2010/09/07

モニタースピーカーの重要性(その2)「複数のシステムを使い分ける」



マスタリングとは音作りの最終行程であり、工場に納品するプレスマスターの品質管理の第一歩です。サウンドのバランスだけではなくノイズ、歪み、LRの確認なども綿密に行ないます。

僕はマスタリングの時には以下の4つのシステムでチェックしています。
1)PMC MB1(ラージモニター)
2)SHARP SD-V10(ラジカセ)
3)SENNHEISER HD-600(ヘッドフォン)
4)SONY MDR-CD900ST(ヘッドフォン)

ラージモニターでは全体のバランスとローエンドの処理、キックとベースのバランス、ヴォーカルの質感、音の抜け、スピード感、体感的な音圧などをチェックします。ラジカセではオケとヴォーカルのバランス、小音量時のリズムの聴こえ方を確認します。ゼンハイザーHD600では音楽的なバランスを聴いています。HiFi過ぎない、出来るだけリスナーに近い環境でチェックするためTASCAM DA-45HR(DAT)をDAコンバーター+ヘッドフォンアンプとして使用しています。ソニーのヘッドフォンでは音のバランスチェックとノイズ、歪みの確認です。こちらはよりシビアにチェックするためモニターコントローラーGRACE DESIGN m906のヘッドフォンアウトでチェックします。

マスタリングというとEQ・コンプなどの音作りに注目しがちですが、一番大切なのは仕上がったサウンドの確認です。マスタリングの責任とは「音を確認する行程」を確実に保証することです。音の違い、ほんの少しの違いもはっきり聴き取れるよう、モニターシステムはシンプルです。それだけでぐっと緻密な音作りが可能になります。

参考までにオノ セイゲンは、以下の4つのシステムでミキシング/マスタリングを行っています。
1)PMC MB1(ラージモニター)
2)ECLIPSE TD307ii  (ニアフィールド)
3)SONY MDR-EX800ST(イヤフォン)
4)ULTRASONE HFI-650(ヘッドフォン)

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