録音の現場でアナログテープを見かける機会はすっかり少なくなりましたが、今も変わらず、ライブレコーディングに欠かすことのできない「テープ」があります。それは「磁気テープ」ではなく「粘着テープ」です。養生やバミり、メモといった用途別に、レコーディングを快適・安全・確実に進めるためのテープをご紹介♪
1.養生/仮止め
マイクケーブルが通路を “またぐ” 場合などにケーブルを仮止めし、行き交う人がつまづかない様にします。ケーブルの抜け落ちやズレを防ぐ目的もあります。粘着力が強いテープは木製ステージの木繊維や壁/床の塗装を剥がしてしまいますので、施設管理者に確認し許可を得てから使うようにしています。
>使われる主なテープ
- リノテープ(通称) ……「寺岡 No.312」弱粘性で使いやすいが手で切るのは難しい。ツヤ消しタイプは照明が当たっても目立たない。
- 養生テープ ……手で切れるが、意外に粘着力があるので注意。
- 布テープ(ガムテープ) ……入手が簡単。
- ビニルテープ ……マイクスタンドへのケーブル仮止めに多用。
- パーマセル(シュアー)テープ、マスキングテープ ……熱に強く糊も残らず。
2.バミり
特に舞台転換がある場合には、楽器や椅子、譜面台、マイクスタンドの位置などをマーキングします。また、演出や照明/撮影の都合で、人の立ち位置の目印をつけたりもします。「場を見る」の意から「バミる(バミり)」と呼ばれているようです。
>使われる主なテープ
- ビニルテープ ……カラーバリエーション豊富。
- 布テープ(ガムテープ) ……テレビ・映画の現場には欠かせませんね。
3.メモ
音響調整卓や回線など「どこに何が繋がっているか」といった内容をメモしたりします。フェーダー位置のリコールにも便利ですね。
>使われる主なテープ
- ドラフティングテープ ……スタジオでも定番ですね。
- ビニルテープ ……伸縮に注意。
- パーマセル(シュアー)テープ、マスキングテープ ……ベタつかず良いです。
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