2009/09/30

低域の処理(その1)「キックとベースとヴォーカルと」

チーフ・エンジニアの森崎です。
マスタリングに立会いいただくみなさんに、低音については特に質問を頂きますのが、低音の処理はジャンルを問わずヴォーカルを聴こえやすくするキーポイントです。それにはセンター定位のモノラル音源をきちんと整理することが大切です。

ステレオミックスのセンターにはキック、ベース、スネア、ヴォーカルなど曲の主役となる音がまとまっています。これらのサウンドをどのようなシステムで聴いてもきちんと聴こえるように、マスタリング作業ではラージスピーカーだけではなく、ラジカセ、ヘッドフォンなどでチェックしてニュアンスが変わらないことを確認しています。

CDによってはものすごく低音が入っているのにバランスが良い作品があります。何がポイントなのか?それはキックとベースのバランスです。キックは大きくても比較的問題ないですがベースが出過ぎていると聴こえにくいサウンドになります。注意すべきはベースはキックに比べ音符が長くレンジも広いのでローカットだけの簡単な処理では解決出来ません。ローカット、シェルビング、ピーキングEQなどのテクニックが必要になります。シェルビングEQで「曲のバランスが崩れないけどベースが抑えられるポイント」を丹念に見つける必要があります。

現在ではデジタル機材が主流になり、アナログレコーディング時代のようなレンジの制限が無くなりました。アナログテープレコーダー、アナログコンソールなどは、レンジは狭くなりますがそれが音楽的であるために人の耳にはナチュラルなサウンドに聴こえるのでは、と思います。

デジタル機材では超低域を含むものなどどのような音源を使っても音楽を作ることが出来ますが、音量を正しく大きく入れるためには低音の処理は不可欠です。

2009/09/29

リミッターの使いこなし(その2)「ソフトリミッターを使い分ける」

チーフ・エンジニアの森崎です。
使いこなし(その2)としてリミッターとソフトリミッターの使い方を説明します。

プラグインやデジタルコンプには、「リミッター」と「ソフトリミッター」などの名称でちがうアルゴリズムが用意されている機種があります。ガッツリ効く「リミッター」と、緩やかに効く「ソフトリミッター」の使い方はピークがある楽曲かないかで変わってきます。特に歪みやすい音とは、ピアノ、左右に広がるディストーションギター、アタックの強いキックです。これらはソフトリミッターだけではピークが止まりきらず歪みやすいため、ソフトリミッターで全体をまとめつつリミッターも補助的に使うのが安全です。ピークが無い場合はソフトリミッターだけでも十分音をまとめることが可能です。そのほうがレンジが広く自然なニュアンスになります。

2つのリミッターのサウンドの特徴は前者は輪郭がしっかりとしたキレのあるサウンド、後者はファットで暖かみがあるサウンドです。ソフトリミッターはパラメーターを上手に設定すればテープコンプレッションのような効果を作ることも可能。2MIXにトータルにかける場合はリミッターとソフトリミッターのバランスで、サウンドのキャラクター付けが可能です。レベルを稼ぐためにソフトリミッターを程よくかけ、ピークのみをリミッターで抑えます。サウンドを柔らかめに仕上げたい場合はソフトリミッター寄りのセッティングで、タイトにしたい場合はリミッターをしっかりかけたほうが良いと思います。

いずれのセッティングもオリジナルのサウンドと効き比べながら、少しずつ試していくことをお薦めします。


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2009/09/18

MR-2000Sを使ってみよう!(その1)「SDM版クイックマニュアル」

みなさんどうもMUSHです!

「KORG MR-2000S」耳にタコができると言われるかもしれませんが、サイデラ・マスタリングのスタッフは指にタコができるくらいMR-2000Sを操作していますよ!
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しかしDAW全盛の今、単体のレコーダーを使う機会も少ないですよね!KORG MR-2000Sは1Uのスマートなルックスに似合わずかなり細かい設定が可能です!「マニュアルを一から読むのはちょっと...」という方や初めて使用する方のために、サイデラ・マスタリングでは、現場で録音する前に再確認する項目を中心に、すぐ使える *クイックマニュアル* を作成しました!

ぜひこのマニュアルを活用いただいて、ひとりでも多くの方に2009年式サイデラ・マスタリングを体験して頂きたいと思います!

<<KORG MR-2000S クイックマニュアル(by Mush & Morisaki SDM version)>>はコチラ→→→

<<KORG MR-2000S 1-Bit Studio Recorder : 正規の取扱説明書(著作権は株式会社コルグに帰属します)>>はコチラ→→→

2009/09/11

DSD制作の「ATAK015 for maria」リリースです!

ATAK015 for maria


 DSD Recording
& DSD Mixing
& DSD Mastering by Seigen Ono
で制作された、
ATAK015 for maria/Keiichiro Shibuya
が本日リリースとなっています!渋谷慶一郎さん初のピアノソロの作品ですが、ホールでのレコーディングからミックス、マスタリングまで一貫してDSDにて制作されました!
↓↓↓ホールでMR-2000Sx3でのDSDレコーディング
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気づかれたかもしれませんが、物音ひとつないホールでこんなに近くにレコーダーがあって動作音は入らないの?と。このMR-2000S、めちゃめちゃ静かなんです!ファンやHDDの動作音なんかもなく、なのでケーブルも最短で最高の鮮度で音をとらえられるんですね!いろいろな所で話題の作品です、渋谷慶一郎さんから目が離せません!

2009/09/10

リミッターの使いこなし(その1)「アウトプットレベルを変える」

チーフ・エンジニアの森崎です。

コンプの使い方についての質問はスタジオに立ち会いにみえた多くの方からいただきますが、最近ではリミッターを効果的に使うには?という質問も多いです。本日はその使いこなし「アウトプットレベルの設定」について。

マスタリングではリミッターのアウトプットレベルは0dBFSに設定しています。ただし、レベルを最大限に使い切り波形やメーターは振り切ってもレンジが広く奥行きがあり音像が大きなサウンドに仕上げるにはいくつものポイントがあります。

リミッティングしてもナチュラルに高域を伸ばすポイントは入力レベル。マスターフェーダーにリミッターをかけても赤が点く、デジタル特有のざらついた音になる場合、リミッターのシーリングレベルを0dBに設定しても完全に音が止まりきっていない現象が起きている可能性があります。そのような時は無理をしないでリミッターのアウトプットレベルを-0.1dBや-0.5dBに設定してみて下さい。(まずは赤が点かなくなるまで下げる)高域が滑らかになりつやのあるサウンドに変化したらOK。

ただ特にミキシングではあくまでリミッターは補助的に利用して、フェーダーバランス、EQ、COMPでバランスをとるのが基本です。2ミックスのレベルが低くてもマスタリングで綺麗に上げて仕上げることが出来るので、リミッターの質感が好みでなければ外してしまって全く問題ありません。それを使うことによって作品にプラスになっているか?ということを判断基準にしてください。


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2009/09/02

空調管理の重要性

チーフ・エンジニアの森崎です。

スタジオの管理で忘れてはならないことは空調管理です。地味なことですが音にはものすごく影響します。

サイデラ・マスタリングでは楽器はもちろんのこと、スピーカー、ヘッドフォンなどで良い音が出るようにスタジオの湿度を60%前後に保っています。スタジオには温度計だけではなく湿度計も必要です。
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基本的にはエアコンの温度調節と2台の除湿器を常に回しています。除湿器はスタジオ内に置くと効きすぎてしまうので前室に置いています。部屋の空気が湿っていると音が地味になるだけではなく、ケーブルの酸化を早めたりコンピューター内に結露を引き起こし大きなトラブルの原因となります。ご存知だと思いますがアメリカ東海岸やハワイのサウンドが乾いているのは、町の空気が乾いていて楽器の響きがきれいだからですね。日本のスタジオでも湿度管理をしっかりとすればそのようなサウンドに近づけることが可能です。

また温度が高くなる機材は、時間が経つと熱暴走を引き起こす可能性がありますので、機材ラックの裏に小さな扇風機を取り付け空気が循環するようにしています。この扇風機は狭い場所に機材を置く場合、壁から機材までの距離が近い場合にはとても効果的です
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