブルSaidera Ai SD-9001です。
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