2015/07/11

「KORG Presents ETHNIC MINORITY@SDM Live 2015 DSD」オンデマンド配信を体験



どうも久保です!7月7日(火)に飯田橋のIIJにて開催された第11回1ビット研究会では、サイデラ・マスタリングから生中継=DSD Live Streamingが披露されました!「ETHNIC MINORITY」というサックス、ベース、ドラムのトリオ。現在は、7月21日(金)までオンデマンド視聴することができます。私も早速聴いてみました!
(弊社代表のオノからの指示で、判りづらいことがあったら、なんでも遠慮なくブログで書き込んで、とのことで以下)



<DSD Live Streamingの聴き方>
★ トップページの下の方に「DSD Live Streamingの視聴方法」というボタンがあります。ここに行き着きます:
http://dsd.st/ja/howto/



☆もとのページを開いたファーストビューにもその項目があった方が分かりやすいかな!
☆将来的にはDSD Live Streamingのトップページに現在試聴可能なライブが「ぱっと」見てわかったり、日付の新しいものから順番に並べられている方が分かりやすいかな!
☆今まさに情報公開されているLIVEが今オンデマンドで試聴可能か最後までいかないと分からないです!

★ 視聴するには専用のDAコンバーターと「Prime Seat」という専用のアプリを使うのでインストールが必要です。Prime Seatの使い方はWEBサイトにかかれてあったので、(弊社はスタジオですのでDAコンバーターはどの部屋にもあるので)すぐに使え音を聴くことができました。




♪ 今回はコード楽器のないシンプルな編成だからこそ「それぞれの楽器のどの音も逃さず聴きたい!」という気持ちでした。KORGのDS-DAC-10からAKGのヘッドフォンを通して視聴しました。バンド全体のグルーブは、芯があり、しなやかでのびのびとした印象。音楽の微妙なニュアンスの変わり目、テンションの緩急もすごく伝わりやすく、絶えず自由に変化していく音楽にわくわくしました!音が混ざり合うバンドの一体感も体験しつつ、個々のパートは全てくっきり聴こえてきます。臨場感もありながら、透明感もある音です。

それぞれの楽器に注目して聴いてみました。サックスは同じ音域でも、アンブシュアの違いで異なる音色を使い分けている様子や、のびのびした音のうねりがばっちり聴こえます。ドラムはスネアのちょっとしたロールやゴーストノートの小さなつぶまではっきり聞こえてきました。そして、シンバルの音がきれい!耳につく「ガシャン!ジャーン!」という角の立ちすぎた音ではなく、伸びやかな音です。ベースも音のつぶに弾力があり、心地よいグルーブ感でした。

バンド全体がのびのびと音の抜けよく響いていく。それぞれの音が混ざり合いながらも、個々ははっきり聞こえます。「Prime Seat」というその名の通りで、とても楽しい体験でした。
さて、地下のスタジオではどんなことになっていたのか、実際の配信の現場にいたチーフエンジニアの森崎に話を聞いてみました。


チーフエンジニア森崎の解説談話

 サイデラ・マスタリングのスタジオの壁は半分から下部はShizuka Stilness Panelでしっかり低域まで吸音、上部はマスタリングやミキシング時には吸音面にしていますが、レコーディング時には(手動)可動式パネルをひっくり返してウッド(バーチ合板)にすることができます。一枚ずつ角度が返られるので平行面のフラッターは起こりません。拡散していきます。この仕組みとマイキングがミソなんですよ。

写真などでよく見ると思いますが、ドラムは一般的なスタジオ録音では、シンバルやタムなど何本もマイクを使って録ります。7月7日のセッションでは、トップに2本立てただけ。キックの音はコンデンサーマイクを少し離れた所に置いてあったDPA-4035という無指向性マイクでした。キックだけをねらってるわけではなく、スタジオのほぼ中心にあたります。ドラムのマイクはこれだけです。スタジオやドラムブースが吸音材主体の場合(ほとんどのスタジオがそうです)、それは直接音を狙って録るセオリーです。サイデラ・マスタリングのスタジオは、レコーディング時は、(手動)可動式パネルを裏返して固い木(バーチ合板)の面にするので、複雑に反射が多く発生します。つまり相対的にダイレクト音のピークは、(コンプ・リミッターなどかけてないのに押さえられるのです。するとシンバルの音には暖かみが出ます。一方、キックのダイレクト音は可動式パネルより下部=Shizuka Stilness Panelの部分で吸音されます。バスドラのビートの部分がびしっと止まる。また、スネアの音のつぶも分かりやすくなります。まるでマルチバンドコンプを最適に使った状態がすでに部屋で出来上がっているようです。

サックスとベースアンプのマイクも少し遠ざけて置いてました。こちらもダイレクト音のビークをとらないようになっています。普通はグラフィックEQでピークをとっていきますが、木の壁の角度とマイクの距離でピークを押さえたり、音を融け合いやすくすることができます。スタジオの床も木材で作り、上下方向も木の板で乱反射し、並行方向、垂直方向両方で起こるフラッターエコーを抑えられます。

一般的に(専門誌やレコーディングの教科書にも書いてあるかもしれませんが)、プロのスタジオでレコーディングするときは、楽器それぞれの音を録音した後にEQやコンプを使います。いわゆる貸しスタジオは響きがほとんどなく、ひとつひとつの音ははっきりしていますが、溶け合わないのです。しかし、サイデラ・マスタリングのスタジオは録音セッティングのときは、マイクに入る前に、その場の響きが綿密に考えられていて、部屋の状態が調整してあります。部屋全体も楽器だと捉え、気になったらマイクの位置を微調整して音色をコントロールできまう。初期反射や響きもまるまる録っているんですね。今回の演奏はこのスタジオならではのグルーブが生まれたと思いますよ!

なるほど。音が融け合い、でもクリアに、伸びやかに聞こえる秘密は、もちろんDSDだからという部分もありますが、スタジオの構造とマイキングにも秘密があったんですね…!録音した音を後で調整するのではなく、予め部屋の響きを整えて、録音した時にはすでにそれぞれのパートは絶妙のバランスになっているんですね!部屋の響きが整っているということは、プレーヤーにとっても気持よく演奏できる環境だったと思います。オンデマンド配信は7月21日(金)まで。みなさんもぜひ体験してみてください!



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