2010/09/02

KORG MR-2000Sを使ってみよう(その9)「SDMでの使いこなし」

本日はKORG MR-2000Sのサイデラ・マスタリングでの使いこなしについてお話しします。

「マスタリング」
例えばリマスタリングの時、古いアナログテープはMR-2000SにDSDの5.6448MHzでアーカイブします。古いテープは再生するごとに音質が劣化するがそれを未然に防ぐことが出来ます。テープレコーダーを完璧に調整した状態が録音されているので、マスタリングの手直しにもテープをかけ直すことなく、安全、確実、スピーディーに仕上げることが可能です。

また、音源がCDやDATでしか残っていない時はPCMデータを5.6MHzのDSDデータにアップコンバートすることでアナログEQ、コンプでデリケートに処理できます。そうすることで音源の中の空気感、ニュアンスを最大限に引き出すことが可能になります。

「トラックダウン」
Pro Toolsの作業では最終的にデータをバウンスすることで音色は若干変化しますがMR-2000Sに5.6MHzで録音すればモニターアウトのサウンドに限りなく近いクオリティーで録音することが出来ます。もちろんMR-2000Sの前にアナログのEQ、コンプを通したり、アナログハーフインチを通してそのアウトを録音することも可能です。ランニングテープ1本あればアルバム1枚分ハーフインチを通せます。今までならレコーディングスタジオとマスタリングスタジオではテレコが違うので、同じサウンドを再現することが出来ませんでしたがMR-2000S本体を持ち運べばそれが可能なんです。

P.S.
ノンストップのMIXCDを作成時にも威力を発揮しますMR-2000Sにはピンの入力、出力が付いているのでUREI1620の出力をそのまま録音出来ます。DSD5.6MHzで※約14.5時間の録音が可能なので時間を気にすることなくプレイすることが可能です。何よりアナログレコードの質感をそのまま録音出来るところが一番の魅力ですね。音のクオリティーはほとんど失うものが何もありません。(※連続6時間の録音が可能)
この方法だとDJがマスタリングスタジオでプレイし、そのままマスタリングしたかのような昔のダイレクトカッティングのようなことが可能になりますよ。

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