2013/05/17

必読!先輩エンジニアSさん流「生楽器のミキシングの3つのコツ」


本日は必読!先輩エンジニアSさんに伺った生楽器のミキシングの3つのコツについて。

今回Sさんはサウンドトラックのマスタリングでお越しいただきました。ピアノ、ストリングス、木管の編成でミキシングがとても難しいと思うのですが、ナチュラルで厚みのある中低域、抜けの良い上モノのバランスが素晴らしい仕上がりでした!

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Sさん:いつも録音の段階から最終的な仕上がりをイメージして作業します。アンサンブルの録音ではマイク間のかぶりがあるのでそれを上手く活かしてミキシングしています。もちろんですがミュージシャンの出音が良いことが一番大切です(笑)。今回はミックスに卓は使用せずDAW内で完結しています。厚みのある音に仕上げるコツは
1.フェーダーバランス
2.コンプの使いこなし
3.リバーブの使いこなし
です。

1.ミックスの時は全ての楽器のフェーダーを上げてバランスをとっています。各トラックごとに音作りをするとそれぞれの音は良くても混ざった時に良い音で聴こえるとは限りません。

2.コンプについては一つのプラグインで処理するのではなく複数使用して少しずつかけています。個々のトラックにかけることもあれば、トータルで使うこともあります。それぞれを無理なく動作させることで空気感を残したままレベルを抑えることが可能になります。

3.リバーブは「ルーム」「プレート」「カテドラル」など設定の違うプラグインを立ち上げ楽器ごとに使い分けています。Lexicon 480に例えると、卓ミックスでアウトボードを使う場合とPC内部でプラグインで処理するのでは音の消え際の響き方が違います。そのためDAWのみでミキシングする場合はこれらの違いを考慮して作業しています。

最後に、良いバランスに仕上げるには分かりやすいモニター環境が不可欠です。音の違いが明確に分かれば演奏の細かいニュアンスまで音作りすることができますから。
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