2015/01/19

「Yuki Matsumura/Without a Break」マスタリングを終えて 特別インタビュー


エレクトロニック・ミュージックレーベルのmoph recordsで活動中の松村雄記さん。2015年2月4日にYuki Matsumuraとしてアルバム「Without a Break」をリリースします。今回は松村さんご本人と、マスタリングを担当したチーフエンジニアの森崎を交えて、松村さんの音に対するこだわりから今回はじめてマスタリングに立ち会っていただいたご感想まで、幅広くお話を伺いました。


久保:今回制作されたアルバム「Without a Break」でこだわった部分について教えてください。

松村:こだわった部分は簡単に言えば、ビート、グルーヴ感です。躍らせるようなドラムになればと思っています。

森崎:アルバムの楽曲は、どれもキックとノイズを中心として作っていますよね。キックの音がめちゃくちゃ太い。キックとノイズについては出音の段階からこだわっているんでしょうか。

松村:そうですね。キックとノイズはほとんどゼロから作っています。そこからやらないと、自分の理想の音にならないんですよ。

森崎:音の素材を作るときに、どうやってノイズを録っているんですか?

松村:ノイズはケーブルを抜き差しした電気的な音だったり、フィールドレコーディングで録音した音も取り入れます。それを音源の材料にしますが、そのままじゃ使えないので、そぎ落とします。DTMを始めた当初はあちこちで録りまくって100種類ぐらいになりましたね。曲を作るときは自分の中でのルールはあまり決めず、その素材を使いながら感覚で追い込んでいます。

久保:制作にはどれくらい時間かかりましたか?

松村:このアルバムは半年です。ですが、音素材ありきなので、ひとつの素材を作るのに1日かけるときもあります。今回は録りためているものがあったので、半年で済みました…!

久保:最小単位の音素材からこだわって作っているんですね!実際のマスタリングはどんな感じに進んでいったのでしょうか。

森崎:今回のマスタリングではキックとノイズの活かし方を大事にしました。元ミックスを最大限に活かすために、ほんのちょっとした味付けで仕上げてます。元ミックスに機材を通して、アナログ感、空気感、厚み、太さを最後に足してそれのバランス等を色々聴き比べました。

久保:もともと理想の音があって、それに近づけたい!ということで今回マスタリングにいらしたのでしょうか。

松村:というかマスタリングがどういう役割をしているか分かってなかったんです。マスタリングって何なんだろうって(笑)。1回しっかりしたマスタリングスタジオでやってみて、マスタリングがどういうものか知ってみたかった。今回やってよかったです。2ミックスでここまで、このクオリティまで持っていけるものとは。びっくりしました。

久保:もともとサイデラ・マスタリングのことはご存知でしたか?

松村:知ってました。知り合いでAmetsubさんというアーティストさんがいて、その方から話を聴いていました。自分の好きなアーティストでサイデラでやっている方が何人かいます。

森崎:このジャンルは最後のマスタリングでよりいい感じに仕上がります。スピーカーでプレイバックするだけでなく、色々なシステムで聴いてある程度の周波数に整えておかないといけない部分があります。今回はそこを丁寧に、ラージ、スモール、ヘッドフォンでどの周波数の要素が必要かを1時間かけてかなり詰めていきました。

松村:最後はいいバランスの場所にいきましたね。

森崎:今回のマスタリングの体験によって、今度は楽曲を作るときに実際のマスタリングを想定しながらミックスもできますね。また、スタジオだと、正確で音量のあるモニターで確認するというメリットもあります。モニターがよければ曲のいい所もはっきり分かる。まずはしっかり確認してから、マスタリングの方向を相談していくことが大事ですね。

松村:そうですね。全然聴こえ方がちがう。こんなに大きな音で出せるんだなーと思いました。やっぱり、ヘッドフォンだけではなく、スピーカーで大きな音で、空気を通さないとわからない部分がありますね。

久保:今回「マスタリングって何だろう?」という完全にブラックボックスの状態から、実際マスタリングを経験してみていかがでしたか?

松村:マスタリングって何?って僕の周りではみんな言ってますよ。一言では言えませんが、やるんだったらちゃんとしたスタジオに行った方がいいです。サイデラはこれまでちょっと敷居をまたぎにくいと思っていましたが、音について色々と話しながら、試すことが出来たので、満足いく仕上がりになりました。またよろしくお願いします!

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アーティスト名: Yuki Matsumura
CDタイトル:Without a Break
発売日:2015/02/04(水)
定価:¥2,000(税抜き)
レーベル:moph records
レコード番号:mcd-015


[収録曲]
1 Hugo
2 Solo Scum
3 Without a Break
4 Soundrug
5 Suit
6 lll!
7 Kissy
8 Yellow to Dive2
9 Nnn
10 Voice&Sound ver.2
11 Connect the Rhythm

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Yuki Matsumuraの新作より、新進気鋭の映像作家”shusaku ishinabe”による teaser MV が公開。
音の核心へ進んでいくようなトリップ感とノイズ混じりのアブストラクトな浮遊感が見事に可視化され、表現されています。


Sound : Yuki Matsumura
Director:shusaku ishinabe



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Yuki Matsumura 

高知県出身の電子音楽家。
2007年よりPC/ソフトウェアベースでの制作を開始。
高解像度な音素材をコンピューターに取り込み、シンセサイザーによる電子音と共に徹底的に加工 / 編集された楽曲群は、音と音楽の境界線を取払い、音楽というより「音」そのものを主とし、一つの聴覚作品として提示する。

これまでに、分解系レコーズ主催のWombで開催されたout of dots、恵比寿リキッドルームで開催された電子音響音楽の祭典 Red Bull Music Academy Weekender EMAF TOKYOに出演。2014年にはlycoriscorisの2ndアルバム「Until then」Remix参加。2015年2月4日、東京を拠点とする電子音楽レーベルmoph recordsより1stアルバム「Without a Break」をリリース。

yukimatsumura.org





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