2012/10/31

ぼくたちのインターン日記2012(その2):スタジオ視聴会


プロの作曲家を目指して日々勉強しているのですが、今回なんと先輩エンジニアに自作曲の視聴会をしてもらいました!!サイデラ・マスタリングこだわりのモニターシステムで自分の曲が聴けるのは、とても貴重な体験です。僕はミキシング、マスタリングに関する知識があまり無く、良い音を学ぶためにサイデラ・マスタリングに来たということもあって、これはもう願ったり叶ったりです。今日はそのなかでも特にオイシイお話をピックアップしたいと思います!

今回テーマになったのはキックの音づくりについて。アンサンブルを構成する上で帯域の根底となるキックですが、音作りなくして上物は乗りません。

ポイントとなるのは、リリースタイムの長さ。キックのアタックに続くLow成分のサスティンが長いと、すぐ上にのるベースが埋もれてしまいます。「ドーン」ではなく「ド」。リリースを短く切ってあげることでベースのラインが引き立ち、上物がよく聴こえるようになります。決してリバーブ過多のような状態にはせず、あくまでドライ。スーパードライ辛口。低音の成分は意外とディストーションギター等のコード楽器で補えるようです。

そしてアタック感。ビーターがバスドラムのヘッドに当たるような、「パツッ」「ペチッ」という高域の成分は、メリハリがあるように見えて実は上の帯域に思いっきり干渉しているらしいのです。そんなことをするよりも、もっと角を丸くした、布団をたたくような音にするとよいとのこと。このあたりのテクニックはある程度ジャンルに関係なく使えるらしいので、どんどん挑戦したいですね!

これを例えると先輩がお客様と会話をしている隣でひたすら座布団をグーで叩き続ける私がいるとします。非常にシュールな絵ヅラですが便宜上そういう仮定のもと話を進めさせていただきます。座布団を叩かれる分にはまだ会話はできるとばかり思っていたら、今度は私がコップの乗った机をバンバン叩き始めました。営業妨害としか思えませんね。今度ばかりは”おい、相手の声がきこえないからやめてくれ”と言いたくなります。

これこそが帯域のかぶりです。高域の成分が抜けてくることによって、ボーカルをはじめとする上物を消してしまうのです。なので、なにかオケを作ったらそれを流しつつおしゃべりしてみるのもいいかもしれません。相手の声が聞こえにくいようなら、なんらかの楽器が近くの帯域にいる可能性があります。(話し声と歌声はだいぶ違いますが、そこは相手に常時1オクターブほど上げていただきましょう。私が辛そうな顔をしても目を合わせてはいけません。)

帯域のかぶり。ミキシングではよく聞く言葉の一つですが、その意味を体感し理解することが大事です。きっと僕のような若手には、知識だけが先行して、わけもわからずEQポイントを探している人も多いのではないでしょうか。

本を読むよりも先に体感、です。今日はそのことを身にしみて感じた一日でした。


いやぁ、今回は真面目に書いたなぁ。一言の冗談も書いてないや。

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