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サイデラ・マスタリングは、常に最新のテクノロジーとワークフローにより「伝わる音」の技術を提供します。
2013/05/21
EQの使い方(その1)「音の芯を引き出すEQテクニック」
本日はデジタルレコーディングでとても有効な、キックやスネア、ボーカルの芯を引き出すEQテクニックについて。
これらの楽器のアタックとはどんな音でしょう?それは、
1.キック→ビータがヘッドに当たる音
2.スネア→スティックがヘッドに当たる音。スナッピーが振動する音。
3.ボーカル→声の芯
となります!EQをかけるときは実際に楽器が鳴る、声を発する瞬間をイメージしてアタックを聴き分けましょう。
1.キックのアタックは柔らかめなら100Hz、固めなら120Hz前後で強調します。R&B、HIP HOPでは低めの周波数で「ドン、ドン」というファットな音に、ロックやポップスでは「トン、トン」というタイトな音に仕上げます。キックはその楽曲の「ジャンルらしさ」を表現するとても重要なサウンドです。
2.スネアのアタックは1kHz〜1.4kHz、スナッピーは4kHz〜8kHz。両方を強調するのではなく必要な音のみを強調します。
3.僕の場合、ボーカルは1.1kHzを基本に強調します。周波数を1kHz辺りまで下げると輪郭が柔らかい暖かみの有る声に、逆に1.2kHzに上げると抜けの良いシャープな声質を得ることが出来ます。ボーカリストの性別やアーティストの声質でももちろん微妙に周波数が変わってきます。
注意が必要なのはボーカルの芯とスネアのアタックは周波数が近いこと。隣り合った周波数を強調すると思わぬピークが発生しレベルを入れた時に歪む原因となります。できるかぎり重ならない帯域でEQを施すことが「歪まずに抜けの良い音」を作るポイントです。
音の芯を引き出すには『4kHzや8kHzあたりを使うのかな』と思っていた方も多いと思いますが、実はもっと低い周波数をコントロールしています。1〜3でEQする周波数帯域は高級なオーディオシステムはもちろんラジカセでも十分にカバーすることができるので再生システムが変わっても音のニュアンスが変わり難いんです。
これらの周波数を思いのままコントロールして存在感ある太いサウンドを作ってください!
2013-05-21 追記
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