2009/06/01

音響芸術専門学校2009(2日目)


音響芸術専門学校でマスタリングの授業、2日目(1日目はこちら)。
最終日はスピーカーをいろいろ動かして音の違いを聴いてみました。
1)基本的な正三角形の頂点で聴いてみる。
2)スピーカーの間隔を変えてみる。
3)スピーカーの角度を変えてみる。
4)壁からの距離を変えてみる。
ここまで聴いてみると生徒さんもだんだん音の違いが分かってきました。3時限目は前半の授業を参考に、生徒さんにセッティングしてもらいました。僕が注意したことは最初は大きく動かして方向を探り、徐々に微調整していくこと。皆さん協力しながら、「もう少し低音が欲しい」「迫力が足りない気がする」「ドラムが強すぎる」「私はベースがもう少し出ているのが好きなんだけど?」
最初は曖昧な言葉を使ってコミュニケーションしていましたが、より具体的な言葉を使うようになってきました。これには僕もビックリでした。

最後に生徒さんのベストセッティングが出来た時に電源ケーブルを交換してみました。(実は授業の最初にも変えてみたのですが数人しか違いが分かりませんでした。)一人一人が音を観察するように聴いていたことと教室のスピーカーに慣れたこともあり、今度は全員がケーブルの違いを聴き取ることが出来ました。「こんなに違うんですね!」「セッティングって重要ですね!」と口々に話していました。

その後、「このケーブルのほうがきれいに聴こえる!」「やっぱりこっちのケーブルのほうが迫力があるよ!」とさらに盛り上がり、授業が少し延長してしまいました。

音楽の仕事というのは常にベストな環境で作業出来るとは限りません。そんなときスピーカーをきちんと置いてみようと、この授業を思い出してもらえたら、僕にとってはうれしい限りですね。

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